始めから終わりまで、独特の世界観が感じられて面白かった。ストーリーは、過激に展開する予感をもたせながら、静かに展開するのも面白かった。美しい白銀の世界と就寝前の鏡に映る家族の姿が、共に日々変化する様が>>続きを読む
雪山を自由に駆けまわる二頭の鹿、食肉工場で人間に屠殺される無数の牛、その食肉工場で出会って恋に落ちる二人の人。
海外の映画を観るのは、異国情緒に触れたいから。この映画は、異国情緒だけでなく、動物との>>続きを読む
二度目の鑑賞
正常と異常、普通と特殊、健常と障害。人は、人のふるまいだけではなく、在り方にまでレッテルを貼り区別する。区別は力の不均衡を生み、強い者と弱い者の間に差別が生まれる。
ジョンドゥは、知>>続きを読む
映像の世界観は独特だったが、物語に入り込めなかった。かの時代のプロパガンダに抵抗する主人公を描きながら、この時代(現代)に描くかの時代(戦時)としては、画一的だなぁと感じてしまって、想像力をはたらかせ>>続きを読む
色彩と面影
少年期のシャロンが、フアンと一緒に泳いだ海から見る空の、突き抜けるような青色。麻薬中毒の母にまとわりつくようなピンク色。青年期のシャロンが、ケヴィンに殴られて顔から流れ出る血の赤色。成人>>続きを読む
光が、全ての河瀬作品に通低している。「殯の森」に差し込む光。「あん」の桜の花越しの光、「光」の丘の上で二人を包む光。本作では図らずも主人公の名前が“ひかり”。都市、山村、海辺、どこにも変わらず降り注ぐ>>続きを読む
ストーリー展開と音楽がリズミカルで爽快。古き善きアメリカの雰囲気にとっぷり浸かれた。
一方、この時代の負の部分。人種による差別や偏見には心が痛んだ。白人の黒人に対する差別、白人間の国籍に対する差別、>>続きを読む
“巡る”
鑑賞中に浮かんだ言葉だ。
家族の物語は、認知症を患う父を軸に巡ってゆく。7年の歳月を通じ、だんだん父の記憶は失われてゆく。
一人ひとりの家族にとっての“夫、父(お父さん)”“祖父(おじい>>続きを読む