旅するランナーさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.9

【スターに願いを】

ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立100周年記念作品。
それだけに力の入れようが尋常じゃないです。
決して外せません。

願いの力をテーマにして、17歳の少女アーシャの活躍を
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私の大嫌いな弟へ ブラザー&シスター(2022年製作の映画)

3.6

【comme chien et chat】

兄弟姉妹による優越感、劣等感、嫉妬、侮蔑に、アルノー・デプレシャン監督が切り込みます。
犬猿の仲の、舞台女優の姉アリスと詩人の弟ルイ。
フランス語では犬猫
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.6

【やるな日産!】

山内一典氏が開発したレースゲーム「グランツーリスモ」にまつわる実話を映画化。
シュミレーションゲームで高得点を叩き出すゲーマーを、実際のレースドライバーに育成するプログラム「GTア
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ハント(2022年製作の映画)

4.2

【火花散る朝鮮半島(HUNT)】

Netflixの大人気ドラマ「イカゲーム」で主人公を演じたイ・ジョンジェが主演・脚本も兼ねる、監督デビュー作。
長年の友人でもあるチョン・ウソンが共演。

1980
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シェアの法則(2022年製作の映画)

4.3

【色とりどり、悲喜こもごも】

岩瀬顕子作・劇団青年座により上演された舞台劇の映画化。
その岩瀬顕子が脚本・プロデュース・出演・主題歌の作詞をしてます。
この脚本がものすごく良くできています。
俳優生
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

4.1

【生命力】

泣きっ面にゴジラ。
敗戦後の東京に、ゴジラが襲い掛かる設定。
駆逐艦2隻でフロンガス発生器をゴジラにグルグル巻きにする作戦、銀座での実況中継、ミニチュアのような電車、逃げ惑う民衆など、
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.3

【Let the memory live again】

言語が歌になっているミュージカルな星、「メモリー」が流れる中でのネコたちによるシュールな映像。
このあたりのコメディパートは面白い。

ただ、
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下妻物語(2004年製作の映画)

4.1

【パチもんは尼崎の宝や】

兵庫県尼崎市にある塚口サンサン劇場にて35mmフィルム上映。
ロリータxヤンキーの友情を描くコメディ。
主人公が幼少期に生活するのが尼崎になっています。
ということで、ご当
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ナイアド ~その決意は海を越える~(2023年製作の映画)

4.7

【チームナイアド、クラージュ!】

ウルトラマラソン、24時間マラソン、トレイルラン、トライアスロンなんかは、もちろん知っていますけど、マラソンスイマーという存在は知らなかったです。
実在のマラソンス
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正欲(2023年製作の映画)

4.7

【水欲】

朝井リョウによる同名小説の映画化。
ダイバーシティへの寛容力が問われる、ちょっと変わった性癖のお話。

コミュ力低い男女を演じる、新垣結衣と磯村勇斗の演技力が見事です。
文字通り水も滴るイ
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.5

【殺しの季節 by スミスとキラーズ】

殺し屋の逃亡と追跡劇。
殺し屋を演じるマイケル・ファスベンダーのモノローグにより、サスペンスが進んでいきます。
決して孤独ということはなくて、隠れ家に一緒に住
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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

4.7

【AI愛、むす~めさ~んだよ~】

AI擁護派vsAI抹殺派による分裂戦争。
ニューアジアと、アメリカを中心とした西欧諸国との戦い。
どちらかというと、アメリカが悪として描かれているのが面白いです。
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キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン(2023年製作の映画)

4.6

【恐ろしき男たち】

実話を基にしたデイヴィッド・グランの「花殺し月の殺人--インディアン連続怪死事件とFBIの誕生」を実写化。
恐ろしい話である。
ちょっと呑気なアメリカ先住民をだまくらかして、財産
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スキンレスナイト ―デジタルレストア版―(1991年製作の映画)

4.2

【望月六郎監督舞台挨拶付上映】

1991年公開、アダルトビデオ監督の自伝的一般映画デビュー作。
映画監督のタフさ、男の弱さ、劇的に生きる清々しさ。
はちみつぱいというバンドによる「塀の上で」という曲
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.2

【ルカによる福音歌】

監督岩井俊二・音楽小林武史らしい、美しい映像と歌の力にジーンと感動できる作品。
とにかく、アイナ・ジ・エンドが歌い出すと、空気がいっぺんに変わって、深い感動の中に身を置くことが
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オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

【メンヘラに誘い込むストップモーションアニメ】

あんマリ~ヤ~。
ここまで病的なアニメは見たことない。
シュヴァンクマイエル的であり、リンチ的であり、大友克洋的である。
でも、それらをも凌駕する独創
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(2021年製作の映画)

3.9

【チリからの衝撃】

チリの二人組監督レオン&コシーニャの初長編「オオカミの家」と同時上映。
アリ・アスター監督(「ヘレディタリー/継承」「ミッドサマー」)が製作総指揮に名を連ねてます。
2021年の
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古の王子と3つの花(2022年製作の映画)

4.2

【極め付きの邦題】

プリンスとプリンセスによるラブストーリー3話。
「ファラオ」「美しき野生児」「バラの王女と揚げ菓子の王子」。
ミッシェル・オスロ監督による、美しさを極めたアニメーションに酔いしれ
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

4.6

【赤いイナズマが僕を攻める】

前半の松岡茉優と窪田正孝のラブストーリー。
松岡演じる、映画監督の卵でもある主人公が言ってるように、映像的にはダサいセリフが続きます。
でも、窪田の演技力によるのでしょ
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ドミノ(2023年製作の映画)

4.5

【いい映画っぽい】

ロバート·ロドリゲス監督が21年前に「めまい」を観てアイデアを思い付き、脚本を書き始めたが、しばらくほっぽっていたとのことです。
原題は「Hypnotic」で、「めまい」の原題「
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.4

【ある男湯】

今泉力哉が、また一つ名作を生み出した!
今、この監督に波が来てます。

人を分かるってどういうことなのか?
家族のことは分かっているのだろうか?
自分のことですら分かっていると言えるの
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アナログ(2023年製作の映画)

4.2

【また、夢になるといけねえ】

ビートたけしによる初の恋愛小説を映画化。
連絡先を交換せず、木曜日の夜に広尾の喫茶店「ピアノ」で再会できるかで付き合い続ける男女の純愛。
小説では、スメタナ「我が祖国」
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ヲタクに恋は難しい(2020年製作の映画)

3.6

【オタクの役には難しい】

さすが高畑充希、ポップでキュートです。
ミュージカルシーンも見事にこなします。
山崎賢人も信・キングダムと真逆のクールなイケメン。
これだけの外見をもってして、どうして“ヲ
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白鍵と黒鍵の間に(2023年製作の映画)

4.2

【池松壮亮・仲里依紗他舞台挨拶付上映】

ジャズミュージシャン南博の回想録を大幅に脚色して映画化。
池松壮亮が一人二役(南&博)を演じているのがミソ。
また、昭和63年末、銀座のキャバレーでの一夜の出
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ルー、パリで生まれた猫(2023年製作の映画)

4.3

【猫だっそー】

タイトルに「パリ」とか「猫」とか入ってると、ついつい見たくなるタチです。
今作は「パリ」と「猫」が揃っていて、しかも猫が可愛くて、チラシを見た時から、必見映画にリストアップしておりま
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名探偵ポアロ:ベネチアの亡霊(2023年製作の映画)

3.9

【女史力】

もちろんアガサ・クリスティー女史の推理小説が原作です。
1969年に発表された「ハロウィーン・パーティ」。
設定を、第2次世界大戦後、ベネチアでのハロウィーンの一夜にしています。

亡霊
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少年、機関車に乗る 2Kレストア版(1991年製作の映画)

3.9

【再発見!フドイナザーロフ/ゆかいで切ない夢の旅】

原題「БРАТАН(Bratan)」はロシア語で兄弟の意味。
というわけで、17歳の兄と7歳の弟による機関車ロードムービーです。

マイペースな運
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名探偵コナン 純黒の悪夢(2016年製作の映画)

4.0

【あなたの色に染められ】

水族館のある遊園地でのパニック映画。
とにもかくにも、キュラソー女史の身体能力がものすごい。
首都高でのドリフトカーチェイスから始まって、観覧車が「1941」みたいになっち
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名探偵コナン 天国へのカウントダウン(2001年製作の映画)

3.6

【ドキドキが止まらない】

超高層ビルでの火災とアクション。
タワーリングインフェルノとダイハードの面白さを併せ持ち、ドキドキが止まらない。
蘭姉ちゃんの火事場の馬鹿力と勇気ある行動にもドキドキします
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.1

【夢で逢いましょう!】

塚口サンサン劇場で、今敏監督作「パーフェクト·ブルー」「パプリカ」連続鑑賞。
女優をめぐるスリラーと、夢の中の女による戦い。
ひねりまくったストーリーがトコトン面白い。

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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.6

【パーフェクトな怖さ】

監督:今敏。
キャラクター原案:江口寿史。
企画:大友克洋。

女優をめぐるスリラー。
現実なのか、ドラマなのか、妄想なのか、分からなくなってくる。
その恐怖、キャシー・ベイ
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ダンサー イン Paris(2022年製作の映画)

4.1

【本物の美しさ】

パリ·オペラ座の現役ダンサー、プルミエル·ダンサーズのマリオン·バルボー。
コンテンポラリー·ダンスの振付師ホフェッシュ·シェクター。
本物のバレエ・ダンスに圧倒されます。

冒頭
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こんにちは、母さん(2023年製作の映画)

3.8

【せんべいのような映画】

隅田川べりの昭和な雰囲気を残す下町風情の中での、昭和チックな人情噺。
登場人物、セリフ、風景、物語の展開、どこを取っても山田洋次監督。
山田洋次すぎる映画。

母:吉永小百
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シアター・キャンプ(2023年製作の映画)

3.8

【ありがとうエヴァン・ハンセンです】

これは、アメリカ人好きだろうな~。
夏休みに子供たちが一緒に生活しながら、ひとつの舞台を作り上げる、演劇スクールキャンプ。
ちょっと変テコな教師たちとともに、コ
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ミステリと言う勿れ(2023年製作の映画)

4.1

【苦悩が整う言葉の力】

犬神家の一族的ノリからの逸脱、まさかの天パーの呪い、そして誰もいなくならなかった。
祟りじゃ~、天パーの祟りじゃ~。
あっ、これは八つ墓村か...

いつも重要な役で出てくる
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逃げきれた夢(2023年製作の映画)

3.7

【逃げきれなかった睡魔】

光石研の一人芝居を見るような作品。
光石さんの出身地北九州でロケしてます。
記憶が薄れていく症状が出だした定時制高校の教頭を、哀愁漂わせ滑稽さも滲ませながら見事に演じていま
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