せきいさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ファーザー(2020年製作の映画)

3.8

記憶の断片化やその間の間違った補間だけではなく、対象のラベルのつけ間違いや記憶の中での対象のイメージ挿げ替えまで起きてしまうのがすごく怖かった。

分からないと分からないことを自覚出来るかもしれないけ
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.9

時間は順方向に進みつづけるし、
人は時空間上を移動し彷徨うけれど、
出来事の空間上の座標は不動。

空間上の不変な座標点に焦点を当てることで、変化した関係性や考え方を際立たせる描き方でとても好きだった
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.1

差別や偏見に対する批判的意識が強くなってきた現代において、普段とはまた違った緊張感をコンスタントに感じさせられる映画だった。

友情が醸成される過程の見せ方とその緊張感とのバランスが絶妙で、見終わった
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.5

巨大災害により極端な状況を作り出すことで、現代の資本主義社会の脆さを浮き彫りにする形式はシンゴジラと共通していた。

所々に挟まるオーバーめな描き方はユーモラスで、風刺的内容にしてはあっさり観ることが
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.1

上質なミステリーで、見せ方は分かりやすい理想的な映画だったように思う。

一方で翻訳家に焦点を当てていることや、多言語を複数人が話せる場であること自体をもう少し活かして欲しかった。

文学教養に乏しく
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火花(2017年製作の映画)

3.9

「浅草キッド」繋がりで鑑賞。

自分がやりたいこととうけることとの折り合いのつけ方や、一位になれなくてもそれを削り上げるためにいた周りにもお笑い全体として意味はあったという考え方など身に染みることが多
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.9

時代の潮流変化と巣立ちと帰巣。
口調と裏腹に互いに敬意を払う関係性がカッコ良すぎた。
鯨たべたい。

モテキ(2011年製作の映画)

3.6

シーンにあった曲は好き。
ドラマの方が主人公に共感できたが、映画はあまりわからず。。

mellow(2020年製作の映画)

3.6

全員が納得する情のやりとりの仕方なんてないわけだけど、その中で自分や自分の周囲の人が望むやりとりくらいは分かりたい。
欲を言えば、そういう人とこういった映画を一緒に見て、それを題材に語りたい。

猫は逃げた(2021年製作の映画)

3.8

TAMA映画祭にて、「愛なのに」と2作続けて鑑賞。

今泉監督の、役者の方々とのインタラクションの中でシーンを作り上げていく方法の良さが滲み出ていた。

映像を見て鳥肌が立つという現象は、一種の誇張の
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.1

TAMA映画祭にて鑑賞。

恋愛映画はシリアスなものから笑えるものまで様々だが、実際の恋愛ってずっと張り詰めてもないし、抜けもあるよね。
という話を鑑賞後のトークショーで聞けて、喉にささった小骨が取れ
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.8

バトンが渡されるシーンはとても感動した。
ストーリーの組み立て方が面白く、回想シーン的要素の表現方法の幅が広がった。石原さとみだからこそできた構成な気がする。

検察側の罪人(2018年製作の映画)

3.2

小説は面白いのかもしれないけど、ポイントを切り取って組み合わせただけに見えてしまう。

大きな問題における正義と私怨と小さな問題における正義を組み合わせて、真実をどう扱うべきか、を問いたかったのかとも
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

3.5

タイトルの日本語訳が秀逸。
12分で伝えたいところを描ききっているのが素晴らしい。

シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

3.6

登場人物の多さにも関わらずわかりやすい構図のために分かりやすい映画になっていた。
一方でこの問題を扱う際に、問題を共通敵1人に分かりやすく集約してしまって良いのか、とも思った。

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.6

死を受け入れながら否定して、真剣ではなくへらへら生きる。

二元論で考えることが素晴らしいというわけではなく、濃い灰色も薄い灰色も大事にしていい。

そんなことを直球で伝えてくれる映画でした。

あの頃。(2021年製作の映画)

3.8

アイドルに熱中したことがなかったので共感は出来なかった。

けれど、熱中する中で仲間と共有できる言語化できない何かに対してとても憧れる。

丸まるのではなく尖ることが大事で、嫌われないためではなく好き
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

3.7

ストーリーというより所作が見どころ。

こだわりはかっこいい。
ただそれはよりさりげない方がよりかっこよかった気がする。美徳の話だけれど。

花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

3.9

ようやく観られた。
好きな人と観に行く映画ではないという前評判は納得…

余裕がないと好きなことすら頭に入ってこない。人でも趣味でも。

感覚的に観ることができた。
良くも悪くも明示的で、重なる部分も
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

5.0

主人公・家福は自分を曝け出さず、自分が傷つくことを恐れて他人の真実を知ろうとしなかった。しかし、真実は知ってしまえばなんということなくて、それを知らないということが一番恐ろしいものだ。大切なことは傷つ>>続きを読む

かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(2019年製作の映画)

3.1

何故かノリで鑑賞。
2.5次元映画とはこういうものなのかと新鮮でした。この点でキャストはピッタシなのでは。