職業俳優を使わずに、そして濱口作品独特の棒読み演技でこんなに長時間「見せる」ことができるのは、ひとえに会話文のうまさだなあ。日常会話でありながら、演劇的でヒリっとするところ。
しかし最新作の『偶然と想>>続きを読む
1969年に開催された『ハーレム・カルチュラル・フェスティバル』のライブ映像と、当時の出演者や観客のインタビュー、このフェスがどんな社会背景のなか行われたかの解説などで構成されている。
ライブ映像での>>続きを読む
すごくよかった!なんかいろいろ語りたいような、でもすぐに言葉にはしないで思いだけめぐらせていたいような、まことに素晴らしい映画でした。はあーー……こういう作品に出合えると、またこの世界への信頼を回復で>>続きを読む
ケネス・ブラナーの自伝的映画で、北アイルランド紛争により、慣れ親しんだ故郷を離れざるをえなかった家族をモノクロで描く。
時折カラーになるのはお芝居や映画で、彼にとって特別なものとの出合いだったからなの>>続きを読む
この絵と動きと色合いをやれるんだなあと、なんだろうこの「羨ましさ」。日本ではこんなん、でてこないよねきっと。
アランドロン目当て見たが、相棒役のリノ・ヴァンチュラがかっこよかった。始まりはいかにも「ふつうのおじさん」なんだけど、船上での無精髭と乱れた髪が「隠しきれない色気」であった。若いときのアランドロンは奇>>続きを読む
小津作品の女子会話って、なんでこんなに楽しいんでしょうか!夫にウソついて温泉に出かけたときの女たちのやりとりは声をだして笑ってしまったくらい最高!
パンデミックを経験したわたしたちは思う。「もっとちゃんとマスクをしろよ!」と。
いまさら貴種流離譚か…とはなるけど、ヴィルヌーヴぢからでなんとか。続編もそれなりに楽しみに待ってる。
バイデン政権の労働長官マーティ・ウォルシュがボストン市長だったときの市政を映したドキュメンタリーで、市民のどんな声も拾えるように窓口を設け、とにかく耳を傾け、対話と折衝を重ねていく姿勢に感じ入ったし、>>続きを読む
タイトルにsisterhoodとあるので4人の友情物語を期待していたが、それぞれが別れて過ごしたひと夏の成長物語で、4人の関係性はあまり描かれてないのがちょっとさみし…
零落した旧華族のお嬢さま原節子が自動車工場経営で成り上がった佐野周二と、お金のために結婚を決意し、生い立ちのギャップを埋めつつ理解しあううち、愛情を育てる話。上品な原節子に「惚れております」と言わせる>>続きを読む
映像美と音楽との調和ヴィルヌーヴぢからで見ちゃったけど、女性の表象として2049年になってもバーチャル恋人は若く可愛い女の子だし、広告のアイキャッチにされてるのは女性ばかりか~な気持ちにはなる。街角に>>続きを読む
映像は美しく思慮深い印象なのに、ストーリーが古典的というか、ありきたりというか…。
誤解はありつつも、むやみに意地悪な人が出てこないので安心して見ていられる友情青春映画だった。よい。
「中の人」が変わるとこうも違うという、アバターの役者の演技力がわかる。
美しいアニメーションと時代や土地の特徴を的確に表現する音楽に魅了された。老人と少女の関係にはひやひやしたけど。スコットランドの離島に「エンターテイメント」を運んでくるキルトのおじさんが好きだ。
終盤の約30分にわたる『ピアノと管弦楽のための組曲 宿命』(芥川也寸志監修、菅野光亮作曲)の演奏に、セリフほとんどなしに映像で語られる和賀栄良の半生が圧巻。音楽だけであれだけ長い時間を見せるのはけっこ>>続きを読む
ラストシーンのために用意された2時間、すべてがここへ繋がってゆく…忘れられない作品となった。
絵画的な風景と色彩、ほの明かりに照らされた肌の質感、打ち解けあった目線とほほえみ、神話と音楽。つかのま交わ>>続きを読む
忠臣蔵を初めてちゃんと見た!こういう話だったのか。
金がうなるようにあるのがわかるセットと衣装の豪華さと、役者の所作の美しさ、堂に入ってるチャンバラシーンがやはり楽しかった。役者は重心が低くて、どなた>>続きを読む
監督は国策映画に抗っていた島津保次郎、原節子は亡き母にかわり家事を引き受けている長女で、後妻として沢村貞子がくるが、思春期の妹は亡き母が恋しくて、継母に馴染めない…というホームドラマ。
女性を家事の>>続きを読む
働けない父親に代わって家計を支えるべく努力の末、車のセールスマンに転身しバリバリ稼ぐ、自立女性・原節子がとってもかっこいい!
男性同僚たちのセクハラ、姑息な嫌がらせや暴力にも負けずに車を売りまくる。>>続きを読む