せきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

こちらあみ子(2022年製作の映画)

4.2

森井監督の「あみ子の根底には優しさがないとダメだと思った」という言葉がしっくりきた。

幸福や救いや哀しみはただの主観でしかなく、それを観客として客観視する私たちに「どの視点場から見るの?ああ、そこも
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ベルファスト(2021年製作の映画)

4.0

淡々といたたまれない。

土着と生存の天秤に宗派の違いによる迫害を置く。それでも残る者と、守るべきものがあるから残れない者との離別を、子供寄りで描くから独特な雰囲気が出ていた。

泣く子はいねぇが(2020年製作の映画)

3.6

終始覚悟がなかったたすくが、最後に決めた覚悟がかっこよかった。

親から受け継いだものが何で、それを次の世代にどう受け継がせられるのか。あの時できるこの上ない伝承をたすくはしたように思う。

大勢の子
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.4

終わり方はよかった。
終盤の秋好のセリフだけ違和感。

ミッション:インポッシブル(1996年製作の映画)

3.3

トムクルーズ格好良いの流れで鑑賞。

当たり前のようにトムクルーズは格好良いが、トップガンマーヴェリックと比較すると、その格好良さがストーリー性と環境にも大きく支えられていると再認識。

流浪の月(2022年製作の映画)

4.0

原作読んだ上で鑑賞。

小説は冒頭表現がとても好きで、そこで小説の雰囲気が決まっているように思えたが、映画では映像ならではの表現でこの雰囲気を作り出せているように思えた。

一方で小説より解釈に謎の幅
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

映像・登場人物共に、もう全てが格好良すぎて、細かい考察なんてできなかった。

特に世代交代と旧世代の意地のバランスがとても好きだった。

F-14、ポルシェ911の旧型などかつて活躍したマシンが現役の
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トップガン(1986年製作の映画)

3.8

マーヴェリックの予習として、復習?した。

終始カッコいいって思ってしまい、映像のカッコよさは技術由来だけではないんだなと当たり前だけど再認識した。

また変な見方だけれど、マーヴェリックの予告編と見
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.9

佐久間さんがお薦めしていたので鑑賞。

SFは設定が1つで、CGなんて全く使わなくても、展開とカメラワークでここまで面白くなるのかと驚いた。

時間ものに対して明確な立場を示さないことで、矛盾点という
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.8

面白く観ることができた。

が、現実と虚構の融合点に、シンゴジラでは感じなかったぎごちなさを感じてしまった。自身の特撮分野への慣れの問題なのかもしれない。

外星人の人間への誠実さを表現する際、あえて
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

3.9

何気なく散歩していた時に入った喫茶店で流れてた映画。
一人でカフェに入った時の楽しみが凝縮しているなと感じ、思わず店員さんにタイトルを聞いた。

家で改めて鑑賞すると、取り止めのなさがとても良い。何気
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THE MOLE(ザ・モール)(2020年製作の映画)

3.8

彼のモチベーションが、行動に伴うリスクに見合っていないと感じてしまった。

けれど、それがかえって虚構でないことを際立たせていたように思う。

納得できるような行為ではなく、狂気が必要な次元のそれなん
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

SFは所謂その他大勢の反応の描き方が肝だと思うが、そこの描写の挟み込みが丁寧。

時間に関するSFは大好きで、でも矛盾も起きやすく失望するものも多い。この映画は納得できて、かつそのSF要素の使い方もか
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SKIN 短編(2018年製作の映画)

3.5

表面的部分に対する差別問題とその世代間継承への皮肉。

MEMORIA メモリア(2021年製作の映画)

3.7

観終わった後の感覚は美術館から出た後のものに近かった。企画展というより常設展のような。

映像なのに一枚絵のようなシーンに、普段聴き逃しているような音が重なり、そちらに意識がいく。それがとても不思議な
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サッドティー(2013年製作の映画)

3.6

フォレスト・ガンプさえもヒーロー的立ち位置で終わらせない今泉さんの意地みたいなものを感じた。

成長物語は映画を見る僕のような普通の人と登場人物の間に、才能という名の線引きを行うが、登場人物の中に1人
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his(2020年製作の映画)

3.7

同性愛に主眼を置いた映画。

それを仰々しく取り上げるのではなく、周囲の人の喋りに違和感を混ぜることで差別的態度、または混ぜないことで「普通な」態度が読み取れようになっていた。

Twitterのスペ
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ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密(2022年製作の映画)

3.9

試写会にて鑑賞。

ハリーポッターではほとんど与える側としての立場だったダンブルドアの苦悩や、彼が誰かから与えられるシーンが見られて面白かった。

加えて、それがハリーポッターのダンブルドアの雰囲気と
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

3.6

ダンスへの入り方が好きだった。
元の作品を見ていないから分からないけど、構図は古典を踏襲しているのかな?と思った。登場人物間の関係性が分かりやすかったと思う。

ストーリーはあまり納得できず。
ストー
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.6

透明度の高い画で、人の複雑な内面を描く不思議な映画だった。

あまりに他者の内面への指摘が鋭すぎる少女がいたのだけ気になった(笑)

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.7

結局なんのスパイの妻だったのかと考えると、世界市民のスパイだったということか。

最後までどの国が正しいかは明示せず、許されざることだけを追求していたのはポイントかな。

恋愛要素の必要性は掴めなかっ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.0

分からないけど納得。

描くのは対話と心情なんだけど、それに適した舞台を作るため、科学や神話などを上手に使っていて感動した。

設定の具体を描き切らなくても、伝えたいことさえ伝われば、設定はあくまで手
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破(2009年製作の映画)

3.8

この辺りからアニメのストーリーと離れていってワクワク感高まる。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

3.7

ストーリーらアニメ版に近く、映像表現がパワーアップしてる感じ。
次回以降が気になる。

さよならくちびる(2019年製作の映画)

3.8

何か特別なことが起こるわけではないんだけど、それぞれの悩みやそれが故の衝突がとても自然に表現されていて好きな映画だった。

ありふれているかもしれないけど、それでも同じ世界に存在しそうで、自分も似た悩
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コンフィデンスマンJP 英雄編(2022年製作の映画)

3.9

ちゃんと騙されました!
亡くなった方々の雰囲気も感じられるような良い映画でした。

コンフィデンスマンJP プリンセス編(2020年製作の映画)

3.6

メンバー大集合感があって楽しかった。

シリーズの雰囲気が分かってから観たので結末が予想できてしまったけど、最後の最後はいい意味で裏切られた感があって、面白かった。

さがす(2022年製作の映画)

3.9

その人の中での正しさが大きく変化してしまうきっかけがあると、その基準をなかなか元には戻せないんだなと。

ラストのシーンをどう捉えればいいのか色々と解釈できてしまいそうだけど、分からなくてもいいシーン
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

3.8

何回も会ってて何回も喋ってるのに急に好きになるってあり得ます?
>あるよ。

全体的に空気感が好きだった。

コンフィデンスマンJP ロマンス編(2019年製作の映画)

3.9

コメディ感と、切り取り方で結末を変える見せ方が両立してて良かった。
長澤まさみはとても美人。。

ハウス・オブ・グッチ(2021年製作の映画)

3.8

実話ベースの映画とは思えないストーリー展開で面白かった。
ただちょっと展開がのんびりな気もした。

レディーガガの強さがかっこよすぎて圧倒された。

日日是好日(2018年製作の映画)

4.1

体系立てて頭で理解することばかり意識してしまうけれど、先日会社のデザイナーの先輩に、「体型立てて考えず、いいものを見て楽しむ」という旨のことを言われたのを思い出した。

この映画はまさにその大切さを伝
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

4.5

寝ても覚めても思い出してしまうものを抱えて、それでも生きねばならぬ。
それを消化するのか、引き摺るのか、生き方自体を考えさせられたように思う。
綺麗さと汚さは対立概念ではなく、そうして汚さを飲み込んで
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.3

言葉と言葉の間に言葉が配置される。
それらが受け手と反応する。
短編集だからこそ、こうした濱口監督のエッセンスが色濃く表れていたように思う。

映画を観た後、小説の読了感と似たものを感じた。

私が好
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