じょせふさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

三十四丁目の奇蹟/34丁目の奇蹟(1947年製作の映画)

3.8

素晴らしき哉、人生!に負けず劣らずのクリスマスムービー、結局人にどれだけ優しくできるかがその人の人となりを決める。
全体的に政治的な思惑が絡まっていて、サンタサンは常に自腹を切らせるというエゲつない(
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羅生門(1950年製作の映画)

4.4

ハリウッドを震撼させた映画、芥川原作だけど厳密には藪の中という作品で羅生門ではなかった。正直あの羅生門が来ると思っていたので、想定外のラッキーで期待の遥か彼方を超えていった。
あのなんか違うボレロも個
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イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.0

リンマヌエルミランダの楽曲が持つキャッチーで力を感じるヒップホップ調のミュージカル楽曲は正にオンリーワン、出来れば英語字幕とかで見たかった。
自分が愛してやまないミュージカル"ハミルトン"で何度も聞い
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フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

3.6

B級映画を久しぶりに観た、テンポ感ある小粋な前半とは打って変わって、午後のロードショーのような本物のB級が押し寄せる。
良いキャスト使って何してんねん笑

怒りの葡萄(1940年製作の映画)

4.0

労働者の戦いの歴史が垣間見える。資本主義において我々を守ってきたのはアウトローチックな労働組合とストライキの存在。
黙って働くか権利のために苦汁をなめるか、資本主義社会における真のヒーローに焦点を当て
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チャイナタウン(1974年製作の映画)

3.8

腐った街チャイナタウン、正義も希望もない汚職と不信感に満ちた街。
一見成金っぽいジャック・ニコルソンが正義漢を演じているのは新鮮で、いつもの顔芸控えめで渋かった。
人間の嫌な部分が垣間見えるイヤーな映
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ライトハウス(2019年製作の映画)

3.9

安定のA24映画界に確実に爪痕を残していく。
強烈な画とストーリーの中、頭がおかしくなってゆき、訳のわからない状況になってもなんの解説もなく話は進んでいく。最早どこに意思があり、誰の意志なのかも分から
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シカゴ(2002年製作の映画)

3.8

その辺のギャング映画とかよりも遥かに出てくる登場人物は全員クズ、他人を利用し引きずり下ろす事しか考えていないタイプの人間たち。感情移入は出来ないが振り切っていてエンタメとしての質は高い。
映像も画も歌
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ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

4.0

真夜中のタクシー、歩み出すもの、苦しみを抱えるもの、夢のあるもの、金のあるもの、、移動という短い時間で彼らの時間は交差し、そして地球は丸いので皆が等しく朝を迎える。
基本的に演技は抑えめで派手さはない
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.8

韓国映画のサスペンス、流石の面白さ。グロさと過激さのバランスを上手くわきまえている。
昔のDNA鑑定の酷さを考えるとあそこで私刑を果たしていれば...って思ってしまう。ただやったらやったでセブンと同じ
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トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

3.9

あの老婆が瓶入れるシーンくらいしか三部作の共通項ないけどあそこでせせら笑う嫌な男には成りなくない笑
この3作目、自分はあのフェリーの事故は物凄い奇跡でそれが謎のタイムリープを起こして、退官判事は彼らを
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トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

3.8

チート級に難しい、彼らの愛の物語。
彼らが共有するのは憎悪なのか純愛なのかそれすらも分からない、ただこのよくわからない独特な世界観にハマり始めている自分もいる。
ビフォートリロジーで圧倒的な美しさを放
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トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

3.7

トリロジーの中で最高峰と言われているトリコロールの一色目、アマデウスとかもそうだけど芸術の中に交響曲とかが入ってくると自分の理解の範疇を超えてしまう。登場人物のフランス人らしい綺麗で繊細な感じは、らし>>続きを読む

麦の穂をゆらす風(2006年製作の映画)

4.0

本当アイルランドがイングランドと共に歩んできた歴史って地獄だな...ブレイブ・ハート的なレジスタンス系かなと思っていたら途中からイデオロギーの衝突になり、どちらの立場もなんとなく分かる分、テディの判断>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

やっぱマーベルは最初のイントロがかっこいい。スター・ウォーズのシンプルな"Lucasfilm"も好きだけど、世界観全開のマーベル・スタジオのコミック調の奴は痺れる。
キャスト刷新で挑んだ今作、本来公開
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いまを生きる(1989年製作の映画)

4.0

教育に恵まれた富裕層程何故か将来の選択の幅は狭く、そしてその選別は"教育"によって行われるという矛盾を孕んだ階級社会。
親は教育を放棄し、エリートを育てるために我が子から思考力を奪っていく。確かにお勉
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

4.3

綺麗な映画に目がない自分、大自然×家族×ロードムービー×カラフルでポップな色、でハマらないわけが無かった。
バッハとかヨーヨー・マとかクラシックばっか聞いているかと思いきや唐突に大好きな"Sweet
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

3.7

音楽と映像は楽しいけど、主人公の子が凄い嫌だった。黒人のパーティーに招待されて「私すすんでる!」って...差別のない平等社会を理想郷とかではなく、トレンドで格好いい事だと思うのは現代人から見て流石に感>>続きを読む

フランシス・ハ(2012年製作の映画)

4.1

27歳っていう絶妙な年齢設定、人生まだまだこれから!っていう思いとそろそろ安定しないと!っていう思いが交差するタイミングなのかもしれない。
この作品ではかつての友人が上手く行っている中で自分だけ取り残
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ドラゴン・タトゥーの女(2011年製作の映画)

4.1

アクション映画かなと勝手に思っており見てこなかったが、予想を裏切る良質サスペンスだった。
個人的にはデイビッド・フィンチャー感全開でめっちゃ好み、「セブン」「ゴーン・ガール」同様描写はかなりきついけど
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ジョー・ブラックをよろしく(1998年製作の映画)

3.7

ブラッド・ピットは画になるな〜、中身そっくり変わっても変わらずに愛され続けるのはブラピクオリティの外見だから笑。
ほぼ主演はアンソニー・ホプキンスで、彼が二十年以上も前から今と同じようなキャラクターを
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アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.5

無駄なものを取っ払ったら残ったのは"人だけ"、つまり演者と観客だけだった。シンプルだし基本歌だけだし、破綻しかねないフォーマットだけど、人のパワーを感じるのには最高の環境だったのかもしれない。
枠にと
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ゾディアック(2006年製作の映画)

3.7

実話なのか、、あのリアルな時間経過のプロセスは真相に迫っていた者たちの歯がゆさを表していたのかもしれない。
フィンチャーらしさに期待するとこれじゃない感凄いけど、後世に残すという意味では彼が撮る意味が
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ジェントルメン(2019年製作の映画)

4.0

爆笑コメディ、ガイ・リッチーとクライムは抜群の相性。
f*ck, c*ntばっかで、イギリス英語で悪口を学びたい人はボキャブラリー上がりそう。
映画館で久しぶりに爽快映画を見れた気がする。

グッド・タイム(2017年製作の映画)

3.5

終始嫌な空気が流れていた、コニーは何でもない人に不幸を運びすぎる死神の様。
弟の為にあれだけ屑になれるのは逆に才能。

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.9

自分より弱い者に対する接し方ってその人の本質が表れてしまうのだと思う。過剰な保護や搾取や自由の剥奪、平等とはどうあるべきか改めて考えさせられる。
いつも一生懸命で、愛を持って接してくれる存在である彼ら
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

有名なマーリンの殉職シーンを見るために鑑賞。
死んでいった敵が信念持ってたり人殺す気はなかったり、大統領の判断も民主主義的には実はありなんじゃないかと思ってしまう笑
大統領が代わって元薬中が継ぐってや
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

3.9

ポール・ダノやっぱ良い役者、好きが増した。ちょっとやばい若者っていうポジションは彼の独壇場だと思う。新作バットマンのリドラー楽しみ。
この映画は正直めちゃくちゃで傍から見ると犯罪行為にも近いけど(とい
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ジャスティス・リーグ:ザック・スナイダーカット(2021年製作の映画)

4.3

4時間があっという間、逆にこれをどうやって2時間の尺にしたのか。秀作が大人の事情で凡作になってしまったのが3年前の作品なのだろう。意地のディレクターズカット、やって大正解。
フラッシュとビクターの過去
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.2

認知症という本来絶対に感知し得ない体験、5W1Hから怪しくなっていき最後には自分という存在まで分からなくなっていく。
名前と顔が一致せず、時間間隔が飛び、適切な空間認知が出来なくなっていく、この難解S
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キングスマン(2015年製作の映画)

3.8

やはり金のかかったスパイ物は面白い。
物凄いキャストが集まってるのも納得。

ドライヴ(2011年製作の映画)

4.3

ベイビー・ドライバー的なライトなやつか、、と思ったが登場キャラが闇を抱えたディープな作品で想定外の面白さ。そしてライアン・ゴズリング×寡黙な男、難しい役柄だけど微妙な表情の使い分けが上手かった。
場面
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6才のボクが、大人になるまで。(2014年製作の映画)

4.3

バードマンがオスカーの作品賞をとった年、伏兵の"boyhood"、タイプは全く違うが間違いなく映画史に残る。
リンクレイター監督って本当時間の魔術師だと思う、キャラを12年間実際に熟成させるって本当に
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ヘイト・ユー・ギブ(2018年製作の映画)

3.7

これ何がすごいってジョージフロイドさんが亡くなったのがこの映画の後って所、デモの流れまでが一緒過ぎて阿鼻叫喚。
フィクションの世界では警官にも同情が買われていたが現実では容赦ない判決が下されている、現
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

4.3

ロマネスク建築の名残が残るイタリアを舞台にした景観美を魅せつけてくるような作品。そしてその圧倒的な美の中で一際輝きを放っていた主演ティモシー・シャラメ、彼のナチュラルな美しさなくしてこの作品は無かった>>続きを読む

街の灯(1931年製作の映画)

4.3

おそらくチャップリン作品の中で一番評価が高い作品(imdb 8.5)、評価に違わず非常に質の高いハートフルコメディだった。
今までチャップリン作品を観ていて思うのは彼は純愛を描く天才なんだな、と言うこ
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