テキサスの果てしなく広がる荒野にひとつの赤い帽子。当てもなく彷徨う男の胸に去来するものは何なのか、その時見ているこちらには分からない。やがて男は心優しい弟に引き取られる。ふたりの物言わぬままの車の旅か>>続きを読む
「なかなか死なない男」ジョン・マクレーン。ジョンは強い。確かに負けない。けれど同じジョンでもジョン・ウィックのようなスタイリッシュさはなく、マッコールさんのように仕掛け作りも上手くはない。T‐800の>>続きを読む
白い煙の中から筋骨隆々とした物体がゆっくりと立ち上がる。迫力あるシュワルツネッガーの肉体は他を圧倒する。未来から指命を帯びてやって来たターミーネーターT-800。1作目は人類の未来を断つために。2作目>>続きを読む
かつてフランス文学の権威であり大学教授であった儀助(長塚京三)。講演料は10万円と決めている。自分の価値を落とそうとしないプライドはあるが、先行きの不安を抱え、遺言書を準備する日々。大学を去って10年>>続きを読む
1920年代、清朝が滅び内乱期の中国。封建的かつ父権制の根強く残る素封家に嫁ぐ、没落した商家の娘 頌蓮(コン・リー)。頬を流れるひとすじの涙が物悲しくも美しさを湛える。婚姻の紅色に彩られた一行に背を向>>続きを読む
冒頭、カセット音楽の流れるヘリコプター内。兵士達7人が語らう様子でそれぞれの個性と関係性が伺える。ゲリラの拠点での銃火器による圧倒的な勝利が、この部隊の有能さを見せつける。
「暑い夏に現れて人間を狩>>続きを読む
20世紀初頭のイギリス統治下の香港が舞台らしいので、建物も調度品も洋服も色々混ざってとても多様でカラフル。警察での会議の場の人種の雑多ぶり。(ロケ地は本当に1881年に建てられた水上警察)イギリス人香>>続きを読む
リーアム父さん、パリで大暴れ (^○^)
元CIAという設定からして男のロマンが溢れている。そのCIAの仕事が理由で離婚。今は娘と離れて暮らす独り者。娘のアルバムをみる時の寂しげな微笑み。男のロマン>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
トム•クルーズ&キャメロン•ディアスによる『ミッション•インポッシブル』ロマコメバージョン♡
トムが白い歯をキラリと光らせ、笑顔が超素敵でも、レディは知らない男性から飲み物を受け取ってはいけない。気>>続きを読む
潜入捜査ものとして『インファナル・アフェア』と並び称される本作。『インファナル~』が潜入者のアイデンティティの揺らぎや緊迫の諜報戦を魅せる作品であるのに対して、本作は潜入者ジャソンのいつ正体がばれて殺>>続きを読む
「国のために命を捧げるのは、美しく立派だ。」 この国家の「嘘」を信じた幾多の若者たちが自ら戦地に向かった。
第一次世界大戦では連合国(英仏露ほか)vs同盟国(独墺ほか)の西部戦線が膠着し長期化し>>続きを読む
ドラえもんはねずみが怖い( ˘•ω•˘ )
1966年から始まったテレビシリーズ『スパイ大作戦』をベースに、1996年からMIF所属のトム・クルーズがいまだに体張って世界を守ってるスパイアクション>>続きを読む
強烈ブラックユーモア満載アクション映画 かな。。
IT企業トップの黒人率いる(選民思想のそのものの)上流階級一派が、地球環境を保護するため、自分たち以外の「不要」な世界中の人間を抹殺しようと計画。そ>>続きを読む
マッコール(デンゼル・ワシントン)さん惚れポイント
その1 物静かにダイナーで読書する姿が知的で落ち着いた印象。読むべき100冊とやらの90冊以上を読破。『老人と海』を読みこなすインテリにもかかわら>>続きを読む
ジョン・ウィックの心得
その1 お仕事は清く正しく美しく。出動の際にはネクタイ締めてスーツ着て。できれば3つ揃えが望ましい。派手な血糊の汚れはクリーニングでも取れないので気をつけて。
その2 各種>>続きを読む
天使たちが舞い降りる街ベルリン。第二次世界大戦の傷跡は深く、廃墟が残るベルリンは東西に分断され、壁によって人々は引き割かれた。空襲で破壊されたカイザー・ヴェルヘルム記念教会。その頂きに立つ天使ダミエル>>続きを読む
淡々と無口に語られる不幸な男の復活劇。
長年勤めたロンドンの水道局から解雇された生真面目過ぎるフランス人の主人公。絶望のあまり自身の殺人依頼をしてしまうが、おそらくは初めて入ったバーで「酒、煙草、女>>続きを読む
雇う側の事情で契約を切られた中年夫婦。不況下の職探しは簡単ではなく、家具や車を手放し住み家まで失い、どん底まで落ちる。けれどカウリスマキ監督の主人公たちはいつだって逞しい。元々有能な給仕長だった妻は、>>続きを読む
モノクロの美しい映像の中の追憶と回復。ベルイマン監督かつ主演男優としてのシェストレムの代表作とも言える。
冒頭の皮肉めいた人付き合いを嫌う理由に、老教授の他者への興味が見え隠れする。
研究者として>>続きを読む
昨年秋頃、金沢で「アニメ背景美術に描かれた都市」という企画展があった。本作冒頭シーン、中央を貫く道路と両脇の建物が遠く広がっていく背景の原画を見た。その緻密さは勿論のこと、手書きなので描写に強弱や濃淡>>続きを読む
動きも言葉も少ないが、センスの良い色使いと端正でしっかりした画面構成が魅力のアキ・カウリスマキ監督の「敗者3部作」中の1作。美しい映像に見惚れる。
90年代のフィンランドは91年のソ連邦崩壊により前>>続きを読む
めっちゃ好きなんですけど、このシュールでオフビートな笑いが。
1989年公開っていう事はゴルバチョフさんがペレストロイカ推し進めていたあたりかな。で、経済活動をアメリカに学びましょうって事?で、ソ連>>続きを読む
子供が小学校低学年ごろのあるクリスマス・イブの会話。
「サンタさんって遠くから本当にソリに乗ってくるの?」
学校でサンタはいないと話題になったようだ。
「もちろん普通のそりでは無理だからジェットエンジ>>続きを読む
はなちゃん、分かんない( ˘•ω•˘ )これ見て映像の意味をちゃんと理解できる人は宇宙人か未来人に違いない(確信)
「理解するのでなく、感じろ」とどこかのシーンで出てきたので、壮大な構想で描かれた映>>続きを読む
NYマンハッタン、トライベッカのイタリアンレストラン「ジジーノ」。かつての妻の伝統的料理にこだわるオーナーのルイス(ダニー・アイエロ)と、新しい創作料理に挑み批評家を気にする天才シェフで息子のウード(>>続きを読む
マルホランド・ドライブから見渡すハリウッドの煌々とした光。それは女優に憧れる女たちが手を伸ばしても届かない光なのだろうか。
女優として花開く者とチャンスに恵まれない者。ハリウッドには欲望や嫉妬、羨望>>続きを読む
健さん、マイケルに振り回される( ˘•ω•˘ )
色々とグレーゾーンでやんちゃなNY刑事代表ニック(マイケル・ダグラス)と何かと組織を優先しお堅い大阪府警の背広組 松田(高倉健)。このふたりがバブル>>続きを読む
名門校に赴任してきた栄養学の教師ノヴァク。「意識的な食事」という「少食は健康的であり、社会の束縛から自分を解放することができる」食事法を生徒たちに説く。教師(立場が上)から授業として(単位を取らなけれ>>続きを読む
1960年代シカゴ。バイクに腰掛ける男の背中にある古き良きアメリカへのノスタルジーと哀愁。薄い青空の下、麦畑が広がる大地を走り抜けるバイク。その疾走感と開放感。男たちは何を求めて走るのだろう。
酒の>>続きを読む
医学部を目指す女子高生(芦田愛菜)とその父(阿部サダヲ)の物語パートと、このふたりの体内で働く細胞たちのパートが交互に描かれます。擬人化された細胞たちの日々の活躍を実写世界で見せてくれる楽しい試みです>>続きを読む
ノルウェーの森と湖の狭間にある無機質な四角い窓の並ぶ住宅団地。そこに存在する子供の世界と大人の世界。ふたつの世界には曖昧な境界があり、同じ事象が異なる出来事となってそれぞれの世界に静かに忍び寄る。不穏>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
リチャード・カーティス監督による、クリスマスにまつわるコミカル&ロマンティックな群像劇。
若い頃この作品を見た時、結婚式でのジュリエット(キーラ・ナイトレイ)の輝くような美しさと愛らしさ、そして横恋>>続きを読む
1962年、緑と茶色の舞台(機密機関)がまるで神の住むアマゾンの地の色のよう。自然が文明社会に侵され、人間が神に取って代わり権力をふるう時代。そこには国家間の争いがあり、権力争いがあり、障がい者や人種>>続きを読む
NYマンハッタンの奥にある裏びれた街、麻薬、殺人、犯罪の蔓延るリトルイタリー。親兄弟を一瞬にして殺されたマチルダの悲しみは計り知れない。まだ愛情をもって庇護されるべき12才の女の子が命を狙われ、ただひ>>続きを読む
美しい青のリボンに結ばれた
優しいサーモンピンクの3層の小箱
ひとつずつゆっくりと開ければ
ウェス・アンダーソンの世界が広がる
シンメトリーに少しだけ風味を加えた背景に
グランド・ブダペスト・ホテル>>続きを読む
警察(SWAT)VS爆弾魔のノンストップ・アクション。『ダイ・ハード』の撮影監督だったヤン・デ・ボン監督の「夢」が詰まっている。
SWAT隊員のキアヌ・リーブスってこんなに爽やかな好青年だっけ?と思>>続きを読む