フォスフォさんの映画レビュー・感想・評価

フォスフォ

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傷物語II 熱血篇(2016年製作の映画)

3.8

前後の時系列をブッ飛ばして鬼のように切り替わるカットが印象的。多用されるクロスカットとフラッシュバック。批評オタクならエピソードの因果関係=ドラマツルギーがギロチンさながら切断されているような編集、と>>続きを読む

ションベン・ライダー(1983年製作の映画)

4.1

画がキレッキレ。劇場版クレしんの焼肉とかタマタマみたいなノリだ。河辺の小屋でごちゃごちゃ乱闘したり、拳銃ぶっぱなしてるシーンが余りにもカッコいい。遠景の水辺で主人公と悪役が小競り合いしてるのをぐるっと>>続きを読む

翔んだカップル(1980年製作の映画)

3.7

設定がめっちゃラノベ。くだんなくてけっこう好き。スケーターでシャーッとすべっていく一連のなが回しが良い。

殺しの烙印(1967年製作の映画)

3.4

任侠モノかとおもったら不条理コメディだった。これに東京流れ者とサムライ足して3で割ったらソナチネになる。

シティ・オブ・ゴッド(2002年製作の映画)

4.0

ブラジルのスコセッシ映画 アメリカの自意識がどうこうみたいなダルいとこがないぶんスコセッシよりソリッド

糞な共同体で銃を撃つ(shot)連中が殺し・殺されで結局ぜんいんロクなさいごを迎えないのに対し
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

90年代のアイコン。編集とレイアウトがスゴい。何度も映される窓や鏡の鏡像とそこにうつしだされる美麻の姿(後半ではこれが実体をもっておそってくる)とか、美麻が買い出しにいく場面とライブを並行させるクロス>>続きを読む

オアシス(2002年製作の映画)

4.2

う~スゴい。真摯な映画だとおもう。これは普遍的なものだ。冗長なセリフだとか鼻白むマイノリティ描写とか一切なしで、ただそこにそうして生まれてきた人間の姿を、てらいなく映しだす。前科だとか身体障害といった>>続きを読む

健康でさえあれば(1966年製作の映画)

3.6

明らかな公害ディストピアに「健康でさえあれば」というタイトルをつけるセンス。スラップスティックとしてももちろん楽しめるんだけど、笑いにある皮相な風刺の側面も発揮されてておもしろい。「シネマトグラフ」の>>続きを読む

絶好調(2010年製作の映画)

3.7

絶好調というタイトルのわりに不気味な内容。コミカルではあるんだけど、警官とか柵とか、でてくるシンボルの諸々がなんか不吉で、政治的な暗喩じゃないかとか疑えてしまう変な出来になっている。ストーリーがすすむ>>続きを読む

大恋愛(1969年製作の映画)

3.6

ベッドがそのまま宙に浮いて爆走する、安倍公房のカンガルー・ノート? 配色と撮り方がすごくゴダールだけど、ゴダールよりわかりやすくて笑える。

幸福な結婚記念日(1962年製作の映画)

3.8

すごくセンスのいい小品という感じ。オープンカーから向日葵つきだして渋滞駆け抜けるカットがめまいするほど鮮烈。

モンパルナスの灯(1958年製作の映画)

3.9

胸が痛い。後半ずっと映画館でほかの客からため息でてたのが印象的だった。霧のなかを歩いていって、ビクッと痙攣して縦に硬直するジェラール・フィリップの身体と、それが倒れたときにいっきにぐわっとズームで寄る>>続きを読む

ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.7

ひたすらボウリングするのかとおもってたらダメダメ私立探偵ものだった。ブコウスキーの「パルプ」とかピンチョンの「インヒアレント・ヴァイス」にそっくりよね。ゲラゲラ笑えるしおもろいんだけど肝心の会話のシー>>続きを読む

地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.6

さいしょボーッと観てたけど籠城戦になるとこからおもしろい。カリスマとかドレミファ娘とかもそうだったけど、あきらかな低予算と限定されたロケーションで撮りきる監督のアマチュア根性が好感もてる。

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)

3.1

プログレのきしょいMVみたい。劇伴はクラフトワークっぽいけど。

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.9

おもしれー! 背脂ましましの安部公房みたい。復讐するものがされるものに、追うものが追われるものに、解放されたとおもったら余計袋小路だったり… 歯抜きヴィヴァルディからの狭い通路をよこからひたすらなが回>>続きを読む

花咲ける騎士道(1952年製作の映画)

3.4

これ以上ないくらいにトリックスターもののテンプレ。お調子者かつ腕っこきのジェラール・フィリップが飄々としたみぶりで既成の秩序を翻弄して、さいごには予言を成就する。

ヘレディタリー/継承(2018年製作の映画)

3.5

「CURE」っぽいけどCUREより大袈裟かなあ シュールなシーンがけっこうあって満足した

緑の光線(1986年製作の映画)

4.5

最高すぎる。マジで天才。ロメールは冗談抜きで赤と緑の使い方を自家薬籠中のものにしちゃっている。デルフィーヌは赤っぽいものに憧れていると同時におそれている。それはもう、肉が嫌いだとか、友人知人がたのしく>>続きを読む

キートンのセブン・チャンス/キートンの栃麺棒(1925年製作の映画)

4.3

オモシロすぎる‼️ みてて高揚感がすごい。数の暴力。横に全力疾走してるキートンの画面を貫いて猛スピードで縦にばく進する列車、上にのぼったとおもったら下に一気にくだる岩。真っ正面のカットからずーっと増え>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.6

NHKでやってたのでみた。なぜか3回も観てることになる。物語と二人三脚のまっとうなレイアウトが好印象。さきに進んでるジーン(光)とうまくいってないアラン(陰)の町でのさいしょの会話、人生に行き詰まって>>続きを読む

(1990年製作の映画)

3.7

いい映画だとおもうけど説教臭かった。きれいなショットがこんなにあるんだから画だけで語っちゃっていいんじゃないかなあ。「トンネル」がシュールで物悲しくて好き

裁かるゝジャンヌ(1928年製作の映画)

3.3

九割方クローズアップとズームとバストショットという変な映画。枠に人物ひとり置いてドアップで顔撮るの、アニメとか漫画のカットインみたいだった。カットもすぱすぱ切り替わるしおもったより現代的な作品。骸骨か>>続きを読む

ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

3.8

冠婚葬祭。結婚式で始まり葬式でおわる。さいしょに人生があるけど、作中にもあるように、ひとがじぶんの後頭部をみれないのとおなじく結果からしかわからない。そこでカメラを回すのはヤンヤン。人生の諸行無常の重>>続きを読む

サクリファイス(1986年製作の映画)

3.7

当人は世界を救ったつもりでも周りからみたら精神異常者…という感じでけっこう悲壮。それでも、たとえ理解されなくてもやらなければやらないことをやるし、誰かが継承して木を植えなきゃならんのだというタルコフス>>続きを読む

恐怖分子(1986年製作の映画)

3.5

眠くてちゃんと観れなかった、残念
楽しむコンディション不足

ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.8

にこにこしながら観てた。昭和末期の訛りと棒読みがキュート。さいしょの長回しで赤い立て看板がカメラのまえに(画面左下から)入ってきてなんだこれとおもったら、赤いドア、赤いドレス、林檎、などなどそのあとも>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

スゲー、よくこんなの撮ったなほんと。シュールギャグとして観てもそこそこ笑える。焼ける家とか長回しとか集団とか唐突な俯瞰カットとかダンスみたいなシネフィル狙い撃ちみたいな映像の快楽がひたすらサイケな酩酊>>続きを読む

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