harukaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.4

ただの日常が切り取られたオムニバスだけど、コーヒーとタバコが在ることで少しの緩衝材にも潤滑油にもなってるんだよな コーヒー買ってから劇場入ればよかったと後悔 自分が好きな話を探すだけでもたのしい、わた>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

3.9

地球のどこかで同時刻にタクシーに乗っている人たちのオムニバス 次はどんな運転手と乗客だろうとわくわくする 言葉も職業も抱えている事情も結末も全然違うのに、世界のどこでも人は結局それなりにLife go>>続きを読む

THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

3.4

バットマンはどのバットマンも暗くてただの人間だから好き パティンソンバッツ、ブルース・ウェインのとき今まで見たどのブルースよりも暗くて非社交的だった 室内でサングラスするとこ好き、けどその俗世と金への>>続きを読む

パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.7

ベネディクト・カンバーバッチの心の琴線が震える時の演技はいつもものすごく繊細で本当にすごい 家父長制に抑圧されてきたのはなにも女性だけではないんだよな 絶対的にしか見えない善悪の立場が、最後の最後には>>続きを読む

偶然と想像(2021年製作の映画)

3.0

出てくる女性が全員村上春樹の描く女だった 3話三様に「偶然」と「想像」が描かれてるのは良かったけどもうとにかく演出が好きじゃなさすぎて好きじゃなかった

tick, tick...BOOM!:チック、チック…ブーン!(2021年製作の映画)

3.4

が〜くんがくるくる回って変な踊り踊ってふぁに〜してて本当かわいい 日曜ブランチ家で食え歌すっき RENTみなきゃなあ

代立軍 ウォリアーズ・オブ・ドーン(2017年製作の映画)

3.4

え、農民なん…??? というイジョンジェの強さと名将ぶり そうならざるを得なかった環境こそ推し量れどそれでもやっぱジェリさん強すぎ

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

すごい、今までで一番情報量多いのでは。シンプルな一本のストーリーの軸に何本もの密度の濃い小咄が枝分かれして実っているって構成は初めてな気がする。だからものすごく情報量が多くて現在地を見失わないようにす>>続きを読む

ユンヒへ(2019年製作の映画)

4.5

小樽の雪と静けさが、二人が胸の底に秘めてきた哀しみとあたたかさと共鳴していて本当に素敵だった。雪はいつ止むのかしら、20年間しんしんと積もり続けていたものが、真冬の小樽でじんわり雪解けを迎えていた。余>>続きを読む

アイム・ユア・マン 恋人はアンドロイド(2021年製作の映画)

3.3

ダンステが大好きなのでAIダンステを手にできる状況になったらIQ0の脳直でstay with me...とか言っちゃう、んですけど、現実はそうではないので、またとにかく"孤独"の在り方について悶々と考>>続きを読む

ただ悪より救いたまえ(2019年製作の映画)

4.5

期待していたよりもしっかり韓国ノワールしてた。というか火力が全編強火でそれはとにかくサイコ〜でした、トゥクトゥクからマシンガンぶっ放すジェリさんの美しさたるや〜…。シンセゲの民なので、なんかもう記憶な>>続きを読む

紅の豚(1992年製作の映画)

4.2

ずっと戦争という暗さが漂っていて余白のある心理描写は大人向けかもしれないがストーリー自体は至って単純で、特にクライマックスのレースが最終的に殴り合い(物理)になって一番盛り上がるとことかめちゃくちゃ好>>続きを読む

劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.7

もうエヴァには乗りませんって言う乙骨先輩にひとりは寂しいよって言ってゼーレに囲まれる五条悟はミサトさんだし碇ゲンドウ(?) いやなにより本物の夏油傑がやっと見れてうれしかったガタイ良くて首太くて体術ゴ>>続きを読む

秋刀魚の味(1962年製作の映画)

3.5

ヒョータンと杉村春子の描写の残酷さ、敗戦の記憶、老いと孤独 父と娘でも本作は父親側のフォーカスだった ヒョータンのくだりほんと全部つらかったああなりたくないって平山が思うところまで含めて バーのママに>>続きを読む

東京画(1985年製作の映画)

4.7

ヴィムが小津の東京の面影を拾い集め噛み締めてるのが伝わる 飽くなき希求でも現実への失望でもなく
小津だって戦後感を絶対に画には入れないと徹底的に排除したり自分の気の済むまで小道具から衣装から演者の仕草
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ブローカーたち(2021年製作の映画)

3.4

都市の興隆は歴史になってしまえば華々しいけどいつどの時代どこででも多かれ少なかれ必ず葛藤はあるもの
スクラップアンドビルドや青天井の高級化だけしか都市開発の王道の選択肢になり得ないんだろうか、その先で
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ある詩人(2021年製作の映画)

3.0

芸術と文化と資本主義と矜持と
んん〜 過去と現在が繋がっていないようで役者やキャラや関係性、文化と社会構造の関係なんかが重なるのは面白かったんだけど。抑揚のない展開や乏しい感情描写、余白や余韻は意味あ
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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.3

ドゥニ版の予習 宇宙規模の皇帝が人間の姿を為すのってまじで人間の驕りだよな 心の声がめっちゃ説明してくれるけどギルドと動かずに時を移動するシーンがよく分からんかった 未来の舞台でSFなのに最後剣で決闘>>続きを読む

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

3.4

叙事詩的だからですかね? どこまで今作でやるか分からなかったので、尺の長さとメリハリのなさに疲労感を覚え出したらいきなり終わった。
砂漠がまるで海のように、飛沫と波紋が広がっていく画は圧倒的美だったし
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ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.5

みんな片割れを探すのに必死すぎ、それな
愛の形を各々手探りで見つけていくのがいい、全員かわいい 主題じゃなくてもさらっと描かれてる中国系への差別が気になって切なくなってしまった

007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

今作、ボンドが一兵隊としての諜報員ではなくずっと一人の人間として、揺れ動く感情の機微を描いてくれていて、カジロワでヴェスパーとともに失い殺し続けてきたそういう自己を取り戻して最期に笑ってくれたのがほん>>続きを読む

ジェームズ・ボンドとして(2021年製作の映画)

3.7

就任当時のバッシングが壮絶だったしその後の絵に描いたような掌返しがまた酷かった それでもここまでボンドを演ってくれて本当にありがとう、大好きですダニエル・クレイグ…という気持ち。
ネタバレじゃん!!!
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晩春(1949年製作の映画)

4.2

「いいじゃないか、熊太郎。強そうで」でメッチャ好きってなった ゲイリークーパーのくだりや噛み合わない方角の話もだけどコメディパートが小津作品の中でも特に自分にハマって好きだった
原節子の感情の起伏の表
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東京暮色(1957年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

孝子が言ったような片親で寂しかったからじゃない、父親のことが好きで感謝していて尊敬しているから自分自身が許せなくて汚らわしくていっそのこと父の子どもでなければまだ救いがあると思えるくらい悲しくてだけど>>続きを読む

淑女は何を忘れたか(1937年製作の映画)

3.5

桑野通子のチャキチャキ感と出立ちの洒落具合が最高だった。「なあんだ、風か、アホらし!」があけすけで好き。でも、最後、暴力は嫌だな。

お茶漬の味(1952年製作の映画)

3.8

お茶漬け準備するシーンがとてもよかった。他人同士なんだから尊重を忘れたら終わりだなと思う。あんなめちゃくちゃいい旦那さんにお見合いを嫌がる節子を見て「僕と君みたいになる」って言われるの、一番悲しかった>>続きを読む

お早よう(1959年製作の映画)

4.2

い、い、イサムちゃん可愛すぎか〜〜〜〜!!!!子どものお遊び(切実なスト)と大人たちの気付きが擦り合っていく構成本当巧妙で唸った。無駄なことほど実は大切な潤滑油であったり、無駄なことは言えても本当に言>>続きを読む

秋日和(1960年製作の映画)

4.0

他人の人生に土足で無遠慮に上がり込んでおいておもしろかったなあは非道い いい歳してしょうもないと思う一方、平山に対してバツが悪そうに二人揃ってパイプで鼻を掻いたりするシーンなど、コミカルでつい笑ってし>>続きを読む

イリュージョニスト(2010年製作の映画)

3.0

スコットランドの山、動物たち、キルト、バグパイプ、エディンバラの街並み スコットランド大好きなので4年前のスコットランド旅行の記憶も相まって懐かしさと可愛らしさと哀愁が漂う画面に愛着沸きすぎた。言葉で>>続きを読む

Summer of 85(2020年製作の映画)

3.9

昇華が早くて驚いたけど、でもそれは誓いを自分の中でしっかり咀嚼しきって果たせたからなんだろうな。若いってしなやか。咀嚼から昇華の流れはcall me by your nameのラストの長回しを思い出し>>続きを読む

そして父になる(2013年製作の映画)

3.0

父親への屈折したコンプレックスと、自恃とプライドとで盲目になったエゴとを押し付け男でほんとキツかった そして父になるってその大きな子どもの成長ってことかい… 血だけが家族かという問題提起よりも父親の受>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.2

14歳だって守られるべき子どもなのに。不幸の丈比べなんてナンセンスだし多寡なんて測れやしないわけで、人生が一通り上手くいっているように見える人たちだってどこかに綻びを持ってて傷を抱えながら生きている。>>続きを読む

セント・オブ・ウーマン/夢の香り(1992年製作の映画)

3.6

ゴッドファーザーPARTⅢがもうほぼトラウマなので落ち込みパチーノのマイケルみには相当つらくなっちゃったんだけど、生きるのも悪くねぇなぁ!っていう最後のほうにとても救われました。この二人が赤の他人って>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

3.0

全体的にご都合主義で、前半はまんま美女と野獣でそれはまあ別に監督がずっとやりたかったってほど大好きだってらしいしいいんだけど、オマージュとかいうレベルか?ってくらいそのまんまで作り手のテンションはめち>>続きを読む

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.4

映画に出てくる状況って程度こそあれ女性は誰でも日常生活で経験してることなんだよな…地獄 でも男女関係なく加害者や傍観者になることがちゃんと描かれてたとことか描写への配慮とか、音楽もメイクもファッション>>続きを読む

83歳のやさしいスパイ(2020年製作の映画)

3.5

東京物語みたあとの83歳のやさしいスパイはちょっと応えました すごいふんわ〜ってかんじの映画だったけど老いたときの孤独や家族との関係性って側面では自分の老後を想像して背筋が寒くなるくらいだった 普通に>>続きを読む