長谷川億名さんの映画レビュー・感想・評価

長谷川億名

長谷川億名

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詩人ヨーゼフ・アッティラの少年期(1967年製作の映画)

5.0

ヨーゼフ自身の眼差しの様に憧れに満ちて母親を見つめるカメラは母の動き全てを視界に入れて離さない。

そしてそれ以上にカメラは「機械」として、人物たちの「顔」を克明に具体的に映す。

映画は母親の顔で終
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インディア・ソング(1974年製作の映画)

5.0

この映画について、いつか十分に語れる日が来ると良いのだけど...
生と死は初めからなく、最期には恐怖という概念もなくなって永遠が全てを侵食していく。

私が観ていたものは一体なんだったんだろうか?
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嘆きの皇太后(1989年製作の映画)

5.0

シャンタル・アケルマンが5週間ピナを取材したドキュメンタリー、「One day Pina Asked」を観て、ピナの舞踊についての映像作品は「夢の教室」含め、4作観たが、One day Pina as>>続きを読む

新ドイツ零年(1991年製作の映画)

5.0

フィルム自体が、見つからない"緑青女"そのものの様に緑がかり、今目の前にある風景、労働力の形態、光、人々の顔は何故だか永遠に似て美しい。
見えるものと見えないもの、つながっているものとつながらないもの
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天使の涙(1995年製作の映画)

5.0

この映画のムードの、一番重要な要素は雨なんだろうか、
雨は包み込み、閉じ込め、濡らして、体を冷やし、体温で蒸発し、いつかは止む。
「肌寒いこの気候が嫌いになりそう
彼に送ってくれるよう頼んだ。
すぐに
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ラヴィ・ド・ボエーム(1992年製作の映画)

5.0

一番好きな映画。
ジャームッシュが「リミッツオブコントロール」で登場人物にこの映画の話をさせてて、奴のことも大好きになった。

ブラインドネス(2008年製作の映画)

5.0

2000年台最重要作品。
誰にも見られなくなった世界の、美しさ、
メイレレスの視野の広さと勇敢さに敬意を表して。
原作「白い闇」

映画製作の裏の葛藤が見えるような気持ちにもなる。だが、映画史上稀な純
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キャロル(2015年製作の映画)

5.0

映画が目覚めたそのときからずっと続いていた微熱の渦に飲み込まれるような、初めて体が触れる瞬間の衝撃的な美しさ

何度でも近づいていく二人の引力だけが、世界のすべて

ビヨンド(1980年製作の映画)

2.5

残酷であればあるほど、光は白く、澄んでいく