土間埋さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

土間埋

土間埋

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ザ・クリエイター/創造者(2023年製作の映画)

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そうそう製作されないオリジナルの大作SFだけど、脚本に疑問が。
主人公も嫁も、お互いのこと信用してなさ過ぎ問題。

ノマドと呼ばれる大量破壊兵器とか、死者の記憶をUSBで取り出して30秒だけ喋らせられ
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戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.1

朝の支度をパントマイムでするボウイや、ローレンスが死刑を告げられて暴れる横で亡くなった兵の経を読み続けるたけしが『儀式』以上に儀式している。

良い映画でした。

儀式(1971年製作の映画)

3.5

結婚式とか葬式に居る、何の仕事してるか分からん親戚の叔父さんってこの時代も居たんだと思った。
満州から引き揚げた主人公の名前は「満州男」で三島由紀夫そのままの男も出てくるのでめっちゃ直喩的。

結婚式
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新宿泥棒日記(1969年製作の映画)

3.4

1968年の新宿駅前が今とそこまで変わらなくてビビる。
終始キョドってる主人公の横尾忠則が、新宿紀伊國屋でジャン・ジュネを万引きする事で始まる出会い。

本人役の唐十郎、麿赤兒、紀伊國屋の社長が当時の
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ザ・グリード(1998年製作の映画)

3.2

午後ローを録画したけどそれが丁度いい面白さ。
絶対に吹き替えで見たいやつ。

スマイル(2022年製作の映画)

3.0

画面の四隅に暗く見えるエフェクトをかけてるのが、演出力の無さを誤魔化してるように見える。

トッドヘインズ『Safe』みたいな、気まずい誕生日パーティー。

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.9

過去一でギンギンの映像。
コロナ禍以降のアメリカ映画の画面が90年代ノワールばりにどんどん暗くなってて個人的にテンション爆上げ。

モロに座頭市なドニーイェンが最高だし、TPS的な離人感のあるアクショ
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星くず兄弟の伝説(1985年製作の映画)

2.7

高校生監督として注目された手塚治虫の息子、手塚眞が24歳で撮った商業デビュー作。
モロに『ファントム・オブ・パラダイス』。

傲岸不遜なボーカルにバンドメンバーが一斉にあっかんべーしたり、腹を抱えて笑
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ジョン・ウィック:パラベラム(2019年製作の映画)

3.5

過去一でグロい!けど豪華。
またNYの街頭にバスター・キートンの映像で、「これからスラップスティックやりますよ」宣言。

一作目にあったネオンノワールのケバケバしさはかなり後退して、90年代っぽい深み
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ファンタスティック Mr.FOX(2009年製作の映画)

4.1

相変わらずキワどい表現あるけど、子供同士のネチネチした会話がめっちゃバームバック。

アステロイド・シティ(2023年製作の映画)

3.9

ここ何作か観てない間に、もはや望月峯太郎みたいになってるウェス・アンダーソン。

繰り返される核実験とUFOの脅威、画面外の音からうっすら漂い続ける不穏さが良かった。
劇中劇を飛び出した先に別の構造が
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(2021年製作の映画)

3.9

1901年に製作された最古のストップモーションアニメ映画が発掘された...という設定の短編。

絵面はおぞましいけど、ちょっとコント風味なのが楽しい。

オオカミの家(2018年製作の映画)

4.1

実在のカルトをモチーフにした、チリ産ストップモーションアニメ。
部屋中をウネウネと動くアニメの手法も衝撃だけど、短編『骨』も併せてフェイクの部分が光っていた。

音響そのもので演出を補強してるから劇場
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スイング・シフト(1984年製作の映画)

4.0

良すぎる。
1941年のビーチに鳴り響く真珠湾攻撃の速報、絵に描いたようなアメリカの夫婦が戦争で引き裂かれるが貞淑や善良さを気取ることもなく、戦闘機を作る工場では男女間の闘争...

普通この手の話っ
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ユマニテ(1999年製作の映画)

3.2

渋谷TSUTAYAのレンタル事業終了と知ってVHSを何本かピックアップしてきたが、目ぼしいものはほぼ借りられていた。

今作はデュモンの出世作で一応当時のカンヌで三冠に輝いた映画。
過去に妻子を亡くし
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天使の影(1976年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

さえぼうが言うところの「黄金の心を持った娼婦」映画。

ヒモ男のファスビンダー にたかられる主人公が日夜立ちんぼに出掛けるが、当のファスビンダー はゲイに目覚めており、上客のユダヤ人に父がユダヤ人を殺
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キング・オブ・スタテンアイランド(2020年製作の映画)

4.0

父親が9.11で亡くなったデヴィッドソンの私小説的な映画。
アパトー経験値が低いからか、こんな暗いマンブルコア初めてかもしれない。
『mid90s』とかと並べて観たいけど、こっちはもっと70年代の自主
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

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予告にもある列車が車両ごと落下する時の「まだ落下するの!?」みたいな感じが良かった

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

3.2

『進撃の巨人』にインスパイアされたらしいけど、聖書的なモチーフが散りばめられている。

都度入る回想シーンが時間的な省略をほぼしないので、別々のタイムラインに居た夫がヌッと侵入してきた様な厭な感じがあ
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007 スカイフォール(2012年製作の映画)

3.2

前作以上にアクションが荒唐無稽すぎて、ロジャー・ディーキンスが一流の撮影をすればするほど破綻して見える不思議な映画。

軍艦島とハビエルバルデムの組み合わせは異様で良かった。

007/慰めの報酬(2008年製作の映画)

2.8

スト中で脚本の決定稿が無いまま撮影したらしいが、何がなんだか...

全身石油塗れの死体は、前に金粉塗れの死体があったと思うけどあれのオマージュ?

007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

4.0

ピアースブロスナンで育ったから何となく観てなかった。
画面の黒の艶ハンパない。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

『ゲド戦記』『星を追う子ども』みたいな宮崎駿のパロディを延々と見せられてる感じ。

前半の現実パートの演出は流石。
不穏さに不穏さを積み重ねていく。(廊下のジジイ、何?)

夜中に起きた主人公が玄関を
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

4.1

トリアー28歳のデビュー作。
全編セピア色でびしょ濡れのノワール。

サイレント映画の様な審美的な構図とその意味を優先してるから人物の行動がチグハグなところあるけど(あんな治療器具で埋まったベッドで仮
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ノクターン(1980年製作の映画)

3.9

トリアーの映画学校時代の短編。
光過敏症の女が不眠で、夜明けまで過ごす時間。

既に独自の映画言語を習得している。

多分ビー・ガンとかと監督としての資質が似てる。
タルコフスキーからの影響の受け方と
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かまいたちの夜(2002年製作の映画)

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ParaviとU-NEXTが統合して昔のテレビ映画が色々ある。

これは子供の頃に見て割と面白かった気がする。

クライング・ゲーム(1992年製作の映画)

2.8

当時は『氷の微笑』と並んで「衝撃の展開」と宣伝されたらしい。

英語話さない俺でも分かるくらいメインキャストの演技が酷いの、どうにかならなかったのか、、

インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.2

アポロ着陸のパレードをバイクと馬で追いかけっこして、そのまま地下鉄に突っ込む流れがドタバタで面白い。

不発弾が地面に落下するまでインディの絞首刑が延期される“猶予”の時間や、変装がバレて乱闘が起きる
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ブラック・フォン(2022年製作の映画)

3.2

『IT』みたいなジュブナイルものっぽい雰囲気で陰湿な監禁ホラー。
原作はスティーブンキングの息子らしい。

1シーンに1つの感情しかないからあまり怖くないけどイーサン・ホークの怪演が光ってる。
空き瓶
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蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

霧や「森が動く」のマジックリアリズム的表現。
三船と妻は同じ方向を向くかバラバラの方向を見ているかして、決して視線が交わらない。

原作にはない共に予言を受けた2人の関係性が描かれていて、これが黒澤の
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

会長からの帽子を被せられるとことか、『ドライブマイカー』のルーフから出たタバコ並にやってる感強くてそこまでノレないのだけど、撮影と編集の小気味良さで帳消し。
月永雄太すごい

チャンピオン(1949年製作の映画)

3.3

ボクシング映画というよりロマンス映画。

マーク・ロブソンってカルト系のイメージあったけど、じっくりしたドラマでした。

ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.3

世界の終わりをちゃんと見せてくれる映画。

何故最後ハル・ウィルナーが追悼されてるのか「?」だったけど、新型コロナで亡くなった最初の著名人だったのか。

ボーンズ アンド オール(2022年製作の映画)

3.9

グァダニーノで一番好きかも。
アンドリュー・ワイエスみたいなアメリカの原風景。

クライマックスはゴダールが褒めてた『フューリー』のスローモーションをそのままサスペンスに使ってる様に見えた。

乾いた花(1964年製作の映画)

3.9

影が印象的なビシッとキマった絵が連続するのでコッポラとかマイケル・マンに影響与えてることは窺えるけど、どうしても原作の石原慎太郎の顔がチラつく。
ノワールから役者の芝居とか動線を抜いた感じというか、最
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