雨宮はなさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

ツユクサ(2022年製作の映画)

4.0

全体的に清潔感と爽やかさのある作品で、安定の役者陣に安心して観ていられます。
どんな背景も努力も日々の出来事も、良い意味でどこにでもある:ツユクサなのだと思わせてくれる、そんな映画でした。

小林聡美
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ファニーゲーム(1997年製作の映画)

5.0

これぞ正しきサイコパス。描写があまりにも正しくて美しくて笑顔になってしまう。
よく「胸糞映画の代表」のように言われるけど、何がそんなに胸糞悪いのかわからなかった。

全てが興味深いが一番はこれに尽きる
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スパークス・ブラザーズ(2021年製作の映画)

4.0

「オタク語り(究極版)」とはまさにこのこと。みんなで沼ろう!
作品中の話してる人達がみんな幸せそうで、スパークス を知らない私も観ていて幸せで、なんちゅうドキュメンタリーだと思った。

スコア4では甘
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キャスティング・ディレクター ハリウッドの顔を変えた女性(2012年製作の映画)

4.0

M・ドハティの仕事に感謝、そして彼女にはありったけの敬意を。 彼女が仕事と方法を独占しなかったからその後も素晴らしい配役と作品が世に出たんだなぁと素直に思える。

「”ディレクター(監督)”という冠を
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クレヨンしんちゃん ヘンダーランドの大冒険(1996年製作の映画)

3.0

#今俺たちの息子が少し大人になったところだ
一部、若干のホラー。

ひとりでヘンダーランドに向かうしんちゃんに、「やっぱり、しっかりした子だなぁ」と感じる。
「社会で子育て」「親切」をはき違えない駅員
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絶叫のオペラ座へようこそ(2014年製作の映画)

3.0

最初がクライマックス、ミュージカルとして成立しているのは2シーンのみ。
性的搾取とキャスティングの闇、それが子供の時点で完成されていることにホラーを感じる。

ステレオタイプなキャラクターたちで構成さ
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.0

彼らも人間であり、誰しもが何かしらを抱えていて、その重さとしんどさは本人にしかわからないのだと思えた。

二人の散歩シーンと対話シーンはまるでカウンセリングのセッションそのもので、対話のできる理解者は
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パージ:エクスペリメント(2018年製作の映画)

3.0

書きたい内容のレポートを書くために”実験”を行う、『#パージ』シリーズ4作目にして前日譚。

設定上必然だが、ロケーションの限定、屋内戦、戦闘以外の演出で予算が少し落ちたのかと推測した。

困窮や無教
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パージ:大統領令(2016年製作の映画)

3.0

お金と血の流れが増えるハロウィン的イベントになった『”パージ』シリーズ、3作品目。

ロケーションの規模は2とそこまで変わらないが、出てくる人間のパターンが多くなっているしドローンの出現等で予算がとれ
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パージ:アナーキー(2014年製作の映画)

4.0

予算が格段に増えたことがわかる、『#パージ』シリーズ2作目。
舞台が富裕層から中流層に移動してきたのも面白い。

車でないと移動できないことの最大のデメリットを提示されたように感じた。
地震大国日本に
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パージ(2013年製作の映画)

3.0

『#パージ』シリーズの中で唯一表情の演技に怖いなと思える作品。
出演人数、限定されたロケーションに予算を感じる。

おかしなことが浸透し、金儲けになっている世界で「そりゃあ恨まれるよな」という背景ごり
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ハルク(2003年製作の映画)

2.0

なぜこれに続編ができたのか、ヒーローの仲間入りを果たすのかが正直わからなかった。
親の因果が子に報う。

主人公が童貞脳なのとヒロインがいいとこ育ちのあまちゃんでおばかなのが、最悪のマリアージュを成立
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

3.0

メイおばさんがあの名台詞を言わなければ、スコアは4まで伸びていた。
あの人に「責任」について口にしてほしくない。

”こどもらしさ””お話が進まない”といえばそれまでだが、このシリーズの問題や厄介ごと
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スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム(2019年製作の映画)

2.0

大人の求めるもので子供の「子供らしさ」が搾取されるまでのお話。
相変わらず責任感のないピーターにモヤモヤするが、今回ばかりは彼の味方をしたくなるシーンもあった。

「悪いことは言わない、焦らず『アベン
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ロマンティックじゃない?(2019年製作の映画)

4.0

コテコテのベタベタだけど、それが正解!
BGMにしたい、うってつけな映画のひとつ。

ラブコメ映画を成立させるために必要なこと(ありえないほど広くてインテリアが整いまくった部屋、雑誌で紹介されたマネキ
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クレヨンしんちゃん 暗黒タマタマ大追跡(1997年製作の映画)

3.0

しんちゃん成長譚回。
比較的洋画のような作りをしているように感じた。

毎度のことながらあれだけ個性的なキャラクターを出しておきながら、渋滞させないのがすごい。
ただ、個人的に物語はちょっと物足りない
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クレヨンしんちゃん 電撃!ブタのヒヅメ大作戦(1998年製作の映画)

4.0

#ぶりぶりざえもん 回
スペシャルゲストが個人的にガチのスペシャルゲストだった回。
しんちゃんのもつ想像力の豊かさとそこに表れる人柄の良さに感動するお話。

天才の考えていることはよくわからないなーと
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アナライズ・ユー(2002年製作の映画)

3.0

おっさんによる『#ウエスト・サイド物語』がかわいいし、笑える。
マフィアと役者、それぞれのものの見方・考え方が表れたシーンをコメディタッチで描いたシーンが面白い。

前作に引き続き、あっという間に力に
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アナライズ・ミー(1999年製作の映画)

3.0

カウンセリングを受けに来るデ・ニーロはやっぱりマフィアなのだった。
巻き込まれた本人は怖いんだろうけど、実際に外から話をきいていたら「なにそのコメディ」ってなるんだろうなぁと。

カウンセリングがどう
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恋の手ほどき(1958年製作の映画)

2.0

時代と土地で仕方ないのだろうけど、「恋のてほどき」ではなく「裕福な男と結婚するためのてほどき」って感じ。
原題「GIGI(ヒロインの名前)」だけど、言うほど彼女を描いてもいない。

おっさんが右も左も
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ビルド・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.0

「自分」というものに悩むティーンエイジャー~大学生に寄りそう、わかりやすい成長物語。

主人公が日本人オタク女子にも多くいそうな設定なので、共感しやすい気がする。
それだけにプロモーションが下手だった
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チェチェンへようこそ ーゲイの粛清ー(2020年製作の映画)

4.0

現代とは思えない思考の人間が集団をなしていることと、高い技術の2つに衝撃を受ける作品。
作品の都合か、パンフレットの製作がなかったのが残念。

ダブルフェイス加工はほとんどわからないレベルで違和感も感
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ズーランダー NO.2(2016年製作の映画)

4.0

1のバカバカしさを絶やさず、無難なコピーで終わらせることなく、新しい方向にも手を伸ばし失敗させず、軸はブレないというとんでもコメディ。

前作からかなりの時間が経過しているせいか、伝えたい内容や提示す
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ズーランダー(2001年製作の映画)

4.0

海外のコメディ映画は何が面白いのかわからないことが多いけど、これは間違いなく面白かった。

設定とあらすじを読んで、「しょーもなさそうだな」と思いながら鑑賞を始め、終わってからは「これぞベン・スティラ
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ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

3.0

これは「救急車の闇営業」に限ったことではない、メキシコが抱える生活や人間の育成の危機を伝える映画だ。

鑑賞している間ずっとカルチャーショックを受けっぱなしです。
患者や警察とのやりとりで見えてくる、
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とんび(2022年製作の映画)

1.0

試写会でなければ、「2週連続放送!」的なドラマ特別編で良いレベルです。

仕方ないとはいえ目新しさはないし、教訓にするほどの内容もない、スクリーンで受ける感動は期待できません。
私はオススメしない。
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アネット(2021年製作の映画)

4.0

公式がちゃんとわかってくれてるのが嬉しかったのだけど、『#アネット 』は #ロック・オペラ であって #ミュージカル かと言われるとちょっと違う。
ただ、ミュージカルとしても観られると個人的には思う。
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ウェディング・シンガー(1998年製作の映画)

4.0

クライマックスシーンのオリジナル曲の歌詞がドツボ。
求めるロマンティックのベクトルが合ってたんだと思う。
時代と扱う楽曲のせいもあるけど、ぽこっとした形のテレビデオにテープを差し込んで再生したい作品だ
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

ただの子どもの冒険ものでも、サスペンスでもなく自分の隣にいる危険を描いている。
一つの出来事が起こるために、時間とフラグがどれだけ必要かがよくわかる。

「公立」と「制服」に守られる生活や、貧困に陥っ
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この街と私(2019年製作の映画)

3.0

葛飾に行きたくなった。
「おもしろいもの」を外に求めることの無責任さと残酷さをみたきがする。

ショート2本含む3本だったので、最初「スクリーンを間違えた?!」と軽く焦りましたw
もっと鬱々とした感じ
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ダンスウィズミー(2019年製作の映画)

2.0

嫌いではないけど、刺さらないし無難とも言い難い、難しくて残念な作品。
ミュージカル要素を抜きに考えれば「普通」だと思う。

聞いていたキャスで「日本人はミュージカルをつくれないというアンチテーゼ」だか
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ある職場/些細なこだわり(2020年製作の映画)

5.0

メッセージを伝えるためのコンテンツとしてだけでなく、そもそも、映画作品として面白いのがすごいところ。
メソッド的に、そしてその演技からして彼らはハリウッド俳優といってよろしいと考えられます。

社会問
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TITANE/チタン(2021年製作の映画)

3.0

あまり刺さらなかった。けど、誰かと話したり、時間をおいて再鑑賞することで観えるものが変わったり増えたりで面白がれる作品なのでは?と思った。

設定はぶっ飛んでいるが、結局のところ「自己」の認知やゆがみ
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魔女がいっぱい(2020年製作の映画)

3.0

「ロアルド・ダール、本当は子供が嫌いなのでは?」と思えてしまうネタで面白かった。
予想以上にファンタジーで驚いた。

原作がロアルド・ダールだし、『チャーリーとチョコレート工場』も大人が十分楽しめる内
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私はヴァレンティナ(2020年製作の映画)

2.0

作品としては良質だと思うが、個人にはあまり刺さらなかった。非常に教科書的な内容。
最後のテロップに関心を持った。

わりとありがちな内容でケーススタディが多い感じなので、当事者的にはあるあるで刺さるも
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ゼイリブ(1988年製作の映画)

2.0

設定は面白いし導入までは丁寧なのだけど、どうしてもすぐに殴ったりとにかく撃ったりで進めたり終わらせたりして「アメリカだなー」という印象の作品だった。

面白いのはサングラスをかけて見える「本質」とラス
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