TDさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ペイン&ゲイン 史上最低の一攫千金(2013年製作の映画)

4.1

一貫して非常にテンポ感が良く、まさに痛快な仕上がりになっている。
残酷な事件である実話を映画化しときながら、アイロニーやコミカルな描写がふんだんに散りばめられており絶妙なクライムコメディーに纏められて
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.8

「あの時こうしておけば違った未来があったのかな…」的な、恐ろしくも胸が苦しくなる哀しさを持った作品。
殺人鬼役の森田剛の演技や、物語のもつ不安感等は、同じサイコキラーものの「ミュージアム」と比べても抜
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永遠のこどもたち(2007年製作の映画)

3.4

ホラーだけど怖すぎないので苦手な人にもオススメ。どちらかと言うと謎解きの方に重心がよっている。
見てて面白かったけど、子供の顛末からの最後の主人公の行動など、納得しづらいところもあって不完全燃焼。

チェイサー(2008年製作の映画)

3.7

邦画とも違う、ハリウッドとも違う、ヨーロッパ映画とも違う、韓国映画特有のどこか独特な雰囲気が漂う。
犯人、警察、主人公がそれぞれの執着に振り回される様は悲劇的であり、喜劇的。
話の流れや心理描写にツッ
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ロスト・バケーション(2016年製作の映画)

4.0

期待せずに観たところ、想像を遥かに上回る面白さだった。
撮影、編集、音楽、演出、演技のバランスが素晴らしく、序盤から世界観と不安感をジワジワと盛り上げていく。
特に主人公がパドリングで沖に向かっていく
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デッドプール(2016年製作の映画)

4.0

痛快!と言う言葉がピッタリの映画。話だけ辿ればとんでもない悲惨で残酷な話だけど、それを笑いに変えるほどの悪のり、下品、不謹慎のオンパレード。でもそのどれもが不快で無く、物語やキャラクターへの愛情を深め>>続きを読む

オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分(2013年製作の映画)

3.9

トム・ハーディの演技を十二分に堪能できる作品。表情や仕草が細やかに演出されていて、感情の微妙な揺らぎをも繊細に演じている。
電話だけでなく独白も多く舞台的な脚本だけど、描き出された作品はとても映画的な
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ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.3

デイミアン・チャゼルらしい色使いでのシーン分け。長回しが多用されていて、物語の躍動感の推進力になっている。
ミュージカルとは言え、歌の要素は少な目。ミュージカルがあまり好きではないので、これぐらいのバ
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レイジング・ケイン(1992年製作の映画)

3.7

後から思い返せば「なんであのシーンがあんなに怖かったんだろう?」と感じるけれど、観てる最中は言い様の無い不安感や恐怖を感じる。
デパルマ監督のセンスと技術が詰まった作品。
一回目一人で見た時は途中でプ
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コーヒー&シガレッツ(2003年製作の映画)

4.6

シーン毎に良質な写真を眺めるような、
セリフ毎にご機嫌な音楽を聴いてるような、
そんな監督の作家性が溢れ出ている作品。何回見ても飽きないし、アドリブ感のある各役者の演技も観る度に味わい深い。

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)

3.0

絵や音楽は素晴らしいけど、話の内容はどーにも入り込めなかった。
素直に言えば、
「登場人物全員バカ!」
と言う印象。感情移入もできないし、だからオチがついてもカタルシスも無い。ましてや、最後のクライマ
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LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

4.1

開始早々からのトリップムービーと言うか、ドラッキー描写と言うか。。とにかく映像がとてつもなく斬新。そして映像に負けず劣らずこちらもイケナイおくすりでもやってるのか?と思ってしまう高速ハイテンション編集>>続きを読む

エクス・マキナ(2015年製作の映画)

4.8

脆いもの、儚いもの、気高いものが持っている哀しさが滲み出ている映画。
画面や音楽が観るものの感情を意のままに操る。
主人公が腕を切るシーンは、自分の存在認識を大きく揺るがすような衝撃の場面。
鑑賞中か
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ライフ・オブ・パイ トラと漂流した227日(2012年製作の映画)

4.2

もはやそれなりのCG表現では驚かなくなってしまった現状の中、圧倒的な美しさを描き出すことに成功した見事な作品。
ストーリーには深みがあり、映像と合わせて何度も見たくなるような映画。

パプリカ(2006年製作の映画)

3.9

「インセプション」と「アキラ」と「マインドゲーム」を合わせたような作品。
夢と現の往来を見事な映像と音楽で表現している。表現がラディカル過ぎて観てて疲労感を覚えるほど。
ストーリーはめちゃくちゃ面白い
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

4.8

映画の面白さ、素晴らしさがこれでもかと詰め込まれた傑作。
とにかく画面の絵的センスが天才的。そしてシーンに見事にリンクした音楽も完璧。演技も素晴らしく、シルバの登場シーンは静かながらも圧巻。
クライマ
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

4.6

「悪の法則」が麻薬カルテルに足を踏み入れたカウンセラー(弁護士)の話なら、この作品はカルテル壊滅を目指す話。
しかしそのどちらも、登場人物はおろか観賞してる方も何が起こっているのかわからない状態。その
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モネ・ゲーム(2012年製作の映画)

3.7

どのキャラクターに感情移入して良いのか良くわからない不思議な作品。
でもどのキャラクターも魅力的で愛くるしく、だからこそ物語の終わり方もガッカリせず納得の結末。
「悪の法則」と言い、ヤンチャなメグ・ラ
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アンストッパブル(2010年製作の映画)

3.8

めちゃくちゃ面白い!って訳では無いけど、全編飽きずに見られるテンポ感の良いエンターテイメント作品。
普段感じることの無い「列車の重量感」が存分に演出されていて、新鮮な緊張感を味わえた。

スター・トレック(2009年製作の映画)

3.2

面白いとは思うけど、いかんせん人間の描き方が下手くそ。
戦闘シーンなどは見応えがあるけど、会話シーンになった途端鈍重かつ浅い印象が強くなる。
主人公カークが船長になるシーンも「なんかアナタすごくイヤな
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カジュアリティーズ(1989年製作の映画)

3.8

ブライアン・デパルマらしい長回しシーンが多くて臨場感と緊張感を堪能できる。
やや監督のメッセージ性が強く込められ過ぎてる気もするけど、戦争や戦場における凶暴性や倫理観の崩壊するプロセスにはハッとさせら
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シカゴ(2002年製作の映画)

4.1

ミュージカルは嫌いだけど、「シカゴ」は好き。ショービズ界を風刺したストーリーも面白いし、なにより曲が素晴らしい。物語と楽曲が互いに良い意味で引っ張り合い、作品のクオリティーを押し上げている。
観てて純
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ソードフィッシュ(2001年製作の映画)

3.5

冒頭のオープニングシーンは珠玉の出来映え。ストーリーや視覚効果もなかなかだとは思うけど、ハル・ベリーとドン・チードルは明らかにミスキャスト。キャラクターと演者がマッチングして無いから演技を見てても入り>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.3

興行的にも、評論家からも高い評価を受けている作品だけれど、個人的にはそれほどかな?と言う印象。
現在日本の安全保障を風刺しゴジラ作品に落とし込んだストーリー構成は確かに斬新だったけど、いかんせんしつこ
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

4.5

前半で山盛り提示された伏線が、中盤でアッサリと回収されて観てる人を
「え?こう言う映画だったの…?!」
と鮮やかに裏切って見せる見事さ。
そして裏切ってからの更なる物語へと引き込んでいくストーリーテリ
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二郎は鮨の夢を見る(2011年製作の映画)

5.0

鮨の名店「すきやばし次郎」のドキュメンタリー映画。
日本の鮨屋を海外の監督が撮る異色作ながら、
映像、音楽、構成、編集、どれを取っても寸分の狂いも乱れも無い。巨匠小野二郎の哲学に深く食い込みながら、嫌
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サイドウェイ(2004年製作の映画)

3.9

テンポ感もゆっくり、何が起こるでもないストーリー。でも大好きで思い出したら観たくなる、優しいユーモアに溢れた作品。
晴れた休日のお昼に、ワインを飲みながら観たい映画。

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

4.0

遠藤周作の著作は好きで昔からよく読んだけど、この「沈黙」はその中でも特に衝撃を受けた作品。
それを上手く映画化してみせたのがこのマーティン・スコセッシ作。
過酷な時代背景を描きながらも過剰な演出は控え
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ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

2.9

オープニングの長回しは良いなって思えたけど、それ以外のほとんどのシーンから絵的センス、編集センスの悪さを感じてしまった。
単純に言えば「画面がブサイク」。
カット割りや編集が悪いと演技も下手くそに見え
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スペル(2009年製作の映画)

3.3

ホラーかと思って観たら、ホラーコメディだった…。
とにかく下品で下劣(笑)
ドタバタハチャメチャホラー。
でも意外と主人公の描写などは丁寧だったりする。
しかし好きか嫌いかで言えば、好きではない。まぁ
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バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生(2016年製作の映画)

1.8

まあ全編を通じて「もう勝手にやって」ってストーリー。こんな言葉使いたくないけど、今で言う「中二」同士の喧嘩。しかしその二人がスゲー破壊力の持ち主だから、スンゲーー迷惑。
だからオチがついても何のカタル
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ウォーリアー(2011年製作の映画)

4.5

とんでもなく狂暴で
野蛮で
繊細で
複雑で
愚直で
優しく
過酷で
静かで
狂おしく
暖かく
冷徹で
痛々しく
生々しく
残酷で
激しく感動する

そんな映画。

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016年製作の映画)

3.8

歴代スターウォーズシリーズは何となくしか知らない…。
それでも大いに楽しめた。やはりギャレス・エドワードの「見せ方」は上手い。でもその上手い見せ方を越えていくドラマ性やカタルシスは少なかったかな。
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モンスターズ/地球外生命体(2010年製作の映画)

4.0

予告編を観ると「モンスター・パニック映画」のように思えるけど、実際はロードムービー的な内容。
人物や感情撮り描などは非常に繊細。あまり出てこないけど、モンスターは恐怖心を掻き立てるのに十分な演出により
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ドント・ブリーズ(2016年製作の映画)

4.0

題名通り、まさに息もできないほどの緊張感と恐怖。
オープニングからの見せ方も非常に上手い。
終盤ちょっとしつこいなと感じるのと、チョイチョイ突っ込みどころのある登場人物の行動などがあるものの、90分に
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ランボー 最後の戦場(2008年製作の映画)

4.2

冒頭からの容赦ない過激で残虐な描写。
ちょっとやり過ぎじゃない?って思ったけど、これが見事に項をそうして「敵に捕まったらヤバい!」と言う緊張感に一気に引き込まれる。
そのおかげで短い上映時間ながら息苦
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