ときたまごsssさんの映画レビュー・感想・評価

ときたまごsss

ときたまごsss

キノ・ライカ 小さな町の映画館(2023年製作の映画)

3.6

ヘルシンキから北西に車で1時間
人口約9000人の村カルッキラ

名匠と呼ばれている(僕はまだ『枯れ葉』しか観ていない)アキ・カウリスマキが掃き溜めと呼ぶ、愛すべき自然豊かなこの村に、恩返しをしようと
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型破りな教室(2023年製作の映画)

3.7

Radical

物質的に豊かになっても試験/受験(→就職)のための勉強しか頭にない人々に観てもらいたい映画

教師という職業が成さなければならないのは、生徒のテストの点数を上げるという表面的なことで
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最悪な子どもたち(2022年製作の映画)

3.5

(『ありふれた教室』に続き1日2作目の鑑賞)

ここのレビューを読んでいると、本作を、荒れた地区の少年少女たちをキャスティングして映画を撮るドキュメンタリーだと思っている方が多く見受けられますが、本作
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ありふれた教室(2023年製作の映画)

3.7

第一に映画はフィクションであるという大前提を承知の上で、僕たち日本人が見習わないといけないドイツ/西洋のメンタリティを感じられる作品

まず自分の考えをはっきりと主張すること
一個人の自我と自我がぶつ
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おんどりの鳴く前に(2022年製作の映画)

3.5

近年
『アンラッキー・セックスまたはイカれたポルノ』
『ヨーロッパ新世紀/R•M•N』
と傑作を放っている🇷🇴ルーマニアから

冴えない駐在が田舎の闇と自身の正義感に"じわじわ"と気付く睡魔系サスペン
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アンデッド/愛しき者の不在(2024年製作の映画)

3.5

死者が再び動き出すというスリラー/ホラー的な映画としては珍しいほどスローで起伏の少ない展開
それがFilmarksでのスコアが低い理由なのだと思います

あの世から死者がもどってくるというよりも、この
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満ち足りた家族(2024年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

綺麗なカットが多く映像作品として質が高いとは思いますが、大衆作品とはいえ"子供の罪を隠蔽することこそ愛だと思い込む"という幼稚でありきたりな感情から先に進んだところに最低ラインをひいたストーリーが観た>>続きを読む

ベルリン・天使の詩 4K レストア版(1987年製作の映画)

3.7

時は全てを癒してくれる...
でももしも時間が病気だったら?

ずっと観てみたかった1作

もう二度と癒えない傷を負っている人類の歴史
それでも生まれてきた
あなたには天使が見える
あるいは、あなた自
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室町無頼(2024年製作の映画)

3.6

原作小説未読

僕は時代劇にポップさを期待していないので本作のBGMやリアリティを損ねるだけの超人描写(蛙の修行の無茶苦茶さ)には悪い意味で漫画原作の『キングダム』シリーズが被りました

とはいえ悲惨
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I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ(2022年製作の映画)

3.6

主人公のローレンスは、まだ未成年という一点だけでゆるされているゴミクズクソ野郎

彼には父親のことやNYU不合格なんかよりも恐ろしい破局を見させることもできたのに、そんな目に遭わせなかった監督はやさし
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(2025年製作の映画)

3.7

原作未読

おじいちゃん映画

僕は「敵」というのは、詐欺メールが老齢の儀助の日々を侵食し、エコーチェンバーのようにその一部となって、さらに儀助の認知機能の低下も相まって〜といったところだろうと思いな
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アナログ(2023年製作の映画)

3.5

公開規模は小さくなかったにも関わらず見逃してしまった1作

大衆恋愛映画
こんなドラマとしてありきたりなラヴストーリーを、わざわざビートたけしが書く必要が全くわからない...
(もちろんこんな話が現実
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ペパーミントソーダ 4K修復版(1977年製作の映画)

3.6

規律と反抗
(ロー)ティーンを描いた映画といっても、彼女たちとの共感を狙っていないような作品
ファッションと小物のパステルな可愛さと、展開・未来が不安定で色々とよくわからない不気味さ

フレデリックを
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オマージュ(2021年製作の映画)

3.5

公開時ヒューマントラスト有楽町に観に行けず逃してしまった1作

『パラサイト』の家政婦役など脇役のおばちゃんとして大活躍しているイ・ジョンウン主演作!
(タイムマシン3号の関がモノマネしているように、
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どうすればよかったか?(2024年製作の映画)

3.8

(『アット・ザ・ベンチ』に続き同日2作目の鑑賞)

話題となっているように必見のドキュメンタリー作品

暴力というのは世界の複雑性や並行性を認められない時にふるわれるものであるのだと僕は思っています
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アット・ザ・ベンチ(2024年製作の映画)

3.7

弱冠33歳 映像業界の星
奥山由之監督の商業映画デビュー作
(昨年公開の傑作『ぼくのお日さま』の奥山大史監督の兄)

A_o & 中島セナで話題となったポカリスエットのCM『でも心が揺れた。/でも君が
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バグダッド・カフェ 4Kレストア(1987年製作の映画)

3.7

名作と名高い1作
4Kレストア版上映ということで遂に鑑賞

好みがはっきりと分かれそう

シスターフッド映画というか
なんだか良心的な映画だなと思いました

私にふさわしいホテル(2024年製作の映画)

3.6

2025年元日の映画鑑賞
原作未読

劇場に笑いが起こっていましたし、リラックスして見られる邦画コメディです

のん/能年玲奈演じる中島も面倒でとても性格が良いとは言えないのにも関わらず、見ていてイラ
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リフレクション(2021年製作の映画)

3.6

2024年最後の映画鑑賞
公開時イメージ・フォーラムに観に行けず見逃した1作

すでに2014年に始まっていたクリミア危機・ドンバス戦争に外科医として従軍したセルヒーが捕虜となり、残虐非道な拷問を目撃
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ゲームの規則 4Kデジタルリマスター版(1939年製作の映画)

3.6

本作は映画史に残る傑作と映画人、批評家連中に評価されているようですが、僕にはその面白さがいまいち伝わってきませんでした

メリークリスマス🎄

正体(2024年製作の映画)

3.6

原作未読

藤井道人監督は日本の実写映画監督の中でも、かなり知名度が高い監督の1人になりましたが、彼の作品は毎度毎度エンタメによりすぎていて映画というよりドラマスペシャルです
本作も例に漏れず

ミュージック(2023年製作の映画)

3.5

これはなんだ??
おめめパッチリで鑑賞しているのに、自分は寝ていたんじゃないかと思ってしまうほどわからない

ラブ・アクチュアリー 4Kデジタルリマスター(2003年製作の映画)

3.9

アクチュアリーというよりファンタジーだとは思いますが、僕はこの映画が観られて幸せです😭
今年はじめて観た旧作映画の中でナンバーワン

異性愛・性愛中心の社会に居心地の悪さを感じている人にとっては、本作
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アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師(2024年製作の映画)

3.6

韓国のドラマ『38師機動隊』をベースにしたエンタメ映画

『ゴールド・ボーイ』で"美しすぎる犯罪者"役の地位を確立した岡田将生
本作もエンタメ映画なのに、彼はもはや発光していて、美貌で売っているような
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死を告げる女(2022年製作の映画)

3.4

たしか都内ではシネマート新宿の「のむコレ」くらいでしか劇場上映がなく見逃してしまった本作

邦題『死を告げる女』最悪!!
原題・英題は「最終走者」という意味と「ニュースキャスター」という意味の『アンカ
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動物界(2023年製作の映画)

3.7

素晴らしいVFX
そして家族の母ラナ(台詞は一切ない)や、曹長、そしてADHDのトリックスター的ヒロインの同級生など、女性キャラクターの人物像の深みが本作の大きな特徴

ヒロインはとにかく素敵な子なの
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ニッツ・アイランド 非人間のレポート(2023年製作の映画)

3.5

ほぼ全編オープンワールドゲーム世界内の異色ドキュメンタリー
中盤で少し寝ました

ヴァーチャル空間でなら、人は日常と社会の中でのしがらみから解放されて自由になれるのか?
本当にやりたいことがやれるのか
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パリ、テキサス(1984年製作の映画)

3.6

あまりよくわからなかった

ジェーンを演じたナスターシャ・キンスキーがどれだけ綺麗だとしても映画として評価に値するのかはわからない

ゴンドラ(2023年製作の映画)

-

全編セリフなし(Yes!のみ)
予備知識はポスター(とFilmarksの本作ページ)のみだったので驚きました
絵本みたいで、少し好みが分かれそうな映画

人生というのは、たとえ近くにいる人とでも、すれ
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対外秘(2022年製作の映画)

3.7

権力闘争ノワール

これでもかというくらい主要登場人物が悪党ばかり
彼らの肚にあるものこそ、まさに対外秘

悪に突き進む者たちの領域では「他人を信じる」という人間の美徳こそが自らの身の破滅に直結する弱
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『SHOGUN 将軍』 エミー賞(R)受賞記念上映 第一話、第二話(2024年製作の映画)

3.7

これが真田広之がやりたかったことを実現させた『SHOGUN』か〜

近年では、リアリティもなければ漫画的ファンタジーの演出も薄い中途半端な漫画実写バトルアクションが日本で大衆人気を誇っていますが、それ
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マリー・クワント スウィンギング・ロンドンの伝説(2021年製作の映画)

3.5

庶民が吟味して手を伸ばせば届くようなそんなとてもいい価格帯で洋服を展開しているイメージのあるマリー・クワント

個人的な課題として、ファッションデザイナーという職業と、その業界で働く人たちの、その思想
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トラップ(2024年製作の映画)

3.6

高校生や大学生の友人同士が、何か映画でも観るか〜といった感じで観て、終わった後はファミレスとかカフェチェーンでおしゃべりをする、そんな(幸せな)日常で楽しむようなエンタメ映画

個人的には監督の前作『
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リトル・ダンサー デジタルリマスター版(2000年製作の映画)

3.7

これぞ金曜ロードショー担当者好みの名作

さっさと放送予定に組み込むべき

2度目のはなればなれ(2023年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

今年6月日本公開の『ハロルド・フライのまさかの旅立ち』に続くイギリス老人遠出系映画
(どちらも本国では昨年2023年公開の模様)

グレンダ・ジャクソン遺作
マイケル・ケイン引退作

ハートウォーミン
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SUPER HAPPY FOREVER(2024年製作の映画)

3.6

すべての先に行く凪
彼女はなにかをよく忘れる人であり、つまりはなにかをのこしていく人であるということ
ものだけがのこって、彼女がいないときに、もう一度彼女に会えるのか

この頃、日本映画界に若い風が吹
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