鍛治のロワイヤルさんの映画レビュー・感想・評価

鍛治のロワイヤル

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ルックバック(2024年製作の映画)

4.2

プライムビデオのCMになんとなく惹かれてめずらしくアニメを。
ふたつの才能が出会って成功の坂を駆け上っていく先には下り坂もあるんだろうなとは予想できましたが、現実の悲劇を思い起こさせるプロットだったの
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ゴジラ-1.0/C(2023年製作の映画)

4.1

カラー版を一度観てからの鑑賞。
なので最初は違和感があったけど、観ているうちに時代背景的にもモノクロの方が相応しい気がしてくるから不思議。
特に終戦後の焼け野原、ヤミ市、バラック小屋のシーンはこっちの
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リピーテッド(2014年製作の映画)

3.2

記憶リセットものはメメントが二度観ても何が何だかサッパリだったのでかなり警戒して観始めましたが、これはずっとわかりやすかった。
たまに凝り過ぎなんだよノーラン監督。

ニコール・キッドマン演じる暴行に
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マンガー・ブラザーズ(2024年製作の映画)

3.2

ゲームオブスローンズを観たらきっとファンになる俳優ピーター・ディンクレイジが出てるので観てみました。
峰不二子みたいな大泥棒の母を持つ双子はやはり札付きのワルだったが、捕まって刑務所にいたピーター演じ
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ナイト&デイ(2010年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

一言で言って当たらない映画。
トム・クルーズ主演のアクション映画として最低クラスの興業成績だったらしいですが、その事ではなく弾が当たらない。
マトリックスやリベリオンには曲がりなりにも弾が当たらない理
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ザ・メニュー(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

料理の知識がなくても関係なく観られるサスペンススリラー。
いや、もしかして料理への造詣が深い方がより深い意味を汲み取れたのかも知れないですが。
僕の浅い考えで観た限りでは、風呂敷を広げるだけ広げて、た
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リベリオン(2002年製作の映画)

4.2

厳しい監視体制下にある全体主義社会で、反体制派を取り締まる職務に就いている有能な主人公だったが、ある監視対象者に強く惹かれていき、次第に立場が危うくなっていく…

このあらすじが当てはまる映画をもう一
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対峙(2021年製作の映画)

4.0

教会の一室でコーディネーターを介して引き合わせられる熟年の夫婦二組。
ぎこちない挨拶から当たり障りのない会話が始まるが…

僕は絶えきれずに開始20分足らずであらすじを読んでしまい後悔した。
不謹慎な
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サイン(2002年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

たぶん初見。
はて、少し前に家族ドラマ+宇宙人の似たような映画を観た覚えが?と思えばNOPEノープじゃないですか。
動物が狂って襲ってくるとこも似てる。
でもアッチはUFOかと思いきや…なヒネリがあっ
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サバイバー 極限の生存者(2022年製作の映画)

3.2

サムネで内容は一目瞭然で、コトは開始10分ほどで起こるので前フリが長いとイラつく人にはいいんですが、その分回想が山盛りで襲ってきます。
トラが襲って来るのより遥かにたくさん。

墜落シーンはゴジラ-1
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SHAME シェイム(2011年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

マイケル・ファスベンダーって、プロメテウスのアンドロイドや悪の法則みたいな、一見非の打ちどころのない存在にみえて大事な何かが欠落した男を演じるとピッタリハマるなと思いました。
決して悪い意味ではなく、
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

年の差婚に破局して4年間行方不明だった兄が砂漠で見つかり、弟が迎えに来るが、兄はまともに話さず、飛行機を恐れ返却したレンタカーと同じ個体に乗りたがり、ようやく家に辿り着けば、頼まれてもいない靴磨きに異>>続きを読む

パリタクシー(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

無愛想であまり有能でなく、真摯さにも欠けるタクシー運転手が乗客の老婦人の半生についての告白を受けるうち、心を通い合わせていく。

よく似たスタイルのグリーンブックが、黒人の人権がテーマであったのに対し
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警官の血(2022年製作の映画)

3.6

十年以上前、江口洋介、吉岡秀隆、伊藤英明ら三代に渡る警官親子と椎名桔平演じる悪役警官の対決を描いたテレビドラマを観た記憶が朧げにあったのですが、映画では尺が足りないのか、親子二代に改変されてました。>>続きを読む

落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

雪に囲まれた大きな家の前で血を流し倒れ息絶えた夫は、自死か、妻による他殺か。
このたったひとつの事実をめぐって、視覚障害の息子と犬を交えた家族のドラマと法廷劇が描かれる。

サスペンスフルな二転三転と
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.3

ポール・トーマス・アンダーソン監督のホアキン主演作で感じた、評論家の方を向いた敷居の高さと同じ匂いがしてたのだけど、不穏な映画好きな自分としては避けるわけにはいかない。
時間と心に余裕がある時を見計ら
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ドント・ウォーリー・ダーリン(2022年製作の映画)

3.5

異様な村社会の恐怖に慄くフローレンス・ピューって、ミッドサマーを思い出しますね。

古い型のテレビやクルマがある、優秀な男達が集められた荒野の閉鎖された街に時折轟く地響き。
NHKの映像の世紀で見た、
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ザ・ハッスル(2019年製作の映画)

3.5

クリスチャン・ベイル主演のアメリカンハッスルも詐欺映画だったのでもしや、と思い調べてみると、ハッスルって隠語で詐欺の意味があるんですね。
日本人にはわかりにくい笑いじゃなく所々クスッと笑えるし、筋立て
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

暴力的刺激強めな白石和彌監督が手掛ける時代劇ということで興味津々。

序盤、草彅剛と國村隼の落ち着いた低音の台詞回しと、碁石を打つ音の響きが心地良い。
それだけに、事の真相を知った後の激しい展開との対
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不都合な記憶(2024年製作の映画)

3.0

何度も妻が現れるのが惑星ソラリスぽいけど、全然哲学的じゃない宇宙の痴話喧嘩話。
レビューで書いてる方もいたように、あのあらすじは書き過ぎで興が削がれた。
あらすじを読んでなくても既視感アリアリの話だけ
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クワイエット・プレイス(2018年製作の映画)

3.7

盲目で聴覚が異様に発達していて、外殻が異常に固くてカニみたいな手足を持つ怪物。
いったいどんな環境にいたらこんなふうに進化するんだろう?
でも人間を食糧にしているわけではなさそうだし、資源目的でもなさ
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隣人-The Neighbors-(2012年製作の映画)

3.9

いまいち打ち解けられないまま雨の夜サイコキラーの手にかかってしまった夫の連れ子が毎夜ずぶ濡れで帰ってくる…
当然恐れおののく継母ですが、近所のそっくりな少女との交流を経て、心情に変化が表れる。

とい
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キングスマン:ファースト・エージェント(2020年製作の映画)

3.9

何故だかサムネ画像にその姿を認めると再生を躊躇ってしまう俳優、リーアム・ニーソンと並ぶもう一人のレイフ・ファインズが主演だけど、前2作を観て気に入ったシリーズの前日譚という事だからまあ観てみるか、とい>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.6

グロテスク極まりない内容なのに明るくポップに突き抜けていて、演出もセンスがよくとても楽しめた。
マッチョ・マンに乗って行為がエスカレートしていくくだりなんて最高。
さすがパリ・オリンピックの開会式で悪
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丘の上の本屋さん(2021年製作の映画)

4.0

イタリアの最も美しい村のひとつといわれるチビテッラ・デル・トロントを舞台に、古書店を営む老人とアフリカからの難民の少年の交流を描く。

豊富な本への知識と愛情を持つ老人は、ひと癖ありげな客にもスマート
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

3.8

大前提として、こんな暴挙はいかなる理由があっても許されるべきではないが、冒頭の貧民街から豪華絢爛なホテルへの場面転換や、初めて目にする食べ物や水洗トイレに感激する犯行グループの少年、そして少年達は彼ら>>続きを読む

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

3.8

17世紀オランダはアムステルダム、希少なチューリップがまさに株のように扱われ人々が熱狂した。
それにまつわる愛憎劇ではあるのですが、コレってチューリップあまり関係なくね⁈と思ってしまいますよね。
でも
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キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.8

今回も長尺を感じさせず楽しませてもらいましたが、気になる事がいくつか。
マーリンの地雷のくだりって、踏み代わるヒマがあったら傘やアタッシュケースの盾で何とかなりそうに思えたんだが。
何だか「ここで重要
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.5

たとえ親と関わりを断とうと誰もが避けて通れない身近な問題と、ニュースの中の出来事であるシリアルキラーをうまく結びつけた社会派サスペンスだと思います。

介護三人組のそれぞれの成り行きをみると、生真面目
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キングスマン(2015年製作の映画)

4.2

かねてより高評価を目にしていた本作を遅ればせながら鑑賞。
なるほど、シリアス路線のダニエルボンドになって出番がないハイテク小道具をはじめとした物足りない部分をフォローしてて実に面白い!
女王陛下のアチ
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.9

アカデミー賞獲ってるしサムネ綺麗だし、出だしがアニメ調だから家族で観よう、となりそうですがやめた方がいいです。
とてもいい話だけどなかなかに刺激が強いので。

ディズニーの実写モノぽい作品なのに正直お
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ニューオーダー(2020年製作の映画)

3.8

そうそうたる顔ぶれが揃った華やかな結婚式に頼み事にやって来る人物、やがて血で血を洗う粛清が始まり…
作り手が意識したとは思えないけど、あの超名作を連想させますね。

市中がただならぬ事態に陥っているの
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僕だけがいない街(2016年製作の映画)

4.1

レビューの平均点が低めだけど、児童虐待、恋愛、ループ、推理サスペンスと詰め込んでる割にうまくまとまってたような。

ひとまわりしか違わない石田ゆり子と藤原竜也のあまりにも若々しい親子役に驚き、いかにも
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

4.0

神がかった才能を感じさせた初期の頃から次第に普通の監督になったと思わされたリュック•ベッソン監督とは逆に、何だこの奇妙で汚いオッサンは、という第一印象から、溢れんばかりの知性と品格に引き込まれ、もっと>>続きを読む

私、オルガ・ヘプナロヴァー(2016年製作の映画)

3.3

レオンのマチルダに似てて、レオンが現れず救われなかった世界線のマチルダだと思って観てました。
違和感を覚えたのは、彼女がリンチにかけられたり恋人に捨てられるに納得する描写がなかったと感じた事。
説明も
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惡の華(2019年製作の映画)

3.0

漫画で、主人公の頭の上で天使と悪魔がささやいたりいがみ合ったりする場面がよくありますよね。
序盤はアレみたいでなかなか面白かったんだけど、話が進むにつれて平凡で退屈なクソムシオジサンの自分にはすべてが
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