うえびんさんの映画レビュー・感想・評価

うえびん

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まる(2024年製作の映画)

4.5

随所作主立処皆真
-随所に主となれば立処(りっしょ)
 皆(みな)真なり-

2024年 荻上直子監督作品


祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり

荻上監督作品はいつも物語の始まりが〇

主人公の
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エドガルド・モルターラ ある少年の数奇な運命(2023年製作の映画)

3.7

キリスト教を体感せよ

2023年 イタリア作品

ジャケットからエドガルド・モルターラの数奇な生涯が赤裸々に描かれる物語を想像していたが、ちょっと違った。ユダヤ人であるエドガルドとその家族が、時代に
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ハント(2022年製作の映画)

3.6

黒歴史を素材にする

2022年 韓国作品

イ・ジュンジェとハン・ウソン、2人の主人公を中心に韓国のドラマや映画でよく観る俳優たちのオールスターキャスト。しかも、ほぼ皆、死んでゆく。

銃撃戦、カー
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サタデー・フィクション(2019年製作の映画)

3.6

日米開戦前夜@上海

2019年 中国作品

モノクロの映像に白抜きの漢字。最初から最後までスリリングで、全体的にスタイリッシュな作品でした。題名も漢字の方がよかったんじゃないかと思いましたが、興行的
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.8

切っても切れない

2004年 アメリカ作品

王道のラブストーリー。
「愛してる」のオンパレード。

最期まで、きっちり、はっきり描き切るところがアメリカ映画らしいなぁと感じます。

『ミッドナイト
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イノセンツ(2021年製作の映画)

3.6

全力少女

2021年 ノルウェー作品

小さな意地悪が
次第に大きく膨らんでいく

無邪気ゆえに
悪の邪気に呑み込まれてゆく

大人には見ることができない
子どもたちの世界戦

超能力による意地悪
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ハロー!?ゴースト(2010年製作の映画)

3.5

終わり良ければ全て良し

2010年 韓国作品

ゴーストたちのキャラがみな濃すぎる!

だから、一人ひとりのエピソードには入り込みづらい。ツッコミどころも満載。

だけど、最後の半ば強引な伏線回収と
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.1

ある世界とない世界

2022年 三宅唱監督作品


目を澄ませて
口ほどにものを言わせる

主人公・ケイコを演じる岸井ゆきの
堂に入った演技に終始魅入られる

ケイコとその日常を通して
二つの世界が
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オン・ザ・ミルキー・ロード(2016年製作の映画)

3.7

唯一無二の世界観

2016年
アメリカ/イギリス/セルビア作品


3つの実話
多くの寓話

3つの実話は

セルビア人
ムスリム人
ユーゴスラビア人

の物語だろうか

アヒル、ロバ、ハヤブサ、ヘ
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.1

感情を味わい尽くす

2020年 アメリカ作品

重たい作品が続いたので、軽そうな作品を選んだところ、軽すぎて最後まで見終えるのが重かった…。

誰かが、人生の意義を、あらゆる感情を味わい尽くすこと、
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.2

夫婦喧嘩は犬も食わない

2023年 フランス作品

硬派な法廷劇。主人公・サンドラを演じるサンドラ・ヒュラーと、その息子・ダニエルを演じるミロ・マシャド・グラネールの演技に終始魅せられた。犬のスヌー
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CLOSE/クロース(2022年製作の映画)

4.3

瞳に映る世界
瞳の奥の世界

2022年 ベルギー作品


レオとレミ

ー花を愛でるー

二人だけの子どもの世界
友情

それぞれの家族
愛情

ー花を咲かせるー

心と身体の未分化
世界との一体感
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ほかげ(2023年製作の映画)

3.7

無念を晴らす

2023年 塚本晋也監督作品

『野火』がかなりグロテスクだったので覚悟して観ましたが、似たような描写は一切ありませんでした。

野火と火影

あちらは戦中、日本兵の眼前に燃え盛る火が
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碁盤斬り(2024年製作の映画)

4.2

武士道という王道

2024年 白石和彌監督作品

『凶悪』『世界で一番悪い奴ら』『凪待ち』の白石監督作品ということで、アク(悪)の強い作風を想像していたら、全くそうじゃなかった。

草彅剛をはじめ、
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オリ・マキの人生で最も幸せな日(2016年製作の映画)

3.9

恋する拳闘士

2016年 フィンランド作品

『コンパートメントNo.6』の
ユホ・クオスマネン監督の1作目

1962年
50年前の実話を基にした物語

モノクロの映像がハマって
過去の世界観がリ
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ライド・ライク・ア・ガール(2019年製作の映画)

3.5

親子鷹

2019年 オーストラリア作品

155年の歴史を持つメルボルンカップ
歴史上初めて征した女性騎手の物語

騎手
牧場主
調教師
馬主

そして馬

ギャロップの音が耳に小気味いい

競馬に
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ラストマイル(2024年製作の映画)

4.1

私たちは何を欲しているのか

2024年 塚本あゆ子監督作品

想像していたよりも社会派のドラマでした。エンタメ性と社会派ドラマ性のバランスが良く面白かったです。

劇的でアップテンポな展開で、映画的
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ソン・ランの響き(2018年製作の映画)

3.9

感情の糸口

2018年 ベトナム作品

ベトナムの伝統的歌劇には、トゥォン、チェオ、カイルオンの3つの歌劇があって、ベトナム人の精神的な拠り所どころとして貴重な文化となっていて、カイルオンはベトナム
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あなたの顔の前に(2020年製作の映画)

3.6

私が見た夢
あなたが見る夢

2020年 韓国作品

ホン・サンス監督作品
『よく知りもしないくせに』
『ヘウォンの恋愛日記』
に続いて3作目

独特な画角
意外なところからのフレームイン
キーアイテ
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あんのこと(2023年製作の映画)

3.5

重苦しい

2023年 入江悠監督作品

鑑賞後の余韻が重苦しく、『マザー』(大森立嗣監督)に近しいのを思い出しました。事実に忠実に基づいて創られた作品とのこと、亡くなった方を悼むばかりで、どこにも救
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gifted/ギフテッド(2017年製作の映画)

3.8

違う言葉でわかり合う

2017年 アメリカ作品

フランク(叔父)とメアリー(姪)、そしてイヴリン(フランクの母・メアリーの祖母)のハートフルな物語。三人の相関とストーリー展開がわかりやすくて面白か
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天国と地獄(1963年製作の映画)

4.1

私憤と義憤

1963年 黒澤明監督作品

権力闘争、犯罪のトリック、犯人捜査、家族愛、マスコミ報道と大衆心理、貧富の格差…、いろんな要素が詰め込まれていて、スリリングな展開と相まって、最後まで楽しめ
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シモーヌ フランスに最も愛された政治家(2022年製作の映画)

3.7

ふたりのヴェイユ

2022年 フランス作品

シモーヌ・ヴェイユ(1927-2017)
ホロコースト体験者で女性初の欧州議会議長を務めたフランスの政治家。

恥ずかしながら、観終わってからプロフィー
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理想郷(2022年製作の映画)

4.0

了解できる世界を見つけ出す

2022年 スペイン/フランス作品


『「里」という思想』(内山節)


「山里文化祭」のプログラムのひとつに、毎週土曜日に開かれる「語り部の夕べ」があった。村人やた
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リトル・ミス・サンシャイン(2006年製作の映画)

4.2

分断を超える

2006年 アメリカ作品

8月24日の朝刊の一面の見出しは、次の言葉でした。

“ハリス氏「分断と決別」、民主党大会、党派超え支持訴え”

民主党の党大会が22日にイリノイ州シカゴで
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LOVE LIFE(2022年製作の映画)

3.7

ゆらゆらと揺れる心
きらきらと輝く時

2022年 深田晃司監督作品

『淵に立つ』『よこがお』と同じ監督だと、観始めてから知った。本作も前2作と同じように、全編に不穏な空気が漂っていた。ただ、その不
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シャドウプレイ 完全版(2018年製作の映画)

3.7

変わるもの
変わらないもの

2018年 中国作品

中国共産党の検閲をよくくぐり抜けられたなぁ、というのが第一印象。1989年から30年の歳月を行ったり来たりするフィルム・ノワールサスペンス。

1
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

3.4

救われない
報われない

2016年 韓国作品


山奥の小さな村

冒頭から人が次々死ぬ

大雨が降り、雷が鳴る

異国の人は日本人

全身に原因不明の湿疹が出る

顔が血まみれ、泥まみれ

怒声、
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バッド・ジーニアス 危険な天才たち(2017年製作の映画)

3.8

Don't think. Feel!

2017年 タイ作品

天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)。彼女は天才的であるために、常人にはない発想で、高度なカンニン
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.2

遠赤外線効果

2024年 三宅唱監督作品

天の運行

地球の自転

日が昇り、朝が来る

日が沈み、夜が来る

朝、起きて
昼、はたらいて
夕、帰宅して
夜、眠る

変わらない日常生活

変わらぬ
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ガープの世界(1982年製作の映画)

3.8

父と子

1982年 アメリカ作品

ジョン・アーヴィングの1978年に刊行された小説が原作。小説は30年くらい前に読んだけど、内容は前半しか覚えておらず。前半から打って変わって後半の劇的な展開は意外
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運び屋(2018年製作の映画)

3.9

落日

2018年 アメリカ作品

花畑からの意外なオープニング。90歳のアール・ストーン爺さん(クリント・イーストウッド)は、花を愛するが、家族を愛することには不器用。

ひょんなことから裏稼業に身
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ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)

4.3

意識の変容

2016年 中国/香港作品

安生(アンシェン)と七月(チーユエ)、二人の女性の物語。成長劇、恋愛劇、冒険劇、いろんな要素が絡んだ物語は、とても面白かった。最近、2時間超えの長い作品が多
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瞳をとじて(2023年製作の映画)

4.1

魂を呼び覚ます記憶

2023年 スペイン作品


劇中劇からのある人の記憶を辿る旅へ
そして再び劇中劇へ

映画が語る映画
展開が素晴らしい

シーンの切り替わり
暗転の間に独特の余韻が残る

少な
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

3.4

日々はまだ延々続く

2020年 沖田修一監督作品

Eテレで原作の作者
若竹千佐子さんの話を聞いて観賞

亭主に早く死なれ
子どもたちとは疎遠な桃子さん

寂しさ漂う日常
擬人化された寂しさが
それ
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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ(1989年製作の映画)

3.6

意味なんて分からなくっていい

1989年 フィンランド作品

アキ・カウリスマキ監督。『浮き雲』に続けて2本目の観賞。

独特なテンポ、セリフの間は共通するもののバンドが主人公だから、いろんな音楽の
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