随所作主立処皆真
-随所に主となれば立処(りっしょ)
皆(みな)真なり-
2024年 荻上直子監督作品
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり
荻上監督作品はいつも物語の始まりが〇
主人公の>>続きを読む
キリスト教を体感せよ
2023年 イタリア作品
ジャケットからエドガルド・モルターラの数奇な生涯が赤裸々に描かれる物語を想像していたが、ちょっと違った。ユダヤ人であるエドガルドとその家族が、時代に>>続きを読む
黒歴史を素材にする
2022年 韓国作品
イ・ジュンジェとハン・ウソン、2人の主人公を中心に韓国のドラマや映画でよく観る俳優たちのオールスターキャスト。しかも、ほぼ皆、死んでゆく。
銃撃戦、カー>>続きを読む
日米開戦前夜@上海
2019年 中国作品
モノクロの映像に白抜きの漢字。最初から最後までスリリングで、全体的にスタイリッシュな作品でした。題名も漢字の方がよかったんじゃないかと思いましたが、興行的>>続きを読む
切っても切れない
2004年 アメリカ作品
王道のラブストーリー。
「愛してる」のオンパレード。
最期まで、きっちり、はっきり描き切るところがアメリカ映画らしいなぁと感じます。
『ミッドナイト>>続きを読む
全力少女
2021年 ノルウェー作品
小さな意地悪が
次第に大きく膨らんでいく
無邪気ゆえに
悪の邪気に呑み込まれてゆく
大人には見ることができない
子どもたちの世界戦
超能力による意地悪>>続きを読む
終わり良ければ全て良し
2010年 韓国作品
ゴーストたちのキャラがみな濃すぎる!
だから、一人ひとりのエピソードには入り込みづらい。ツッコミどころも満載。
だけど、最後の半ば強引な伏線回収と>>続きを読む
ある世界とない世界
2022年 三宅唱監督作品
目を澄ませて
口ほどにものを言わせる
主人公・ケイコを演じる岸井ゆきの
堂に入った演技に終始魅入られる
ケイコとその日常を通して
二つの世界が>>続きを読む
唯一無二の世界観
2016年
アメリカ/イギリス/セルビア作品
3つの実話
多くの寓話
3つの実話は
セルビア人
ムスリム人
ユーゴスラビア人
の物語だろうか
アヒル、ロバ、ハヤブサ、ヘ>>続きを読む
感情を味わい尽くす
2020年 アメリカ作品
重たい作品が続いたので、軽そうな作品を選んだところ、軽すぎて最後まで見終えるのが重かった…。
誰かが、人生の意義を、あらゆる感情を味わい尽くすこと、>>続きを読む
夫婦喧嘩は犬も食わない
2023年 フランス作品
硬派な法廷劇。主人公・サンドラを演じるサンドラ・ヒュラーと、その息子・ダニエルを演じるミロ・マシャド・グラネールの演技に終始魅せられた。犬のスヌー>>続きを読む
瞳に映る世界
瞳の奥の世界
2022年 ベルギー作品
レオとレミ
ー花を愛でるー
二人だけの子どもの世界
友情
それぞれの家族
愛情
ー花を咲かせるー
心と身体の未分化
世界との一体感>>続きを読む
無念を晴らす
2023年 塚本晋也監督作品
『野火』がかなりグロテスクだったので覚悟して観ましたが、似たような描写は一切ありませんでした。
野火と火影
あちらは戦中、日本兵の眼前に燃え盛る火が>>続きを読む
武士道という王道
2024年 白石和彌監督作品
『凶悪』『世界で一番悪い奴ら』『凪待ち』の白石監督作品ということで、アク(悪)の強い作風を想像していたら、全くそうじゃなかった。
草彅剛をはじめ、>>続きを読む
恋する拳闘士
2016年 フィンランド作品
『コンパートメントNo.6』の
ユホ・クオスマネン監督の1作目
1962年
50年前の実話を基にした物語
モノクロの映像がハマって
過去の世界観がリ>>続きを読む
親子鷹
2019年 オーストラリア作品
155年の歴史を持つメルボルンカップ
歴史上初めて征した女性騎手の物語
騎手
牧場主
調教師
馬主
そして馬
ギャロップの音が耳に小気味いい
競馬に>>続きを読む
私たちは何を欲しているのか
2024年 塚本あゆ子監督作品
想像していたよりも社会派のドラマでした。エンタメ性と社会派ドラマ性のバランスが良く面白かったです。
劇的でアップテンポな展開で、映画的>>続きを読む
感情の糸口
2018年 ベトナム作品
ベトナムの伝統的歌劇には、トゥォン、チェオ、カイルオンの3つの歌劇があって、ベトナム人の精神的な拠り所どころとして貴重な文化となっていて、カイルオンはベトナム>>続きを読む
私が見た夢
あなたが見る夢
2020年 韓国作品
ホン・サンス監督作品
『よく知りもしないくせに』
『ヘウォンの恋愛日記』
に続いて3作目
独特な画角
意外なところからのフレームイン
キーアイテ>>続きを読む
重苦しい
2023年 入江悠監督作品
鑑賞後の余韻が重苦しく、『マザー』(大森立嗣監督)に近しいのを思い出しました。事実に忠実に基づいて創られた作品とのこと、亡くなった方を悼むばかりで、どこにも救>>続きを読む
違う言葉でわかり合う
2017年 アメリカ作品
フランク(叔父)とメアリー(姪)、そしてイヴリン(フランクの母・メアリーの祖母)のハートフルな物語。三人の相関とストーリー展開がわかりやすくて面白か>>続きを読む
私憤と義憤
1963年 黒澤明監督作品
権力闘争、犯罪のトリック、犯人捜査、家族愛、マスコミ報道と大衆心理、貧富の格差…、いろんな要素が詰め込まれていて、スリリングな展開と相まって、最後まで楽しめ>>続きを読む
ふたりのヴェイユ
2022年 フランス作品
シモーヌ・ヴェイユ(1927-2017)
ホロコースト体験者で女性初の欧州議会議長を務めたフランスの政治家。
恥ずかしながら、観終わってからプロフィー>>続きを読む
了解できる世界を見つけ出す
2022年 スペイン/フランス作品
『「里」という思想』(内山節)
▶
「山里文化祭」のプログラムのひとつに、毎週土曜日に開かれる「語り部の夕べ」があった。村人やた>>続きを読む
分断を超える
2006年 アメリカ作品
8月24日の朝刊の一面の見出しは、次の言葉でした。
“ハリス氏「分断と決別」、民主党大会、党派超え支持訴え”
民主党の党大会が22日にイリノイ州シカゴで>>続きを読む
ゆらゆらと揺れる心
きらきらと輝く時
2022年 深田晃司監督作品
『淵に立つ』『よこがお』と同じ監督だと、観始めてから知った。本作も前2作と同じように、全編に不穏な空気が漂っていた。ただ、その不>>続きを読む
変わるもの
変わらないもの
2018年 中国作品
中国共産党の検閲をよくくぐり抜けられたなぁ、というのが第一印象。1989年から30年の歳月を行ったり来たりするフィルム・ノワールサスペンス。
1>>続きを読む
救われない
報われない
2016年 韓国作品
山奥の小さな村
冒頭から人が次々死ぬ
大雨が降り、雷が鳴る
異国の人は日本人
全身に原因不明の湿疹が出る
顔が血まみれ、泥まみれ
怒声、>>続きを読む
Don't think. Feel!
2017年 タイ作品
天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)。彼女は天才的であるために、常人にはない発想で、高度なカンニン>>続きを読む
遠赤外線効果
2024年 三宅唱監督作品
天の運行
地球の自転
日が昇り、朝が来る
日が沈み、夜が来る
朝、起きて
昼、はたらいて
夕、帰宅して
夜、眠る
変わらない日常生活
変わらぬ>>続きを読む
父と子
1982年 アメリカ作品
ジョン・アーヴィングの1978年に刊行された小説が原作。小説は30年くらい前に読んだけど、内容は前半しか覚えておらず。前半から打って変わって後半の劇的な展開は意外>>続きを読む
落日
2018年 アメリカ作品
花畑からの意外なオープニング。90歳のアール・ストーン爺さん(クリント・イーストウッド)は、花を愛するが、家族を愛することには不器用。
ひょんなことから裏稼業に身>>続きを読む
意識の変容
2016年 中国/香港作品
安生(アンシェン)と七月(チーユエ)、二人の女性の物語。成長劇、恋愛劇、冒険劇、いろんな要素が絡んだ物語は、とても面白かった。最近、2時間超えの長い作品が多>>続きを読む
魂を呼び覚ます記憶
2023年 スペイン作品
劇中劇からのある人の記憶を辿る旅へ
そして再び劇中劇へ
映画が語る映画
展開が素晴らしい
シーンの切り替わり
暗転の間に独特の余韻が残る
少な>>続きを読む
日々はまだ延々続く
2020年 沖田修一監督作品
Eテレで原作の作者
若竹千佐子さんの話を聞いて観賞
亭主に早く死なれ
子どもたちとは疎遠な桃子さん
寂しさ漂う日常
擬人化された寂しさが
それ>>続きを読む
意味なんて分からなくっていい
1989年 フィンランド作品
アキ・カウリスマキ監督。『浮き雲』に続けて2本目の観賞。
独特なテンポ、セリフの間は共通するもののバンドが主人公だから、いろんな音楽の>>続きを読む