のこのこさんの映画レビュー・感想・評価

のこのこ

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港に灯がともる(2024年製作の映画)

3.8

震災後、生まれた灯と震災を経験している両親との溝というか、家族が分かり合えないつらさ。街の復興が進んでも、心の修復には長い長い時間がかかるのだと改めて感じた。
今回は、灯のように震災後生まれた世代の苦
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

4.2

統合失調症と診断されるであろう姉と通常の生活を続ける両親。根底にあるのは愛なのか、世間体か。姉の尊厳は守られたのか。

弟である知明さんが家族を見捨てなかった、姉の尊厳を守ろうとしたその事実が尊いと思
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太陽と桃の歌(2022年製作の映画)

3.7

うちの周りに、高齢者が亡くなると畑がなくなり木が切り倒されソーラーパネルが並んだ景色になっているところが何箇所かあります。見慣れた景色が、意地するのが大変という理由でなくなっていく現実。ふと、それを思>>続きを読む

水は海に向かって流れる(2023年製作の映画)

3.5

カラフルな傘、シェアハウスのインテリアや役者の衣装が色彩豊かでお洒落。そこ、楽しめました。
感情の機微を大量の食材で描いたり、苛つく見返りをお金で数値化したり見える形にしていた。大切な場面で降る雨、怒
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

5.0

格差社会の韓国の暮らしぶり、半地下の住まいを初めて知り、衝撃を受けた。展開がスピーディーで、見応えがあった。

どんなに姿を繕っても、臭いだけはどうしようもなかった現実、とても納得。ラストがよいと作品
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かぞくのくに(2012年製作の映画)

3.8

ずっと観たかった河村光庸さんが関わったスターサンズの作品。

北朝鮮という国の奥深い闇、北朝鮮に生まれた人の視点から見た愛国心など、それぞれの視点から見えてくる朝鮮をルーツにもち、日本で暮らす人につい
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.0

地元出身の岡本玲ちゃんが主役で、劇場で見逃していたので鑑賞。

老人の性の問題を正面から描いていることに拍手。性=生きること。当事者にしかわからないであろう現実に手を差し伸べた事業、触法行為ではあるの
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VORTEX ヴォルテックス(2021年製作の映画)

3.7

息子と離れて暮らす老夫婦の日常が淡々と描かれている。心は健全だが体が壊れていく夫と精神を病みながらも健康な体で老いていく妻。2分割の画面で描かれていることで、それぞれ本心がよりリアルに描かれていた。>>続きを読む

隣人X 疑惑の彼女(2023年製作の映画)

3.5

異星人に対する差別、容赦ない詮索。その人のルーツを暴くことが正義として描かれていることに恐怖を感じた。
異星人の話でなく、今まさに聞いた話を鵜呑みにして、あれこれ言ってる現代社会を語ってるのではないか
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.0

孤独な毎日から解放されたくて手に入れたロボット。理不尽な別れが2回あり、切ない気持ちになった。台詞はなく、表情と劇伴だけで展開していくけど、映画の世界に浸ることができた。

生身の生き物と作られたロボ
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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

4.2

とにかく面白かった。キャストがハマっていて、キャラクターが濃い。展開にスピード感があった。
岡田将生扮する詐欺師には辛い過去があり、緻密に組まれた計画だったと種が明かされる事で、よりストーリーに深みが
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正体(2024年製作の映画)

4.1

原作、WOWOWドラマも観てからの鑑賞。

警察内部の判断や判決の早さなど違和感は拭えないが、改変を加え、長編の原作を2時間に仕上げたことに拍手したい。完成度の高いエンタメ作品に仕上がっていると思う。
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

とても心に沁みる作品。
パニック障害とPMSに優劣をつける山添くん。とっくに自分の病気を受け止めてる藤野さん。出会うべくして出会った2人が、いい距離感で理解し合っていく。恋人でもなく同志のような関係が
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

娘に勧められて、久しぶりにアニメ。

実写にはない、漫画のようにコマ送りになってる映像が印象的だった。藤野が体全体で飛び跳ねながら帰る帰り道の描写が好き。

なんもかんも乗り越えて、飲み込んで描くしか
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遠いところ(2022年製作の映画)

3.6

ただ、幸せに生きたいアオイの姿が痛々しい。そんな現実。差し伸べられた手に自分を委ねられない生い立ち、それが負の連鎖になっていく。
私たちに問いかけるラスト。どうすれば、といつも思う。

Chime(2024年製作の映画)

2.7

黒沢清監督に苦手意識を持ちつつ鑑賞。
終始不穏な雰囲気。光のチカチカやゆらめき、陰の動き、音。家に帰っても変わらず異様。息子の薄ら笑い、妻の行動。とにかく不可解。

一番背筋が凍ったのは、大量の空き缶
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余命10年(2022年製作の映画)

4.0

原作を読んでから鑑賞。
小松菜奈さんの演技に引き込まれ、台詞一つひとつが心に響きました。人を好きになることで、「生きたい」と思い、母の肩で泣くシーン辛くて悲しくて。
原作とは異なるラストに、私的にはほ
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青春18×2 君へと続く道(2024年製作の映画)

4.2

シュー・グァンハンが高校生と18年後のジミー姿を見事に演じ分けている。バイクの2人乗りシーンやアミとデートする時の初々しさがかわいい。前半はジミー目線で、後半はアミ目線で描かれ、「そうだったのか。」と>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.8

運命の相手だったかもしれないけど、切ない幕切れ。「あるよな、そういう展開。」と思いつつ何ともやりきれない気持ちが残った。どちらも自分の生き方があり、どちらも相手の気持に寄り添う。何処かで違う選択があれ>>続きを読む

笑いのカイブツ(2023年製作の映画)

3.0

笑いに取り憑かれたツチヤ。振り切った生き方が凄まじかった。周りの優しい奴らが手を差し伸べても、生き方を曲げれない生きづらさを抱えたツチヤ。自分に嫌気がさしても、やっぱり笑いを追い求めるしか生きる術のな>>続きを読む

凶悪(2013年製作の映画)

4.0

役だとわかっていても、リリー・フランキーがとにかく怖かった。原作をリアルに描いていて、ホラー映画より怖かった。

アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

3.7

撮影が今村圭佑さんと知り、鑑賞。
川の畔にぽつんとある古びたベンチの周りで起こるいくつかの日常。監督が、この作品を撮ろうと思ったきっかけが素敵。
私的には、恋人が買い物帰りにふと座り、別れ話をくり広げ
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(2023年製作の映画)

4.5

原作を読んでから鑑賞。
どう映像に落とし込むのかとても興味がありました。実際の事件をモチーフに描かれた作品で、普通の人の中に潜む残虐性を感じました。さとくんを引き受け演じた磯村勇斗さんに拍手です。淡々
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茜色に焼かれる(2021年製作の映画)

3.6

尾野真千子演じる田中良子の生き様が半端ない、強烈。
スターサンズの作品は、弱き者を弱い者として描かない。パワーを感じる作品でした。

52ヘルツのクジラたち(2024年製作の映画)

3.9

原作を読んでから鑑賞。
物語の根底に流れる「生きてていいんだよ、そのままで。」というメッセージが、杉咲花と志尊淳によって見事に描かれていました。志尊淳演じるアンさん、切なすぎました。
映像も美しかった
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ある男(2022年製作の映画)

3.5

原作を読んでから鑑賞。
原作の世界観が見事に映像化されていた。弁護士の城戸と受刑者が面会するシーン、内面に向き合う妻夫木の演技が印象的でした。
大祐として生き直すことを選んだある男を演じた窪田正孝も、
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本心(2024年製作の映画)

3.4

原作を読んでから鑑賞。ラストシーンで知った母の本心に、安堵を感じた。

自分の本心にすら、人は気づいていないのかもしれない。まわりの人からの見え方や評価に右往左往しながら行き先の定まらない朔也。VFと
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きみの瞳(め)が問いかけている(2020年製作の映画)

4.6

2020年公開以来、久しぶりに地上波で鑑賞。
許されない過去を持っ寡黙な青年を横浜流星が熱演。セリフは少な目だが、瞳に絶望や闘志、健気な気持ちや純粋な思い、無邪気さまで宿らすことができていて、引き込ま
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アイミタガイ(2024年製作の映画)

4.6

脚本、展開が素晴らしかった。登場人物の身の回りで起こる色んな出来事が、驚くほど繋がっていく。「へっ!?」て驚くけど、そこに違和感は全くなく、幸せな気持ちが付加される。

梓と叶海のような関係性の友人に
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心平、(2023年製作の映画)

3.5

奥野瑛太主演の映画を観たくて遠征。初日、貸切で鑑賞。地震と原発事故で日常を壊された福島に残る親子3人。それぞれが、心に不満や諦めをためたまま生活している。
心平は、人とうまく働けない。人と働くことで深
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

3.3

原作未読で鑑賞。原作朝井リョウということで。
最後まで桐島出てこないんや、とまず思う。高校生活で部活をどう捉えるか、運動部と文化部の優劣はあるのか、帰宅部はそれでいいのか…が、それぞれの視点で描かれて
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.2

あり得ないヤクザと中学生の出会いなんだけど、テンポよく話が進んで面白かった。狂児役の綾野剛のコミカルさ最高。ヤクザのカラオケに一言ずつ感想言うシーンは吹き出しそうになりました。岡くん演じる斎藤くんの表>>続きを読む

HAPPYEND(2024年製作の映画)

4.5

結構な音量で始まったので、びっくり。近未来の高校生の卒業までの日常を描いてる。つるんでる5人が、青春してる!って感じ見ていて楽しかった。
ある事件がきっかけで、ユウタのまわりは変わり始める。コウは自分
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夏の終わりに願うこと(2023年製作の映画)

3.5

ソルのやるせない気持ちに寄り添うことなく、トナの誕生日を祝う会の準備は進んでいく。慌ただしく賑やかな家族の姿とトナの姿は対照的に描かれる。
蟻やカタツムリの映像は、自然界に生きる小さ生命の歩みを伝えて
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