うえびんさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

うえびん

うえびん

映画(368)
ドラマ(0)
アニメ(0)

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

3.5

始めから終わりまで、独特の世界観が感じられて面白かった。ストーリーは、過激に展開する予感をもたせながら、静かに展開するのも面白かった。美しい白銀の世界と就寝前の鏡に映る家族の姿が、共に日々変化する様が>>続きを読む

心と体と(2017年製作の映画)

3.8

雪山を自由に駆けまわる二頭の鹿、食肉工場で人間に屠殺される無数の牛、その食肉工場で出会って恋に落ちる二人の人。

海外の映画を観るのは、異国情緒に触れたいから。この映画は、異国情緒だけでなく、動物との
>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

4.7

二度目の鑑賞

正常と異常、普通と特殊、健常と障害。人は、人のふるまいだけではなく、在り方にまでレッテルを貼り区別する。区別は力の不均衡を生み、強い者と弱い者の間に差別が生まれる。

ジョンドゥは、知
>>続きを読む

スパイの妻(2020年製作の映画)

3.2

映像の世界観は独特だったが、物語に入り込めなかった。かの時代のプロパガンダに抵抗する主人公を描きながら、この時代(現代)に描くかの時代(戦時)としては、画一的だなぁと感じてしまって、想像力をはたらかせ>>続きを読む

ムーンライト(2016年製作の映画)

3.8

色彩と面影

少年期のシャロンが、フアンと一緒に泳いだ海から見る空の、突き抜けるような青色。麻薬中毒の母にまとわりつくようなピンク色。青年期のシャロンが、ケヴィンに殴られて顔から流れ出る血の赤色。成人
>>続きを読む

朝が来る(2020年製作の映画)

4.0

光が、全ての河瀬作品に通低している。「殯の森」に差し込む光。「あん」の桜の花越しの光、「光」の丘の上で二人を包む光。本作では図らずも主人公の名前が“ひかり”。都市、山村、海辺、どこにも変わらず降り注ぐ>>続きを読む

グリーンブック(2018年製作の映画)

4.0

ストーリー展開と音楽がリズミカルで爽快。古き善きアメリカの雰囲気にとっぷり浸かれた。

一方、この時代の負の部分。人種による差別や偏見には心が痛んだ。白人の黒人に対する差別、白人間の国籍に対する差別、
>>続きを読む

長いお別れ(2019年製作の映画)

4.5

“巡る”
鑑賞中に浮かんだ言葉だ。

家族の物語は、認知症を患う父を軸に巡ってゆく。7年の歳月を通じ、だんだん父の記憶は失われてゆく。

一人ひとりの家族にとっての“夫、父(お父さん)”“祖父(おじい
>>続きを読む