モンブランさんの映画レビュー・感想・評価

モンブラン

モンブラン

ひとつの机、ふたつの制服(2024年製作の映画)

3.9

​『藍色夏恋』が好きで観たいと思っていた本作。期待通りの瑞々しく爽やかな作品でした。

​恵まれているように見える友人も思い通りにならないことがある、という描写があり、「全日制=太陽、夜間=月」に例
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盤上の向日葵(2025年製作の映画)

4.7

ジャパンプレミアにて。
原作既読。うわーー良かった!!

突如将棋界に現れた異例の経歴の若手将棋士が殺人事件の容者となる。
その過程と真相が少しずつ明らかになるミステリー。ストーリー展開の醍醐味と、彼
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沈黙の艦隊 北極海大海戦(2025年製作の映画)

4.1

潜水艦という密室で特に動きもないのに、緊張感や迫力があり、米軍相手にも負けなそうな海江田さん。カッコいい邦画!!
原作未読なのですが、やまとの乗組員が変に足を引っ張る、邪魔する様な乗組員が居ない、腹が
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モンスターズクラブ(2011年製作の映画)

3.8

監督作品は「青い春」「泣き虫しょったんの奇跡」位。監督と瑛太さんの舞台挨拶回にて。思い出話を伺いながら。

社会を批判しながら孤独に陥った青年の内面が描かれインパクトがスゴイ。ジョーカーの様な…家族の
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宝島(2025年製作の映画)

4.2

監督、妻夫木さん、原作者の真藤さんご登壇の舞台挨拶回にて鑑賞。

私は予告の熱量に惹かれ、そして戦後史を少しでも学ぼうと思い足を運びました。
あの頃の沖縄の悔しさ悲しみ。奪われ続けた尊厳。どんな思いで
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ひゃくえむ。(2025年製作の映画)

4.2

初めに配給のアスミック・エースが表示された時に
あの「ピンポン」の。そして「君と100回目の恋」のアスミック!!
青春映画の絶大な信頼から、ますます上がる期待値。

100m走って私は子供の頃から身一
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愚か者の身分(2025年製作の映画)

4.2

完成披露試写会にて(filmarks枠に感謝です)
反社モノとして身構えるとそこまで執拗なバイオレンス性や汚さ、キャラクター化などでエンタメに傾かせず、むしろ女性監督だからか監督の作風なのか、全体的に
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今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は(2025年製作の映画)

3.7

彼らのいる世界に没入出来なかったけれど、彼らの抱える不安定さは受け取れました。

伊東蒼さんは声も良いのだなぁ…とあの告白シーンに痺れる。

エモーショナルな瞬間が度々。
それが流れを途切れさせるよう
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火垂るの墓(1988年製作の映画)

4.5

金ローにてようやくの初見です。
とにかく辛い、怖い、そんな声が強すぎて避けていた
胸が張り裂けそうな思いで見つめ、CMで息をつきつつあっという間。結末は知りつつ救いを求める私の甘さを痛感

誰が悪いと
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フロントライン(2025年製作の映画)

5.0

ドキュメンタリーに近い感覚。始めから終わりまで息を詰めて見届けました。
知らなかったことばかりで。特に3.11の老人ホームから避難…のエピソードにギュッとなり…
何ヶ月もたつかの様な濃厚なハードワーク
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劇場版「鬼滅の刃」無限城編 第一章 猗窩座再来(2025年製作の映画)

5.0

平日でも大賑わい!
前後編とか三部作の一作目だと不完全燃焼も多いのに、始めから終わりまで目一杯の見応えでスゴい!!
渾身の作品を届けて下さり本当にありがとうございます。こんなアニメを当たり前に享受出来
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

4.0

『親友かよ』の制作チームという事でこちらを。
天才的高校生(奨学生)と金持ち同級生が組織的カンニングをしていくハラハラ系物語だけれど、とにかく明るくて。貧富の差と学力の差、いくらでも残酷に描けそうなの
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We Live in Time この時を生きて(2024年製作の映画)

3.9

余命モノとして胸を打つ前に、2人の出会ってからの互いを見つめる眼差しが生き生きと、とっても良くて。
そして会話。自分の考え、相手の考え、これまで、これから。きちんと伝え合う対等な関係性は日本はまだまだ
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四月になれば彼女は(2024年製作の映画)

3.5

原作未読、公開当時は配役が腑に落ちずでようやく。満ちてゆくのエンドロール目当て

ロマンス、文学的作風もそれはそれで好きなので、余白に心情を想像しつつなのですが、役が似合ってない気がして(ゴメンナサイ
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この夏の星を見る(2025年製作の映画)

4.8

原作も良かったのですが映画も素晴らしかった。
あの何もかもが止まった2020年の中高生たちの物語、学生という期間限定の時間を悩みなからもずーっと瑞々しく清々しく生きる姿。そして正解なんて誰も分かず抑制
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無名の人生(2024年製作の映画)

3.8

監督が一人で制作したアニメ作品という事に興味を持ち、ネタバレ回避で臨んだ本作。
淡々とした人生の物語かと思ったら、途中から壮大なSF的世界線に連れてゆかれた。最後の地はユートピアなのかな…?
終盤はよ
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「桐島です」(2025年製作の映画)

4.0

初日舞台挨拶回にて。撮り終わっても桐島とは、がまだ掴めないと監督。
静かで心は波打っている映画、この作品を観客それぞれに受け取ってほしい(意訳)と毎熊さん。脚本家さんもかなり波乱の人生の方?毎熊さんが
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親友かよ(2023年製作の映画)

4.5

初タイ🇹🇭作品。高校3年生という繊細で悩ましい年頃の青春モノ。軽やかで楽しくて寂しくて夢があって。終盤は泣けた…上半期ベストかも

ウオーターボーイズのような明るく瑞々しいテイスト、高校生達の等身大の
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ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング(2025年製作の映画)

4.5

イーサン・ハント集大成!
前編で私の好きなイルサがなぜこんなおっさんに?とか、AIに翻弄される展開が現代的だけど…あのキーが玩具っぽくて今ひとつ入り込めなかったのだけれど、後編は数々のアクションと仲間
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国宝(2025年製作の映画)

4.1

歌舞伎界の世襲vs才能。美しかった。スクリーン映えスゴい!

芸事の世界で生きること。それが舞台袖に戻った瞬間に華やかな女形の姿とは裏腹にワカモノトーンでしゃべる所や、素顔で練習している所などに感じて
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海街diary(2015年製作の映画)

3.8

新宿東口映画祭にて。
あの四姉妹とぽやぽやな坂口健太郎さんをスクリーンでも観たくて足を運びました

次々現れる人気俳優さん達がとにかく良い芝居をする中、樹木希林さんの存在感はやっぱり無二だなぁ

すず
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メイデン(2022年製作の映画)

3.9

予告に惹かれて。予想よりかなり 『感じ受け取る』作品だった

普通の高校生の『友』という存在についてを静かに、そしてひたすらに、彼を、そして後半に現れる彼女を見つめる視点で描かれてゆく。彷徨い求める姿
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かくかくしかじか(2025年製作の映画)

3.5

原作未読、東村アキコさんの作品はタラレバ娘(のドラマの方)位。Filmarks試写会にて

よくまとまっていてすぐに物語の世界に惹き込まれました。それぞれのエピソードをもう少しじっくり見たいなー…とも
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来し方 行く末/耳をかたむけて(2023年製作の映画)

3.9

中国の作品なので『弔辞』作りにじっくり時間をかける様にまず驚き。監督インタビューを読んだらこの職業は創作とのことで、でも丁寧にそして誠実に聞き取る主人公の姿に、その作業自体が遺族の心を慰めてゆく静かな>>続きを読む

新幹線大爆破(2025年製作の映画)

4.7

シン・ゴジラ好きなので、働く人の責任と叡智の結集モノ、最高だった
めちゃくちゃ面白かった!!!

あぁ日本だな(良い意味で)と思えるシーンが随所に。

父と僕の終わらない歌(2025年製作の映画)

3.8

幸運にも完成披露試写会にて🙌
温かい人たちに囲まれた主人公親子の、父の認知症をキッカケに変化する日々が描かれる
寺尾聰さんが、陽気な音楽好きで夫婦睦まじい姿から、症状が出て戸惑いや不安等など演じ分けら
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アマチュア(2025年製作の映画)

4.4

CIA勤務の頭脳派がどう復讐するのか?展開に惹き込まれてあっという間!
期待以上に面白かったです!!
万能ではない、そして殺しには慣れていない主人公だから先が読めずハラハラ
復讐する意味はあるのか?を
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ツイスターズ(2024年製作の映画)

3.8

ヒロインはザリガニの鳴くところの子なのか!

冒険モノとヒーローものと置いてきた青春モノの美味しいとこ取り
ヒロイン(ヒーロー)のノースリーブにカーゴパンツスタイルはターミネーターのサラ・コナーを思い
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RRR:ビハインド&ビヨンド(2024年製作の映画)

5.0

あの壮大なエンタメ映画の製作ドキュメント
RRR本作の展開に合わせて進んでいき、観たらまた本家に会いたくなる最高な映画でした。アクションとVFXと、ダンスシーンはもはやスポ魂で、そもそも何を伝えたいの
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セキュリティ・チェック(2024年製作の映画)

3.9

クリスマスの1日、テロ、主人公とその恋人(結婚してる?)
途中からダイ・ハードを思い出しながら視聴

主人公がとっても機転の利く使える男なせいで何とかしようと振り回されてしまうのかなぁ、これ普通ならパ
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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.1

バチカン司教の伝統と格式高い儀式でも見れたら…の観光気分だったのが、こんなに主人公に胃薬を差し入れしたくなるストーリーとは
ストレスフルな立場が会社みたいで思いがけず身近な題材に感じ、候補者達の思惑が
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名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN(2024年製作の映画)

4.0

ボブ・ディランは顔と2曲しか知らないので、当時の彼と彼を取り巻く社会や空気感を観たくて。若き才能が時代を追い抜いてゆく

ティモシーシャロメが主演賞ノミネートは納得。沢山歌いギターを弾き、タバコ片手に
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劇映画 孤独のグルメ(2025年製作の映画)

3.7

舞台挨拶ラスト回に!
ドラマをずっと楽しませてもらっているので、「腹が…減った」を沢山見れて満足。
韓国での審査官との心の声の掛け合いが一番笑いました(随所に小ボケ挟んでる)
食の記憶〜食材探し(地域
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.0

映像美と「建築家の物語」に惹かれて。
音楽、芝居、そしてインターミッションが演劇の幕間感、など没入感たっぷりに映画体験を堪能

建築家として作品の中で登場する初デザインが美しく、彼の才能をしかと伝えて
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ライフ・イズ・ビューティフル(1997年製作の映画)

3.9

ホロコーストから愛息を優しい嘘で守る物語
昔の映画を見ているような前半のコメディ調と一転後半との対比
ユーモアで生き抜く真に強い父親であり夫である彼の飄々と愛に溢れる姿が素晴らしい。それにしても度胸が
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セプテンバー5(2024年製作の映画)

4.3

面白かった。という言葉がこの事件に対して不誠実だけれど、とても見応えありました
事件発生からはスタッフ総動員、瞬時の判断、出来うる限りを尽くす最前線の臨場感であっという間

これは誰の事件なのか。彼ら
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