たけうちさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.0

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PMS、パニック障害の人を認めろ!というような押し付けがましさがあるわけではない。同情を引くようなわけでもない。ただ、人間って支え合いだよね。
シンプルだが、社会に出ると意外と実践できる人は少なく、ジ
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凶悪(2013年製作の映画)

3.8

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悪党ピエール瀧、リリーフランキーになんて太刀打ちできないよ。怖すぎ。

序盤の藤井の地道な聞き込みや記事にするしないの問答等が続いたらキツいなぁと思っていたら、一気に過去編に入り2人の悪行を描くという
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ロストパラダイス・イン・トーキョー(2009年製作の映画)

3.5

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嫌いとかではないが、全然面白くなかった。

重いテーマだが、表面だけを切り取ったようなフワフワした内容だった。あまりリアリティがないというか。

『岬の兄妹』がありますからね。

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

4.0

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諸星が一貫して悪い奴に見えない。
ずっと一生懸命で、実は奉仕の精神で、ピエール瀧にあるいは道警のやり方に素直に従っている。やってることは無茶苦茶なんだけど、憎めないというか。
そんな人間味を感じられる
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カラーパープル(2023年製作の映画)

3.6

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ミュージカルが苦手なのもあるが、ミュージカルになった事でご都合感が出ていた。まあ暗くしすぎると某鬱映画のようになってしまうため、なんとも言えないが。

歌、ダンスは流石に見応えがある。

改変されてい
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カラーパープル(1985年製作の映画)

3.7

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黒人の話だが、他人事ではなく、現代にも通ずる内容。

終始胸糞悪く、最終盤はいい感じにはなったものの、歯切れが悪かったような。
食事のシーンは流石に胸スカ。

スピルバーグっぽい部分もあり、人間ドラマ
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007/ムーンレイカー(1979年製作の映画)

3.7

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シリーズ通して所々頭のネジが外れる「007」ですが、これは屈指の恐れ。
宇宙に飛び立った時には、笑い転げ、何しに行ったのかも忘れた。
無重力感はかなり頑張って醸し出していた。
あとめっちゃ「スターウォ
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ロブスター(2015年製作の映画)

3.9

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異次元の少子化対策レベルMAX。

人を好きにならなければいけない空間と人を好きになってはいけない空間をひとつの映画におさめた事で、恋愛というものの偶発性というか突発性を再確認。

支配、管理に対する
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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.8

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『ブリグズビー・ベア』のみてられない版。

前情報無しで見た為、序盤の?から全てを察した時の恐怖は形容できない。
無垢ならではのあどけない行動から徐々にか異様さ滲み出る様が上手い。

どこかファンタジ
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バイオハザード III(2007年製作の映画)

3.7

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ここにきて王道ゾンビ物感。

カラスは最早『鳥』。

レーザートラップを気に入ってるのが分かる。

パージ:アナーキー(2014年製作の映画)

3.7

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1作目とうってかわって、街へ繰り出す。
まあこの設定ならこんな感じになるよね。
ただ、外に出ちゃうとライバル多いよなと思ったが、悪くなかった。
ご都合感、匂わせすぎな部分は気になったが。

単発映画と
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ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ(1998年製作の映画)

4.5

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『ジェントルメン』は10分でみるのを断念しました。

これは面白すぎる。脚本が見事。
ラストのなし崩し的に物事が進んでいく様はニヤニヤが止まらなかった。

序盤中盤も伏線をはるだけでなく、見せ方や濃い
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パージ(2013年製作の映画)

3.7

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設定が良い。
何でもありの12時間、しかし淘汰されるのは結局社会的弱者で、というのも風刺的。
「パージ」に染まっておらず、ドア開けちゃう息子を大事にしたい。

ワンシチュエーション物になっていて、ジャ
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エル・トポ(1970年製作の映画)

4.0

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訳わからない!ってわけではないが、訳わからない。
でも、面白い。尚、考えるのはやめた。

パーティー映画なのではとか思いだした。
ツッコミながらみれそう。ただ、めちゃくちゃ不謹慎なので、人は選ぶが。
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

3.8

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家でみるにはなかなかにハード、映画館でみたいなぁ。

人間好き、嫌いっていう単純な感情だけでなく、その間に色んな感情があって、また立場上押し殺さなきゃいけないものもある。そんな間の複雑な感情をうまく切
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

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大好きな青春モノで朝井リョウ原作という事で期待値を上げて。

良かった。
群像劇として、高校卒業という人生の大きな岐路を迎える少女たちを描くのはいい意味で欲張り。
もうやり残したことはないぜってなる人
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ポップスが最高に輝いた夜(2024年製作の映画)

4.0

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もちろん『We Are The World』は聴いたことがあるし、MVもみたことがあり、錚々たるメンバーがレコーディングに参加したという事は知っていたが、何となくスターが集まってスタイリッシュに、なん>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.7

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前作の緩い雰囲気とガチアクションの緩急は健在。日常パートが増えていたが、良し悪し。

ワイヤーアクションに頼りがちな邦画の中でラストの肉弾戦はやはり見応えがあり、本格派の道をこれからもいってほしい。
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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

4.2

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極限のご都合主義のような話で、何でウォルターとデュードが上手くいっているのか寧ろ何で生きながらえているのか分からない。というかあり得ない。が、物語としてはめちゃくちゃに面白い不思議。
「リボウスキ間違
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マルタイの女(1997年製作の映画)

4.0

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遺作になったとはいえ、監督本人は遺作になるとは思っていなかった作品であろうが、好きな事を詰め込んだような作品に感じた。
ビワ子(宮本信子)の葛藤だったり、ボディーガードのコメディ感、クレオパトラ、、伊
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

4.0

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エイリアンの造形はもちろん、疑心暗鬼に陥る人間ドラマまで最高。
南極の閉鎖空間の中ならではの演出も。
モリコーネ音楽も相まって、恐怖を駆り立てられた。

最上級の爆発オチ。

007/私を愛したスパイ(1977年製作の映画)

3.6

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『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』の予習再開!(時既に遅し)

冒頭のスキーチェイス、終盤のカーチェイス、貨物船、海底基地のアクション系のシーンは良かった。
それ以外はまあ普通。

歯が武器なのは笑
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.6

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『野火』『斬、』に続き戦争を描くが、主に『野火』と地続きになっていて、その復員兵の物語と捉えると理解しやすい。

戦争が終わったとしても、個々人の戦争が終わったとは限らない。
その爪痕というか、植え付
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ファースト・カウ(2019年製作の映画)

3.7

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初ケリー・ライカート作品で、作家性を理解しておらず、いつどちらが裏切るのかハラハラしておりました。
添い遂げるようなラストは驚きつつ、感涙。

ドーナツで掴めアメリカンドリーム!!
アメリカンドリーム
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斬、(2018年製作の映画)

3.6

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無機質な東京というイメージが強く(『野火』からジャングルだけど)、初時代劇という事だが、閉鎖された農村も似て非なるものがあり違和感なく。
ただ、元々舞台を大きく使うような作風ではないが、特に小ぢんまり
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野火(2014年製作の映画)

3.8

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作中通して日本兵が敵と対峙している瞬間が殆どない。
実際はここまでではなかったのだろうけど、終戦間際はまともに戦える状態ではなかった事が分かる。

味方を騙し、食糧を奪い取り、殺す。
戦争の真の恐ろし
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KOTOKO(2011年製作の映画)

3.7

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ゴア描写や直接的な暴力描写はなくとも、ずっと不安で緊張感が漂う。
描写的にもかなりキツく(特にリストカット)、塚本晋也作品では1番の嫌悪感。
統合失調症を人間が2人に見える事で表現しているが(実際の症
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HAZE ヘイズ(2005年製作の映画)

3.6

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何だこれは2。

生まれ変わり?

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.1

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よくネットで架空の子どもが社会の矛盾(風)を尋ねてきて、ハッとしました、みたいな投稿があるが、正にそれ。
大人の体を持ちながら、生まれたての脳を持つベラ(人造人間というのが上乗せされなお良い)を通じて
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.6

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原作を序盤で読まなくなり(つまらなかったとかではない)、うろ覚え。

アクションやバトルシーンは凝っていて、
ギャグシーンもちゃんと笑える(狙いすぎていない)ため、幅広い層が楽しめそう。

話題になっ
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サイレントラブ(2024年製作の映画)

3.2

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全く話題になっていないのも頷ける。
早速2024年ワースト候補。

階級(金持ち度)の違う者同士の恋という擦られ続けたテーマと障がいを合わせた設定がとことん中途半端。

目が不自由なミカと声が出せない
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ヴィタール(2004年製作の映画)

3.8

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記憶喪失の男が彼女の遺体を解剖しながら記憶を辿る。何食ったら思いつくんだタイプのそそられるしかない設定だが、主演は浅野忠信で正解。

蘇る記憶と現実との交錯の描き方がよく、こちらも全く彼女のことは知ら
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女王陛下のお気に入り(2018年製作の映画)

4.0

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『哀れなるものたち』の予習。

勝手に何人かの侍女で争うものだと思ってたらタイマンでした。

エマ演じるアビゲイルは生来のキレ者なのか、環境とサラがそうさせたのか、豹変がスムーズ過ぎて、サラの視点を追
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六月の蛇(2002年製作の映画)

3.6

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塚本晋也×エロ。
これまでなかったわけではないが、全面的に押し出したのは初で、まあ上手い。
わざわざ6月にしたのは雨を降らせるため。最高出力で活用していた。

キモキモストーカーが眠っていた欲を解き放
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