アノさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ブルージーン・コップ(1990年製作の映画)

2.7

ヴァン・ダムの蹴りの打点の高さは見事だがそれだけでアクションが面白くなるわけではない。
刑務所内の青みがかった照明は良い。

ロイドの要心無用(1923年製作の映画)

3.7

前半の遅刻回避のために乗り物を探し求めるパートが最も面白い。
名高い時計塔のアクションは登っていくくだりはややタルいが、針に捕まるも時計の盤面が外れる!というスリルの組み立てが上手いね。クライマックス
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客に混って(1921年製作の映画)

3.5

ロイドがひたすら陽気に動物と戯れる(襲われる)のが痛快。
父親の伴奏に沿って踊り狂ってる娘がホントにアッパラパーな感じで笑える。

まむしの兄弟 お礼参り(1971年製作の映画)

3.6

ごろつきコンビ、二人だけの絆と世界。
工藤明子に追い出された不満を海岸のど付き合いで発散する濃厚ブロマンス。
少し待てば増援が来ることが分かっているのに、それより前に殴り込みを決意する兄弟が熱い。「そ
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フィオナの海(1994年製作の映画)

3.1

セイルズにしては落ちる。ファンタジーは不得手なのだろうか。
フルチンの弟をもっと超常的に撮るべきでは。

エイトメン・アウト(1988年製作の映画)

4.0

ホワイトソックスが八百長に加担するまでの苦境がほとんど書かれないのでぜんはんは心情的に乗りにくいが、野球シーンはことごとく良い。コンビネーションと言うべきか、選手たちのプレーの繋ぎの巧みさをきっちり画>>続きを読む

マイアミ・ブルース(1990年製作の映画)

4.5

ありえないような一瞬の恋の落ち方に嬉しくなる。
ここも含めて行動力しかないアレック・ボールドウィンがぐんぐん進めていくことがたまらなく楽しい!指を折られてショック死するクリシュナ教徒、警察バッジを盗ん
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アイランド(1980年製作の映画)

3.8

飛行機が不時着するくだりいらなすぎて笑う。
海賊たちの裁判の意味不明な雰囲気の作り方が上手い。全く会話にならない異常者と対峙するマイケル・ケインの呆け顔が見事。
中盤のカンフー使いの青年もマジで強くて
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紅顔の密使(1959年製作の映画)

3.2

蝦夷と戦う780年代の時代劇という珍しい設定にも惹かれるが、ベタッとした色彩と豪華なセットの調子が良い。
崖から救助されたときの故里やよいの異様な眼差しも素晴らしい…がこのテンションを維持しきれないの
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デブ君の巌窟王(1918年製作の映画)

3.5

アーバックルでは一番面白いのではないか。断崖絶壁の壮大なショット…からの体当たりアクションが素晴らしい。
地中に埋もれたキートンを助けるためにツルハシ打ち込むのが殺意しか感じられなくてワロタ。
捕まっ
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First Communion(英題)(1950年製作の映画)

3.6

『初聖体拝領』
ドレスの配達の遅れから家庭不和、大団円のハッピーエンドまで一気に駆け抜ける。
裁縫屋の娘に笑いかけたときの微妙な動きが素晴らしい。

純情部隊(1957年製作の映画)

3.5

力道山の芝居が全然悪くなくてビックリする。マキノのディレクションが良いのもあるだろうが、隣の班の上官に靴探しを手伝って貰ったときの会話なんて、気は優しくて力持ちな風情が良く出ている(力道山がそんな人間>>続きを読む

右門捕物帖 片眼の狼(1959年製作の映画)

2.5

首吊り死体から書き割りのようなカラーの空…から死体がドサッと増えている!OPが好調。

名探偵コナン 絶海の探偵(プライベート・アイ)(2013年製作の映画)

2.0

エックスと蘭のアクション作画は流石に良いなーと思ってたら何故か海に落とされるくだりを後回しにする。

アイアンクロー(2023年製作の映画)

3.5

ケビン&デビットのタッグデビュー戦開幕前の流れるような移動撮影からしてショーン・ダーキンの腕は疑う余地もないが、こんなにも超克性の無いシナリオで良いのかと心底疑問に思う。
家父長制への批判を籠めながら
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ヨーヨー(1965年製作の映画)

3.7

エテックスの音の感覚の鈍さ。フーパーのように暴力性をまとうわけでもなくただやかましい、これみよがしな音量。扉の開閉音の厚かましさははっきり否定したい。

サイレント的運動は完璧に捉えられているのがまた
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大阪ど根性物語 どえらい奴(1965年製作の映画)

3.2

デビュー作だけあって勢いは控えめで辛気臭い。浪花千栄子がもう少し上手く使えていればだいぶ違ったろう。藤純子もいまいち。

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.4

全く期待してなかったけど見たら結構よかった。
一番やりたかったのはティルダ・スウィントンによるレストランでの語りだろうし、実際大した熱演(切り返しも流石に悪くない)なのだが、vsサラ・ベイカーが近年稀
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バンパイアの惑星(1965年製作の映画)

3.4

SFも撮ってるバーヴァ。宇宙でもどぎつい照明は健在で、チープなセットにも艶が出る。

終身犯(1962年製作の映画)

3.6

寡黙なバート・ランカスターが鳥と一対一で対峙を続けるので必然的に非言語的な運動に徹した映画になる。
この運動への注視とセルマ・リッターの息子への妄執を入れてくるために、地味な内容ながら2時間半近い大長
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悪魔の起源 ジン(2013年製作の映画)

2.0

フーパーの映画とは思えぬほど大人しい。
怪異が迫っている演出を何度行おうとも決定的な死や暴力の瞬間を収めないと何も怖くならないのでは?

黄線地帯(イエローライン)(1960年製作の映画)

3.8

バキバキの和製ノワール(というか『拳銃貸します』…)。バカ面白い!
『黒線地帯』以上に三原葉子の陽性が天知茂の陰性と素晴らしい化学反応を起こす。場末の安宿で天地の悲惨な身の上話に茶々を入れていくくだり
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現代やくざ 血桜三兄弟(1971年製作の映画)

3.5

こんなに小池朝雄がモテる映画、他にあるか?!
素人童貞の荒木一郎の一挙手一投足が泣かせる。深夜の公園で泥酔した渡瀬恒彦に絡もうとする仕草の見事なこと。

六月十三日の夜(1932年製作の映画)

2.2

双葉十三郎が絶賛しているのを読んだのが11年前、見られる日が来るとは思っていなかったが案の定あまり面白くない。
自害したエイドリアン・アレンが発見されるシーンがもうダルダル。なんでそこカット割るの。

家族の波紋(2010年製作の映画)

3.5

画面奥への感覚が鋭敏。食卓を囲んでいるときも奥の扉が開いていてキッチンを映しているし、そこではエイミー・ロイドがチラチラと動くのが映り込んでいる。
森の中の小道も高原の歩道も奥へ歩むショットで撮られる
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ガーゴイル(2001年製作の映画)

3.2

血を纏えぬトリシア・ヴェッセイが身に着ける赤い小道具たち。
ヴィンセント・ギャロがシコって独り射精するとこは作り過ぎじゃない?

灼熱の椅子(1963年製作の映画)

3.4

和田浩治による栄光と破滅の生涯モノ。アメリカ映画のそれらと等しく展開がシャープで良い。惚れた女には振り向かれることなく、最期は裏切ったつまらない女の手を間違えて握る。

グレムリン(1984年製作の映画)

3.1

完全にキッズ向けの作劇なので仕方ないかもしれないが、ババアを殺すなら犬も殺してほしいし、教師も腕を食いちぎられたところが見たい!
グレムリンと母親の台所でのバトルは素晴らしい(迷わずレンチンしてから包
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喜劇 怪談旅行(1972年製作の映画)

3.0

三木のり平と森田健作を障子と窓を介してフレームイン・アウトを巧みに組み立てる会話劇とか流石に上手いなあ。
野川由美子が圧倒的に良い。日色ともゑよりも遥かに。

仇討崇禅寺馬場(1957年製作の映画)

3.7

大友柳太朗が去り際に高木二朗を挑発するくだりからして、もう大友を同情すべき善人として書ききらない気概が感じられる。
妻に捨てられ現地の女にメンヘラ付きまとわれ、本意も果たせず世間や義父から稀代の卑劣漢
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真実の囁き(1996年製作の映画)

3.7

悪徳保安官と移民を乗せた車が橋で対立する下りが本当に面白い。殺人と窃視する人間の位置関係の表現が図抜けている。
脚本家上がりらしい非常に堅実なアメリカ映画。

アニマル・キングダム(2010年製作の映画)

2.7

犯罪一家が全員キチガイじゃなく中途半端に味方してくる気弱な男がいるのがつまらなくしてる。人物配置がドラマを活かさない。
追手から逃げるために彼女の父親に車出させるくだり、あともう一息で良い緊迫感が生ま
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トイ・ストーリー(1995年製作の映画)

3.9

再見。もう嘘しかないカーチェイスが見事。
脚本が抜群に良い。
真実を知って打ちひしがれるまでバズの行いに誤りは一つもない、ひたすら高潔なスペースレンジャーであることが悲劇性を何よりも高め、クライマック
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