tさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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ベラ・ルゴシの 幽霊の館(1941年製作の映画)

4.0

窓の外のある存在を見るとつい人を殺してしまうお茶目なベラルゴシ。死刑やら殺人やら人の死ぬスピードが尋常ではない。屋敷、絵画、地下室の使われ方も良くて60分で終わるので忙しい人にオススメ

白い牛のバラッド(2020年製作の映画)

4.0

冤罪、ジェンダー、親権みたいなPC的テーマに加え聾唖の少女、車内の会話(これはどちらかと言うとキアロスタミの撮り方を連想)、孤独な男女といった要素で『ドライブ・マイ・カー』と期せずして接近した感。ただ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

4.5

死ぬほど面白い。カットしたら人物がどう変化しているかというスリルがずっと続く。あまりにも人生。妊娠と腫瘍のくだりは爆笑する。

二人でお茶を(1950年製作の映画)

3.5

投資は国債に限るという話。Tea for Twoが何度も聴けて幸福。「No」縛りゲーム。ドリス・デイ

さよなら、私のロンリー(2020年製作の映画)

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泡が溢れてくる壁のビジュアルが強烈。ミランダジュライの作家性はそんなに合わないっぽい

さがす(2022年製作の映画)

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貧困やALSといったテーマに対するポップテイストとか佐藤二朗のソン・ガンホ感、脚本の組み立てなど、後味のポンジュノみが強い(特にパラサイト)。AV爺さん登場あたりからそういうものとして観ていいんだとい>>続きを読む

制服肉奴隷(1985年製作の映画)

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性と刺激に振り切った少女映画。ロマンポルノ版・残酷メルヘン。下元史朗映画でもある。ラストの望月真美のトランス状態はかなりヤバイものを目撃した感がある

リード・マイ・リップス(2001年製作の映画)

4.0

オフィスにバイトに来た仮釈放中の男(ワル)と読唇術ができる難聴女性(非モテ)のラブクライムもので面白かった。二人の力関係が絶妙でよい。

ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.0

やはり本作のバーンスタインのスコアは世界一素晴らしく映画館で聴けて耳福だった。増4度のインターバルと頻繁な転調が支配しつつ様々なモチーフが鮮やかに積み重なる技巧、それでいて魅力的な旋律の連続…音楽が最>>続きを読む

フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

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ピクチャレスクな画面構成にありったけの情報量を詰め込む情緒の余地も無い作りに、ある意味ランナーズハイ的な快楽を催す「作家性」の行き着く先。めちゃくちゃ疲れる。20代の頃ならもっと楽しめたかも。囚人画家>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

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日本的ノリ・パーソナリティ・労働観と疑似ハリウッドな世界の食い合わせが悪いような気がした。ポンポさんは本当に映画大好きなのか?という疑問はあるが90分以内に収める哲学には同意。融資プレゼンシークエンス>>続きを読む

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

4.0

アンソニー〜から本作の間に何があったと思うほど作風が転換してる。歪だがストレートな青春映画でラストの大団円は最高

アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

4.0

ウェスアンダーソンと思えないユルさに好感。強盗シーンは映画史に残るグダグダさで最高である。

市街(1931年製作の映画)

4.0

ギャングの娘シルヴィア・シドニーがカタギのゲイリー・クーパーと恋に落ちる。シルヴィアシドニー好きなので彼女の親があまりに酷く憎たらしいが、女囚パートが新鮮だった。ショットのつなぎに技巧を感じる。爆速運>>続きを読む

無法松の一生(1943年製作の映画)

4.5

宮川一夫の撮影が冴え渡る美しい映画。運動会での戯画的な競争シーン、圧倒的多幸感。俥の車輪が示す時の流れ。クレーンのシーン全部興奮する。清涼感すら漂う人の死の描き方。阪妻のショーケン感。素晴らしいです。

クライ・マッチョ(2021年製作の映画)

4.5

ムツゴロウ然としたイーストウッド爺さん理想のロード(老後)ムービー。老いてなおモテてしまう男がマッチョイズムの先に行き着くのは『マディソン郡の橋』的な和やかなひと時。添え物としての悪役、警察の取り調べ>>続きを読む

スケート・キッチン(2018年製作の映画)

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仲違いするのも仲直りするのもすべてインスタ経由なあたり、もうおじさんなのでよく分からなかったが、性の問題と親の問題にまでその浅さが及んでいる気がしてあまり頂けなかった。スケボーズベ公グループの、仲間う>>続きを読む

シモーヌ・バルベス、あるいは淑徳(1980年製作の映画)

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モンマルトルの夜、ポルノ映画館(半ばハッテン場)受付で2人の女性がくっちゃべっている最初のパートが良い。その後もバー(おばさん3ピースバンドがイケてる)、車を舞台に中年女性の孤独を浮き彫りにする。好き>>続きを読む

春原さんのうた(2021年製作の映画)

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かなりハードコアな映画だった。あの窓や扉が開かれ画面外の音が無数に注がれる風通しの良い部屋のように徹底して開かれている。ストローブ=ユイレのように端正なショット、静的なアバンギャルド、豊かな退屈さ。と>>続きを読む

セシル・B/ザ・シネマ・ウォーズ(2000年製作の映画)

4.0

映画punks達のハリウッドに対するクーデターとしてスターのメラニーグリフィスを誘拐し暴れまわる。メラニー頭髪炎上シーンがヤバい

ミッドナイト・ファミリー(2019年製作の映画)

4.0

実録・私設メキシコシティ救急一家。救助する側も貧困という点を、食生活や公共からの徴収、被害者から対価を回収できないみたいな所から浮き彫りにしてるのが良い。2階から落とされた紙幣を拾うシーン鮮烈だった。>>続きを読む

(ハル)(1996年製作の映画)

4.0

ロマンがあった頃のインターネット黎明期。深津絵里の美しさが無敵状態で、様々な職業を経て様々な衣装を着せる感覚は森田芳光分かってるとしか言いようがない。二人が新幹線で一瞬すれ違う、そしてその一瞬を収めた>>続きを読む

恐怖のメロディ(1971年製作の映画)

4.0

今更ですが監督デビュー作が、自分が知らない狂った女に付きまとわれる映画というの超面白いですね…完成度云々ではなく好きな話。恐怖のメロディ=Mistyだったのか。『ズームアップ暴行白書』で執拗にリクエス>>続きを読む

アイ・フィール・プリティ! 人生最高のハプニング(2018年製作の映画)

3.5

自己肯定ロマコメ、面白かった。激変した姿を一切映さず主人公のみがその像を認識していることが活きてる。クライマックスのプレゼンで、ある事実が発覚するくだりはもう一捻り欲しいのと、ラストショットは整合性が>>続きを読む

すずめの涙(2021年製作の映画)

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元町映画館10周年記念作品らしい。『ハッピーアワー』後に観ただけあり共通キャスト2人の動作に連続性を感じられた。ちょうど良く面白い短編

結婚式のメンバー(1952年製作の映画)

4.0

80s角川映画の少女ヒロイン10人分くらいパンチある主人公のキャラクター像に衝撃を受けた。あの熱量を受け止め受け流せるメイドさんの懐の深さよ。「私」と「私たち」

その男を逃すな(1951年製作の映画)

4.5

超面白い立てこもり映画。犯人が母親と同居している点、初犯でやたら臆病で被害妄想気味であることが活きている。せっかく作った七面鳥を家族が食べず拗ね、無理矢理食わせるジョン・ガーフィールド。行きがかり上プ>>続きを読む

死霊館 エンフィールド事件(2016年製作の映画)

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全体的に前作より演出がださい印象を受けた。霊の絵画はかなり恐い。パッとアコギでエルヴィス弾き語りできる大人になりたい。

MONOS 猿と呼ばれし者たち(2019年製作の映画)

4.5

若年ゲリラ兵士たちの暴走と内部分裂。少年少女の遊びが暴力や死と隣接している危うさ、『18歳、海へ』『ノクトラマ』と同じく大好きなやつでした。『美しき仕事』もちょっと思い出した。仲間をサンドバッグにして>>続きを読む

散歩する植物(2019年製作の映画)

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この感覚は好き。寝そべり族の行き着く先は植物人間。ラスト痺れる。バイト帰りにすき家デートへ誘う男