満席となったユーロスペースにて。複雑すぎないが巧妙な構成、泣かせようというほど気負いのない演出、すべてが絶妙。サブジアンの映画愛に着目したキアロスタミはさすが。森達也監督『FAKE』と比較してみると面>>続きを読む
吹替版で鑑賞。アクションのテンポが非常に早いので、字幕版でなくてよかった。ストーリーよりもアニメーションの技術を見せることを優先した感じ。人間がいかにペットを勝手に扱っているかをもっと掘り下げていたら>>続きを読む
3.11以降、始めての国産ゴジラ作品という意義をしっかり踏まえていて満足。自衛隊をはじめ多方面から撮影協力を仰ぎながら、破壊された街や放射能の影響についてしっかり描写している。配役もよかったが、石原さ>>続きを読む
振り上げた「正義」の拳がみるみるうちに恐ろしい暴力に変貌して行く。人間の正義感が否応なしに暴力性を併せ持ってしまうことを、見事に暴き出した作品。撮り始めからこの展開は読めないはずで、当初は何を撮ろうと>>続きを読む
森達也がついに新作を撮った!冒頭の通訳シーンからして違和感を与えてくる佐村河内夫妻。画面から伝わる言葉、音、間合いに神経を研ぎ澄ませるうちに訪れる、怪しい結末。いつしか正体の暴露を期待していた自分自身>>続きを読む
シニカルな笑いと鳥肌級のシリアスを、同時に味わえる傑作。現代にヒトラーを登場させ、賞賛されるイビツさを炙り出す。ドイツでの撮影はさぞ物議を醸しただろう。国民民主党(NPD)に突撃し説教するシーンはスリ>>続きを読む
冷徹な視点で編集された映像から強烈な主張が伝わる。凱旋パレードと反戦派が衝突するシーン、将校の「この騒ぎは何だ!俺は戦地で闘ってきたのに!」という台詞。今まで観てきた映像がその答え、という構成。
コメディ映画にカテゴライズされてるようですが、とんでもなくシリアスな映画で、結末には戦慄。冒頭、人形がエモーショナルな動きをするシーンはとても効果的。人間と猿との対比、潜在意識についてなど、テーマがい>>続きを読む
この人の笑いは、まず自分を貶めてから相手を引きずり込む方法。政治家や美人秘書達は、アリGを見下し利用するはずがアリGのペースに巻き込まれる。よく作り込まれた議会のシーンで炸裂する下ネタは強烈。変なキス>>続きを読む
カナダの監督ジョーとアメリカの中心選手ズパンの二人に焦点を絞った構成が良い。アテネの試合、最高にカッコよかった。勝敗を越えてどちらも勝者と思える。事故の時運転していた友人を試合に招き、付き合い続けるズ>>続きを読む
映画館で観るべき映画!迫力のお化け屋敷体験。原作未読ですが、比呂美を放っとけない動機付けが足りない。別れそうな彼女との物語の方が説得力あったのでは。生存者のイヤな人間関係が描かれてるのが良かった。
オープニングの分離壁で、物語の状況設定を伝える手法がよい。恋愛、友情、抵抗、謎解きといった要素がギッシリで、ストーリーに夢中になった。イスラエルによる理不尽な占領が全ての元凶なのだという主張が結末に込>>続きを読む
人間は、たった独りで自然の中で生きていくことができないのか。なんか凄い現実を突きつけられた気がする。主役さんの痩せっぷりはデニーロ顔負け…。
誰にでも通じるわかりやすい笑いって、下ネタやドラッグでしか表現できないのでしょうか?観る側の鑑賞力も劣化しているのかもしれませんが、それに合わせてくれなくても良いと思います。あと、ノラジョーンズのイメ>>続きを読む
最高。やられました。「助演」男優賞とは、アカデミー賞も味なことするね。
社会派アレックスギブニー監督の隠れた傑作。なんといっても派手に散るラストがいい。
途中まで感情移入して見ていられたけど、大物の正体が判明してからは、こっち系かあ、と拍子抜け。エンドロールの部分を、本編でしっかり回収してくれた方が好きです。
状況設定は文句なしに面白い。人類とエビ(?)が共存していける方法を模索する登場人物がいると、ストーリーがもっと深くなった気がします。主人公が続編でそうなるのかな?
どうせなら最後までヤツが正体を現さない方が、より後味の悪い映画になったかも。希望を捨ててはいけないということが、よおく分かりました。
よかった!冒頭の世話焼き母ちゃんの伏線がよい。原作が全然違う結末らいしので、読んでみたい。
女性よりも夢中になれるモノ、というテーマで「のるかそるか」(こちらは競馬)と共に、二大巨頭だと思います!この映画のお陰か、現実世界でもボストンは快挙を成し遂げることができましたね
上映された海外では、山内さんはコメディアンだと思われてしまったそう。選挙活動の馬鹿馬鹿しさがよくわかって面白かった。
オウムではなく、オウムに対して過熱する「私たち」を捉えた作品。なぜ、森監督だけがオウムの施設内で撮影できたのか。彼だけがキチンと手紙で許可を依頼していたから。逆に善意のもとにオウム信者を敵視する私達と>>続きを読む
オウム道場の周辺住民が、毎日出ていけと掛け合っているうちに、コミュニケーションが成立してくる。一方で、自治体が建てた監視小屋は信者との接点が生まれない。結果、前者が圧倒的に豊潤な社会への希望を感じさせ>>続きを読む
精神を患ったと思われる人達の姿を知っていくほどに、漠然とあると思っていた「境界線」が決壊する。
訴えたいテーマがガツンと伝わるので、事実関係の信憑性はさほど重要ではないと思う。グローバリゼーションについて、考えるきっかけになった映画。
今では社会から排除される、「無駄」や「リスク」だけでできているといってもいい作品。淡々とした主人公とファンキーなラジオDJのコントラストもよい。
邦題で、わざわざ200歳って言わんでも(怒)。映像の美しさ、謎めいた展開、そして刹那的な結末…。見終わっても余韻の残る、素敵なストーリーでした。
PIXER作品で一番好きです。サイレント映画の雰囲気でロボットの感情表現をするのは大変だったでしょう。人間の動物化(=家畜化)みたいなテーマも描きつつ、しっかり希望を提示しています。
これはもう、どうとかではなく。映画館にいき大画面大音響で観るものです!テーマとか、メッセージなんてものは要求してはいけません(笑)。
周到な台本があるのではないか、いやあるに違いない。ただ、そんなことどうでもいいと思えるくらいドラマチックでロックンロールな二人組。ANVILって、まだやってたんだ!
面白かった!南米が舞台だからか作品全体に熱気がある。導入が素晴らしいし、音楽もクール。ドキュメンタリーのような生々しさが全編にみなぎってました。
感想がうまくまとめにくい作品です。不条理的な表現の意味を深追いしないで観た方がよいかもしれません。マトリックスはこれに影響受けてるはず。
NEW ORDERを聴くようになってから彼の存在を知ったので、大変勉強になりました。全編モノクロで、ダークなトーンが内容にマッチしてました。
初めて観たときはコロッと騙された。ポールニューマンが列車でのポーカー勝負で、酔ったフリして相手を熱くさせるくだりが好き。ギャンブルが対人においては心理戦だということがしっかり描かれている。
競馬が好きで、競馬場に何度も足を運んでいないと描けないであろう描写が満載。主演のリチャードドレイファスが、全体のコメディ色をうまくリードしている。払戻係君がいい味。