liliさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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悪の寓話(2020年製作の映画)

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最初から嫌な予感しかなく、最後まで嫌なことしか起きないヤバい映画だった。映像もキレイで、展開も面白く、初めから嫌な予感をさせておくところも逆に誠実さを感じはしたけど、現時点ではとにかく見てしまったこと>>続きを読む

メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.4

とにかくひたすらに仲のいいおじさん二人が、音楽とともに良い人生を送ってきたことがよく伝わってきたし、モータウンの自由な空気と健全な競争が良い音楽を生んだことがわかった。こんな楽しい人が社長だったら、入>>続きを読む

影裏(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

日浅の読めない表情に向けられた、今野の恋する眼差しが本物だった。綾野剛と松田龍平のキャスティングがとても当たっていたと思う。ひたすらしんどく切ない話で、人間不信になりそうではあるけど、本を一冊読んだと>>続きを読む

ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!(2020年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

予習をしないでいきなり観てしまったところ、未だかつて見たことのない世界観と想像を絶する展開の連続に圧倒された。この嫌味のないピュアでおバカな世界観はキアヌなしには成立し得ないと思われる。最後、ビルとテ>>続きを読む

WOOD JOB!(ウッジョブ)神去なあなあ日常(2014年製作の映画)

4.2

原作が好きだったので公開当時はタイトルにブチギレていた覚えがあるけど、期待せず観たら良い意味で裏切られた。役者がいい!染谷将太はもちろん、伊藤英明なんかもはや現地の人でしかなかったし、優香も馴染みまく>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

ヤクザ大河としての完成度が高く、映像もストーリーもずっしりと見応えがあった。

テーマについては、ヤクザがセーフティネット(家族)になってしまっている現実、家族までスティグマを背負わされ人生を破壊され
>>続きを読む

ディヴァイン・フューリー/使者(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

終始『プリースト 悪魔を葬る者』の影響を大いに感じさせるというか、もはやパクリとも言える設定とストーリーだったけど、エクソシスト映画なのに拳で解決する感じが良くも悪くも雑で斬新だった。短気で単純な役が>>続きを読む

8番目の男(2018年製作の映画)

4.8

「法は何のためにあるのか」を繰り返し問うところに、政治や司法、ジャーナリズムなどどんなテーマを扱ってもあくまで「何のために」を追求しようとする印象が強い韓国映画の神髄を見たように感じた。裁判員裁判(国>>続きを読む

ボーイズ・イン・ザ・バンド(2020年製作の映画)

4.5

映画の中で表現される、ゲイという属性を持つ人格の複層性や傷だけでなく、カミングアウトしている俳優だけを起用することの意味や俳優たちが負っているリスクなど、メイキングで原作者が感じてほしいと言っていた「>>続きを読む

家の主たち(2012年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

エリオ・ジェルマーノの不穏さにマスタンドレアの面白さが勝ると期待して観ていたが、次々と不穏フラグが立っていき、最終的には『黒の魂』顔負けの虚無大虐殺ホラーになってしまうとは(最初に教えてくれ)。エリオ>>続きを読む

考えてもムダさ(2007年製作の映画)

4.3

真実を知ったマスタンドレアの顔が頭から離れない。タイトルからしてアホだけど、期待に違わないアホさでマスタンドレアの名優っぷりに唸らされた。兄弟に苦労する役が多い印象があるのは気のせいか。

罪の声(2020年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

小栗旬の演技が良く、社会に見捨てられた個人の小さな物語を拾い上げていく記者の葛藤と矜持が感じられて久々に良いもの見てるな…と思っていたのに、途中から急に話が小さくなっていってしまったのが残念だった。な>>続きを読む

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

イングランドによるアイルランド侵略、人間による自然破壊、男性性による女性(と男性)の抑圧などが重ねて描かれていて、ともすれば恐怖から敵意を向けてしまいがちな異なる他者に対して、想像力と勇気を持って共生>>続きを読む

みをつくし料理帖(2020年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

他の追随を許さない女同士の強固な絆を題材にしているという点でも珍しく、激熱なストーリーなだけに、演技というか演出が大変勿体なかった…。自然体の窪塚洋介が浮いていた。ドラマ版を観てみたい。

ヴァンパイアvsザ・ブロンクス(2020年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

トニー死ぬんかーい!というのは置いておいて、可愛らしい子どもたちの冒険物語の中にも、どうでもいい街なんてない、いなくなってもいい人なんていないという溢れんばかりのブロンクス愛とヒューマニズムがしかと感>>続きを読む

TENET テネット(2020年製作の映画)

3.8

誰にも理解できない話をわかりそうでわからない程度に説明しつつエモで寄り切るノーラン芸。頼みの綱の科学者すら「あとは直感で」みたいなこと言い出すし、冷静に考えるとノーランはおろか作中の人も誰もわかってな>>続きを読む

オール・ユー・ニード・イズ・キル(2014年製作の映画)

4.3

テネット直後のせいか、わかりやすさに感動した。家で観たので暗いシーンがよく見えなかったのは残念だったけど、劇場で観たテネットより数倍は話について行けた。エミリー・ブラントの勝ち気さとトムクルの死ななさ>>続きを読む

なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.7

なぜ君は総理大臣になれないのか、監督の温かくも冷静で厳しい視線を見事に表現した秀逸なタイトルだった。政治家という職業について、選挙のダイナミクスについて、香川生まれのただ正義感が強く賢いだけの青年の目>>続きを読む

インビジブル・ウィットネス 見えない目撃者(2018年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

スリリングで面白かったし、スカマルチョの小物感がうまく活かされていたと思う。面白かったけど、観る前に「すべてが覆るラスト」とか言うなよ…。どんなラストが来るかと身構えていたらちょっと笑ってしまった。

ストゥーバー(2019年製作の映画)

4.3

おバカコメディアクション映画最高…何気に男らしさの解体を試みてて、いろいろ雑だったけど心意気は買いたい。このバディーには5つ星。イコさんも金髪でファンキーなファッションで素敵だった。

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

4.7

サービス満点…!ブレイク・ライブリー様がひたすらに格好良いわ、アナケンの空気読めないウザママ感もヘンリー・ゴールディングの小物感もハマってるわ、脇役たちも妙に足跡を残しにきてるわ、観て絶対に損はさせな>>続きを読む

プレイヤー ~浮気男のラプソディ~(2020年製作の映画)

2.7

イタリアにはこういう、無駄に豪華なキャストが無駄に素晴らしい演技力を見せる「浮気コメディ」と呼ぶべき映画がちょくちょくある気がするけど、そんなに需要が大きいのだろうか。
スカマルチョ、お前はどこに行く
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

悪い予感が逐一全部当たる、本当に気分が悪くなる映画だった。教師や父親の抑圧的な指導、息をするようになされるリプロダクティブ・ライツの蹂躙と人種差別、愛の名を騙った支配欲とその果てのミソジニー殺人…すべ>>続きを読む

神と共に 第一章:罪と罰(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

閻魔様wwwwwwwwwwww

どうせハ・ジョンウがカッコよくカッコつけてんだろと思ってナメてたら、家族の境遇の過酷さと兄弟の心根の美しさに最後はボロ泣きしてしまった。韓国映画の愛情を真っ直ぐに描け
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ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語(2019年製作の映画)

3.9

この時代にこの物語を映画化する意味について深く考えてしまった。監督はおそらくそれを、求婚するローリーにジョーが自分の気持ちを伝えようとする予告編の例のシーン("I can't! I can't!!")>>続きを読む

地下室のメロディー(1963年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ああ〜、あ〜〜…………という心の声が聞こえてきそうな、手も足も出なくなったジャン・ギャバンとアラン・ドロンの最後の表情が何とも言えず面白かった。あとちょっとで格好良く完全犯罪が決まりそうだったのに、男>>続きを読む

女経(じょきょう)(1960年製作の映画)

4.8

ストーリーも美術もセリフも素晴らしく、今まで観た邦画の中で間違いなく3本の指に入る映画だった。何より若尾文子・山本富士子・京マチ子の大映アベンジャーズともいうべき3大女優が強くて賢くて美しくて面白くて>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

三船敏郎と山田五十鈴が怖すぎて笑うしかなかった。物の怪より怖い。テンポも変だし、足の運び方とか表情とかいちいち動きが妙だなと思っていたが、能の様式を取り入れているという解説を読んで何となく納得した。>>続きを読む

ピクニック(1936年製作の映画)

1.1

このレビューはネタバレを含みます

え、何この男たちキモ…怖…で終わった。おばあちゃんの子猫に2億1.1点、その他-2億点。

1987、ある闘いの真実(2017年製作の映画)

5.0

痛みは人々に不平等に訪れること、あまりにも残酷な暴力を前に目を背けて立ち去りたくなること、あまりにも理不尽な出来事を前に無力感で立ちすくみ諦めそうになること、人にはその弱さがあること、そしてその弱さに>>続きを読む

濡れ髪三度笠(1959年製作の映画)

4.5

これはやられました。おバカでトラブルメーカーだけど愛のためにやることはやる若に天晴れ。まあこんな面倒見のいい兄だったらそりゃあ義兄弟の契りもグイグイ申し込みたくなりますよね…。同じく雷蔵兄にグイグイ迫>>続きを読む

女は二度生まれる(1961年製作の映画)

2.5

女は二度生まれるどころか殺されかかるわ、2回死んでも足りないおっさんは安らかに看取られるわ、何だこれ。文子様だしなんかオチが来るのか?おっさんたちをドスで次々刺殺していくスリラー展開が来るのか?と若干>>続きを読む

チャウ・シンチーの熱血弁護士(1992年製作の映画)

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チャウ・シンチー作品は観ているこちらまで頭がおかしくなるので、1日1本が限界。

ハンターキラー 潜航せよ(2018年製作の映画)

3.6

圧倒的艦長映画だった。ミリタリー系映画と上司カッコいい系映画が苦手な私でも、ジェラルド・バトラーを前にして背筋が伸びる部下の気持ちになった。潜水艦の船員数十年やってきました感をこんなに自然に出せる俳優>>続きを読む

ザ・アウトロー(2018年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

ギャング以外の何者でもない強面クレイジー刑事のジェラルド・バトラーと雰囲気ありすぎのオレ様メリーメン様の熱いライバル関係に気を取られていたら、実は全員ぼく何も知らないよ顔のドニーお嬢さんの掌の上だった>>続きを読む

夜明け(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

柳楽さんの引力が凄くて人が狂ってしまう話だった。その点では『合葬』とも似ているけど、説得力あるな…。途中からホラー展開になってきて怖かった。いっそ結末までホラーにしてしまっても面白かったかもしれない。>>続きを読む