旅するランナー

ザ・クリエイター/創造者の旅するランナーのレビュー・感想・評価

ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)
4.7
【AI愛、むす~めさ~んだよ~】

AI擁護派vsAI抹殺派による分裂戦争。
ニューアジアと、アメリカを中心とした西欧諸国との戦い。
どちらかというと、アメリカが悪として描かれているのが面白いです。

さすが「GODZILLA ゴジラ」のギャレス・エドワーズ監督。
信仰に寛容で、モノにも魂が宿ると考え、ロボットとも友達になれる日本人の懐の深さ(あるいはいい加減なアバウトさ)を理解しているのかもしれません。
アメリカでは、技術の進歩により、俳優たちが職を奪われることに反対してストを起こすくらいですから。
この対立構造は巧みです。
それに、またしても渡辺謙さんの存在が効いてます。
日本語を織り交ぜてのミステリアスでエキゾチックな存在感は「ウエストワールド」のユル・ブリンナーに匹敵します。

デストピアでの戦争に、未来の家族愛、そしてAI愛も織り込んで、新たなSF映画の傑作となりました。
僕は、この世界観が好きです。