ふじPONっさんの映画レビュー・感想・評価

ふじPONっ

ふじPONっ

ジャーヘッド(2005年製作の映画)

3.4

「地球が出血してる」

ジャーヘッド=海兵隊員
あの独特な髪型がジャー(メイソン的な)に似ていることから

イランイラク戦争時代の海兵隊の話
『フルメタル・ジャケット』を彷彿とさせる訓練施設から始まる
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インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者(2018年製作の映画)

4.0

「人はみな役者である」

『インビジブル・ゲスト』のリメイク

ラストカットに向けて積み上げていくミステリー
その切れ味はリメイクされても損なわれず
韓国でもリメイクしている様

春画先生(2023年製作の映画)

2.9

来年の大河が『べらぼう』ということもあり、二冊浮世絵の本も読み、かつ内野聖陽の"ケンジ臭"を消したい気分のところ本作を見つけた次第であります
春画にも興味はあったが、ただ見るだけだったのでウンチクでも
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劇場版 きのう何食べた?(2021年製作の映画)

4.0

「コロス…おい」

シーズン2の前に本作があったよーで、知らずに鑑賞順が前後してしまった

シロさんの両親がケンジにした酷いこと
ケンジの母・姉の急な出演
妙に馴染んでる新人美容師
等々
シーズン2を
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パラダイスの夕暮れ(1986年製作の映画)

4.0

毎日のメシがイモだという未来が最悪だとは思わない
クソみたいな仕事なのかもしれない
クソみたいな人生だと思うのかもしれない
たが、"クソ"の定義は人それぞれだ

日々の仕事をこなし
タバコを燻らし
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林檎とポラロイド(2020年製作の映画)

3.7

記憶喪失が流行病の様に溢れている世界観
スマホやネットなどが画面に出てこない事もあり時代設定が不明
ちょっと昔の様な、少しだけ未来の様な…

ほとんど説明される事なく淡々と進むストーリー
何かを語ると
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.2

扉一枚で隔てられた決して交わることの無い世界
優しい鎮魂歌と長いラストシーン
一所懸命だったいつかの自身の思い出と重なり、苦しくも心地良い余韻が残った

天使のくれた時間(2000年製作の映画)

3.3

今のところ、人生にやり直しはきかない
同時に"if"もない

あの時、別の選択をしていたら…

そんな奇跡はクリスマスなら許される

…そう
これはクリスマス映画…

ムードもなんもない梅雨時期に見れ
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.5

実写とストップモーションの融合
小さい貝(2.5センチ)のマルセルの生活をドキュメンタリー形式で垣間見る

他の作品に例えると魅力が下がりそうなのであえて控えるが既視感はある
が、コミュニケーションが
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(2023年製作の映画)

3.3

"北野武監督作品"
エンドロールの最初に流れるこの一文が全てを物語る

中年~じいさんばっかの時代劇
歴史の人物達の年齢と、俳優の年齢を無視した配役だが、妙にキャラに合っているから文句も言えない
特に
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初恋(2020年製作の映画)

3.6

どちゃどちゃバイオレンスが監督らしい作風

登場人物達の思惑が錯綜し、シリアスな展開がメインの中、染谷演じる詰の甘いヤクザの加藤と、彼氏を殺され復讐の鬼と化すベッキー演じるジュリが良いアクセント

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.6

地上600メートルのテレビ塔の上から降りられなくなった美女二人
手に大量の汗必至のワンシチュエーションサスペンス

ほぼほぼ思ったアクシデントはおきる
意外性は無いし、それほど凝った作品ではないが、と
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とべない風船(2022年製作の映画)

3.3

サスペンスの様な描写から始まる為、序盤は勝手に思わせ振りなシーンを深読みしてしまうが、災害や仕事で受けたココロのキズからの立ち直りというわりと正統派のヒューマンドラマ

東出昌大の感情の機微も感じられ
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.3

真っ白な紙に墨の濃淡で描く水墨画

筆先で描く線の向こう側には命が垣間見える

横浜流星は空手をやっているだけあって、伝統ある所作が様になる

終末の探偵(2022年製作の映画)

3.3

昭和の残滓の様なハードボイルドな探偵モノ

ヤクザの衰退
根を張る中国マフィア
移民・難民問題
歪んだ正義感

等、現代の問題が背景にあるものの、ほぼ昭和
だがそれがいい

殴られ、刺され、息切れを起
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スーパーサイズ・ミー: ホーリーチキン !(2017年製作の映画)

3.7

「"上手い話には裏がある"」

健康食
食の安全
未だ続く肥満問題
を端緒に、監督がファストフード店を開業する過程を見せる
その中でわかってくるアメリカ養鶏業界の闇

出来上がった皮肉たっぷりの店舗を
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日本列島生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!(2023年製作の映画)

3.5

縦長の島国日本

寒冷地から温暖地
山々が連なり海に囲まれ
四季折々の顔を魅せる自然

そこに住む人間以外の生き物たち

可愛い表情から躍動感ある映像
そして生き抜くための厳しさも…

仕事柄野生の動
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スーパーサイズ・ミー(2004年製作の映画)

3.5

「明日起きたらもう食べなくていいなんて…」

二人の少女がマックを食べたから太ったと訴訟を起こした
バックボーンにはアメリカの食育の崩壊、異常な肥満率がある
これをきっかけに、医者も認める健康体の監督
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-(2023年製作の映画)

4.0

「東京卍會壱番隊隊長場地圭介だ」

誰よりも仲間思いの漢の背中に
首なし天使は似合わない

独りで貫いた設立時の想い
"壱の字"と共に一人の男に引き継がれる

「千冬、ペヤング好き?」

過去の千冬と
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-(2023年製作の映画)

3.5

愛すべきバカのタケミチを中心に、
ヤンキー×タイムリープ
どこか昭和な雰囲気
青春物の爽やかさ
等が感じられた前作の雰囲気は鳴りを潜め、本作から本番と言わんばかりにダークな作風

マイキーの過去のキズ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

3.7

90年代のマイアミが真空パックされた様な空気が画面から漂い、ただただ何者でもない二人の人生のヒトコマを見る

特別絵になるような二人じゃないし
特別何かが起こるワケでもない
特別良いシーンが心に残った
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エンドロールのつづき(2021年製作の映画)

4.0

「発て そして学べ」

9歳のサマイが映画に魅せられ、映写技師と仲良くなり…と、『ニュー・シネマ・パラダイス』を想起させる
トトと違うのはサマイは映画の光に心を奪われたとこ
映写機とスクリーンの間にあ
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コカイン・ベア(2023年製作の映画)

3.4

「イっちゃってるな……何か変だ」

設定が80年代半ばということもあり、登場人物達が絶妙にチープ
往年の殺人鬼をガンギマリのクマに変え、全体的な雰囲気はスプラッターホラーだが、ほぼコメディ
"お約束"
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イコライザー THE FINAL(2023年製作の映画)

3.5

「9秒だ」

映画栄えするイタリアの街を終焉の地に選んだマッコール
序盤登場の悪は最強の男を怒らせ"19秒"かけていたお仕事時間を10秒も短縮させる

気に入った街の気に入った住民の平穏を守るため得意
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花腐し(2023年製作の映画)

3.9

「思い出はモノクローム 色をつけてくれ」

花腐し(はなくたし)

現在をモノクロ、過去をカラーで描く
『君は天然色』の歌詞に"collar girl"と出てくるが、祥子(さとうほなみ)の死を境に色が
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

3.9

移民・難民問題
難しい問題だ
この映画では一方からしか描いておらず、あくまでも問題提起止まり
それでもティーンの淡い恋愛映画として観た時、文化や風習、移民・難民とひとくくりにして語れないそれぞれのケー
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天才たちの頭の中~世界を面白くする107のヒント~(2019年製作の映画)

3.0

俳優、映画監督、芸術家、活動家、宗教家、デザイナー等々、現代を生きる様々な分野の偉人達に一つの質問をし続け、それをまとめたドキュメンタリー

「なぜクリエイティブ?」

ホントに多彩なジャンルの人物達
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.0

「客はもう飽きてる。そろそろ物語を展開させるんだよ」

浮気、居候、実家…都合が悪くなると脱兎の如く逃げの一手の藤ヶ谷
ぺらっぺらの思考で何一つ響かない
号泣の中謝るも、わからないことがなにかわからな
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.8

「"一つ一つ着実に"さ」

いつものフライトに囚人護送が加わる序盤からイヤな緊張感
お約束ではあるものの、ラストの心地良さまでダレる事なく観ていられる
フライトパニックで不時着からのサバイバルを匂わせ
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ハント・フォー・ザ・ワイルダーピープル(2016年製作の映画)

3.2

"出前一丁"

施設育ちの悪ガキ
経歴を聞くとかなりの悪だが、山の中の里親の元へ連れてこられると寂しさもあってだいぶ大人しい
そーなると、ふとっちょでただの可愛い子供
寂しさから脱走しても数百メートル
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シティーハンター(2024年製作の映画)

3.7

「新宿の種馬こと冴羽です」

『俺物語!』『変態仮面』とコメディ漫画の実写化経験を経ての鈴木亮平の冴羽リョウ
"大"が付くかはわからないが成功だったんじゃないだろうか
役作りした説得力ある肉体に、銃を
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ジェニファーのしたこと(2024年製作の映画)

3.2

「カナダでは警察はウソをつける」

『本当にあった㊙️衝撃ファイル』的作風
タレントのコメント・リアクションが無い分見やすい

カナダの静かな街で起こった凶悪な犯罪
両親が被害にあい、生き残り目撃者の
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

4.0

「開けてはいけない玉手箱かも…」

灰原のイヤリングに関する粋な断り方、彼女の過去に関わるエピソード、そして、間接キス返し…映画公開前のスポットアニメから、ある意味彼女が主役のストーリー
コナンと灰原
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決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.2

政治、とりわけ選挙にフォーカスし、皮肉がこもったコメディ

漢字が読めない
勘違いのリップサービス(失言)
物事の本質を理解していない発言
等々
ニュースで見る"あるある"がコメディだと思えばこそ笑え
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法廷遊戯(2023年製作の映画)

3.0

作者が登場人物達と近い立場にいた(司法修習生)という情報もあって小説で読んだ時はフィクションの世界だが、どこか説得力もありエンタメ作品として面白かった印象が残っている

本作は法制度の抜け穴や、複雑な
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

3.7

「カスです」

ヤクザの面々を前に、その圧に怯みながらも淡々とズバズバ、カラオケに対する辛辣な批評を端的に言い放つ岡くんに思わず笑ってしまった
しかも関西弁
さいこぅ

声変わり…男ならやってくる大人
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