クドゥーさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

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劇場版 空の境界/第七章 殺人考察(後)(2009年製作の映画)

4.0

『死が二人を結ぶまで、もうずっと離れない』

万物の生の綻びが視える少女を描く劇場アニメーション「空の境界」佳境となる第七章は、ラスボスとの死闘で棚上げとなっていた考察の考察によって繋げられた線が面を
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劇場版 空の境界/第六章 忘却録音(2008年製作の映画)

4.0

『美しく舞い散らす、彼女たちのたたかい』

魔術師見習いが妖精によって学生の記憶が奪われる事件に挑んだ劇場中編アニメーション。ラスボスとの戦いを終えて小休止といきたいところだが、特別であるために実の兄
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劇場版 空の境界/第五章 矛盾螺旋(2008年製作の映画)

4.0

『根源となりうるものは、今の自分の意思しかない』

万物の生の綻びが視える少女を描く劇場アニメーション「空の境界」初長編となる第五章は、第一期での時系列シャッフルを多平面展開とした真の敵との邂逅と死闘
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レベッカ(2020年製作の映画)

1.5

『勝利して支配するなら、それでいいじゃない』

妻を亡くした大富豪と結婚し邸宅に住まうことになった新妻を描くベン・ウィートリー監督作品は、少なくともこの作劇を超える緊張感は街のいたるところに転がってい
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どうにかなる日々(2020年製作の映画)

4.5

『体は忘れてしまっても、心が覚えていること』

女と女・男と男・幼馴染の少年と少女に従姉弟を絡めた恋模様を描いた佐藤卓哉監督作品は、一年に一度の短編青春アニメーション企画として研ぎ澄まされてきた繊細な
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劇場版 空の境界/第四章 伽藍の洞(2008年製作の映画)

4.0

『いまだ何者でもなければ、いつか何者にもなれる』

二年間の昏睡状態から目覚めた少女の最初の戦いを描く劇場中編アニメーション。考察の考察を残していながら「直死の魔眼」を巡る点が線で繋がり、真の敵との邂
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劇場版 空の境界/第三章 痛覚残留(2007年製作の映画)

4.0

『ひかれ合うふたりは、ひき寄せるひとりに救われる』

物を捻じ曲げる力を持つ少女による連続殺人事件に挑む劇場中編アニメーション。レイプ犯は身体を捻じ切られ殺されても道理の範疇にあるが、殺人が殺戮に変わ
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劇場版 空の境界/第二章 殺人考察(前)(2007年製作の映画)

4.0

『いつしかこの僕も、君と並び立っていた』

着物姿で独特の死生観を語る美少女にひかれてしまった少年が、街で発生している連続猟奇殺人事件の謎に挑む劇場中編アニメーション。嫌な予感から確信を遠ざける触れ合
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劇場版 空の境界/第一章 俯瞰風景(2007年製作の映画)

4.0

『それらを分かつ因子が、明かされる日は来るのか』

少女たちの突発的な飛び降り自殺の真相に挑む劇場中編アニメーション。全くの初見のためにシリーズ構成等を深めるのはこれからだが、めちゃくちゃカッコいいこ
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劇場版メイドインアビス 深き魂の黎明(2020年製作の映画)

4.5

『生と死を乗り越えて、呪いと祝福を受ける者たち』

世界の秘境である縦穴を冒険する少年たちを描くテレビアニメ「メイドインアビス」劇場版は、命がけであったはずのこれまでの旅がいかに安全だったのかと思い知
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.0

『心の声に従った瞬間、人間は皆同じになる』

反戦デモによる警察との衝突の首謀者として起訴された7人の男の裁判を描くアーロン・ソーキン監督作品は、例によって膨大な情報量が総合的・俯瞰的な視点により映画
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

5.0

『卑怯者にはならない、だからこそ人間は美しい』

家族を皆殺され妹を鬼に変えられてしまった少年が刃を手に取るテレビアニメ「鬼滅の刃」劇場版は、令和最強シリーズだけに許された真の戦いの幕が上がる続編作品
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劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(2020年製作の映画)

5.0

『全員の生きた証しは、僕らの生きる未来へ』

手紙の代筆を通じて「愛してる」を知った少女を描いた「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」劇場版は、僕の想像など遥かに超えるスケールを予感させるファーストカッ
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