リバタリアニズムやジェントリフィケーションにより街や社会が終わっていく中を生きていく人々の細い些細な繋がりを描く…みたいな試みとしては、焦点がぼんやりし過ぎているのでは。(2024年NieRオートマタ>>続きを読む
32年当時「アイデンティティ」という言葉は無かったはず(あったとしても意味が違うのでは)。冒頭でのこの語の使用の目的は、後にヒトラーに染まる助演の彼をはじめ、当時のドイツ人が実存の問題から愛国を叫ぶよ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
「天気の子」は最後に天秤が用意されているーーヒロインを犠牲にして世界を救うのか、もしくは主人公の幸せ(家族にも仲間にも恵まれなかった主人公少年が、やっと手に入れた一つの食卓を囲むようなささやかな幸せ)>>続きを読む
社会に馴染めない人(超能力者とは今で言えば発達障害などのメタファー)の方がむしろ、この壊れゆく社会の中で、まともというか道標になる存在である云々…という話としては、92年ととても早いと思う。
TRIC>>続きを読む
コメディタッチがバタくさいというか…。
マレーナがリンチされるシーンや娼館で女たちに囲まれ誘惑する女の顔が繰り返し映るシーンなどが妙にしつこい。
マレーナが裸になったり別の女がマレーナになるマジックリ>>続きを読む
2012年か…。
社会が壊れるとき、仲間だけが頼りになる。世界は荒れ狂う獣だけど、君次第で獣とも友達になれるよ(正確には「君も獣だよ」(その価値観は少々能天気過ぎると思うが))と。
逆光で現れるゴース>>続きを読む
ミロスフォアマンに珍しく駄作。ミュージカルを甘く見たのでは(ギリアムとかを意識したのかな…?)。
韻文的な映像のセンスが無いことが分かった。あんなに素晴らしい映画を撮るのに。散文的な語りは素晴らしいの>>続きを読む
「私の心の中にあなたがいる」モチーフは矢野顕子を想起する。事前の評判があまりにもよく、少しくどいというかコテコテに感じた。
エンドロールに「演枝事務」と誤植が。
主演が素晴らしい。この画質、照明で作品の世界に引き込む緊張感というか。小綺麗な一軒家の和室で家族でピアノを聴くラスト近くのシーン素晴らしい。2000年代前半の作品かなと思ったけど。
監督自身の沈潜から>>続きを読む
これを楽しめる人が普通にたくさんいるんだな。そのことに驚く。
アクションや感情的カタルシスなどの「見せ場」の記号の繋がらない断片でできている本作。かつ、各記号の質も低い。
これを楽しめる観客が多いなら>>続きを読む
友達の船が行ってしまうのに、家で横になったまま動かない子ども。その子を覗き込む父の顔の長めのカットが最後にある。このカットの意味は…。
自主制作とは…⁇
どの場面を切り取っても漂う空しさはどうだろう。
届かないから思い焦がれて、やはり届かないから絶望する、しかし諦めはつかない。人の心にある矛盾・ロマン。そういうことをワンカットの画で表現できるのがすごい>>続きを読む
加害/被害・正しい/間違いに過剰に焦点される最近に対する意志ある取り組み。
「何が正しいかを知ることはできない、だが選ばなければ(生きなければ)ならない」はテーマの一部だが、そこは日本版「ミスト」っ>>続きを読む
人種的に対立するチンピラグループの争いをモチーフに、戦争や幸福etc.(つまり「人間とは」)をミュージカルでうまく表現してる。ミュージカルなので、戯画化というか、リアルではない演技や演出によって、より>>続きを読む
社会は虚構に過ぎない。ただのゲームだと分かり切っているものに適応しなければ生きていけないのか?
が、「社会は虚構に過ぎない(ゆえの狂乱)」もまたゲームに過ぎない(三浦友和が≒それ。本作を中学生の無軌道>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
結婚に限らず、生きるとはなりすますことだ、と。
シャーロックのシーズン4第2話にもあったが、「私は私が望む私になりたいのではない。あなたが望む私になりたい(何故なら私は弱いから)」。外ヅラが内面となる>>続きを読む
始まりこそ心配だったが、現在と過去(トラウマ・妄想)を行き来する複雑な話をスリリングに演出してた。
学校=日本社会の狂いを短い時間にエレガントにパッケージしている。B級ぽい熱さおよび、「ホラー」と「学>>続きを読む
ドキュメンタリーじゃなくなってしまってる(アリの父親に生きて欲しいと伝える介入etc.)けど、そのことを含めてドキュメンタリー。
取材対象じゃなく友になってる。しかし友になることが作為になっていない。>>続きを読む
自分にとって都合のいい断片を集め、あるいは嘘の記憶で上書きして認識を作り変えるーー自分の心を守る為にーー認知的整合化。言い換えると、「自分を正当化する美しい物語を人は作り出す」、それが主題。
主人公>>続きを読む