備忘録さんさんの映画レビュー・感想・評価

備忘録さん

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ルックバック(2024年製作の映画)

4.0

めちゃめちゃ良い、漫画→アニメ化の事例。原作の強さを全て生かしながらきっちりと漫画(静止画)を映画(時間軸のある動画)に作り替えている。

この監督に今後もいろんな名作漫画をアニメ化してほしい。

メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

4.0

モータウンに関するドキュメンタリー。創設者のベリー・ゴーディとスモーキー・ロビンソンのインタビューパートでの掛け合いが、親密であり、ユーモラスでありとても良い。

10代、20代の才能が小さな一軒家に
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インセプション(2010年製作の映画)

3.9

あれ?この映画見たっけ?面白かったっけ?というのを防ぐ備忘録としてFilmarksのレビューは書いているのだが、ノーラン作品は、忘れようもなく見応えあるので、特に書かんでもいいな

夢の中の夢の中の夢
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.7

ワンコは2ヶ月アスピリンの演技の訓練をしたらしい。めっちゃ賢い。

終始緊張感すごいんだけど、見終わったあとの法廷劇としての映画的カタルシスが皆無。真実は藪の中。映画の楽しさとは?みたいな気持ちになる
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ニュー・シネマ・パラダイス(1989年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

うーん、名画といわれてるけど、とにかく共感しづらい。

女手一つで育ててくれた母親に30年間一度も顔見せないのはだめでしょ。親不孝が過ぎる。

「故郷に帰ってくるな」というのは、田舎に残って可能性を潰
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

3.9

記者の家族の様子もしっかり描かれていて奥行きを感じる。娘とのズームが切れて涙するところとか、娘を持つ母親としての複雑な気持ちが伝わってくる

恐怖を乗り越え実名で告発した彼女たちの勇気は確実に世界を変
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ロード・オブ・ドッグタウン(2005年製作の映画)

3.8

犬がスケボーをします。

平地でフィギュアスケートのように競い合う玩具だった従来のスケートボードに、サーフィンのスタイルを取り入れ、今のバーティカルなエクストリームスポーツで、カルチャーアイコンでもあ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

人生の記憶と疲労が地層のように積み重なり疲れ果てた大人である、ホアキン・フェニックス演じるラジオディレクターとその妹。そして妹の息子である、9歳の甥っ子の、ディスコミュニケーションとコミュニケーション>>続きを読む

フリーソロ(2018年製作の映画)

4.0

スカイツリー(634m)を下から見上げた時を思い出してください。その上に東京タワー(333m)を積み上げましょう。さあ、それぐらい高い切り立った垂直の岩壁が目の前にあるとします。ここを命綱、道具なし、>>続きを読む

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.9

なんか、社会派な映画だと勝手に思ってて、夫の暴力で追い込まれた妻を描き、男女の不均衡を世に問うみたいな内容と思ってたら全然違った。全体的にサスペンス色よりじんわりとコメディー色が強く、何ならめっちゃ愛>>続きを読む

ウインド・リバー(2017年製作の映画)

4.1

ウルトラタイトな無駄のないシナリオと雪原と吹雪の重苦しさで映画としてかなり面白い。かなり重たいけど。問題提起とエンタメが絶妙にミックスされてていい映画。ラストの娘を亡くした父二人の後ろ姿が切ない。>>続きを読む

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.0

見た目は大人、頭脳は子ども
売女(←劇中の言葉より引用)版ピノキオ

知的好奇心の強い、子供の脳を持った大人の体の女性が、自由奔放に世界を回り、自分を見つけ赤ちゃんから人として成長し魅力的な大人になっ
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

1.0

※害悪ホラー映画!心がマッチョなやつ以外は絶対見るな!

引き絵の少ない執拗な寄りの絵と、浅い被写界深度、淡い色み、退屈な休暇の反復とノスタルジーで息が詰まる。普通の人にはなにもおこらない退屈な映画だ
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ゴッドファーザー(最終章):マイケル・コルレオーネの最期(2020年製作の映画)

3.6

ようやっと、3部作全部見れた

カタギになって家族を守りたい年老いたマイケルを、追いかけてくる過去の暴力の因果。相変わらず暗殺の可能性が全編において流れており、誰かの額にいつ穴が空いてもおかしくない緊
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.1

アマプラ見放題終了間近で視聴。
スラム出身の少年容疑者を死刑にするか、無罪にするか。1部屋での12人の陪審員の対話だけでグイグイ物語が進んでいく。銀行員、広告代理店、ペンキ屋、先生、設計士。それぞれの
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回路(2000年製作の映画)

3.2

・構図含めた絵が綺麗
・ホラー描写は一定の水準の気持ち悪さや怖さはある
・美術、小道具が2000年前後の空気感を反映していて懐かしい
・出演者もまた懐かしい
・シナリオは良くわからない、起承転結があま
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.0

過去に映画で何度も観たようなシーンとセリフのラフなパッチワーク映画

感動もスペクタクルも浪花節&コテコテで、あまり心が動かないが、こういうのをサクッと観たいニーズが強いんだろうなあ。というかゴジラっ
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シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション(2018年製作の映画)

3.9

Netflix版からの流れで、初鑑賞。断然こっちのほうが面白かった。

原作未読だが、過剰なまでの密度で詰め込まれるギャグも、アクションも、映画全体のスケール感も、全体として満足度高い。

シティーハンター(2024年製作の映画)

3.5

鈴木亮平がいい味出してた。冒頭のアクションのスピード感と合間に入るギャグパートは面白かったが、映画としては脚本弱すぎませんか?

原作通ってないのであくまで予想だが、往年のジャンプ漫画なので原作も元々
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ターミネーター2(1991年製作の映画)

3.9

子供の頃から何度も見ているターミネーター2を再鑑賞

1作目からの流れで見ると、サラ・コナーの一途な愛と、紙一重の狂気がメインテーマに感じてしまう

「天国にいるカイル、良かったな!あんためっちゃ愛さ
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ターミネーター(1984年製作の映画)

3.8

某巨匠漫画家が亡くなって、無性にあの頃の映画が見たくなって再鑑賞

予算が少ないのもあり、地味めなカーチェイスメインのアクションシーンが多いのですが、なにより脚本がタイトで質が高い。SFラブストーリー
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.7

原作見てないから、通常のうる星やつらと何が違うのかわからないが、学園祭前日をループするという設定で、キャラのたった登場人物や(方言のリズムも良い)、劇場クオリティーで紡がれる独創的な絵の強さで、リズム>>続きを読む

ザ・キラー(2023年製作の映画)

3.7

殺し屋のお仕事紹介映画
ルーティン動画や、ドキュメンタリー的に淡々と進む。

主人公への感情移入もさせない作り。一般人や、それに近い人も殺していくし。敵討ちと言われても、パートナーまだ生きてるし、敵の
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マルホランド・ドライブ(2001年製作の映画)

3.9

デビッド・リンチ映画にインスパイアされた、ジャズアルバムを聞いたきっかけで、ずっと見る機会のなかったリンチ作品を見た

初見だと、演出の間や画作りがセオリーから微妙に外れていて、結果として謎のギャグ感
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アンダーグラウンド(1995年製作の映画)

4.2

名画感すごい。180分は長いが、映画の持つパワーで押し切られる。

・役者がいい、主演の三人が良い。1部まではキャラクターへの共感度が低かったが、2部以降運命の歯車にすり潰されるような展開になると、人
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

3.6

前半抑えた演出で、後半からバッキバッキのアクションでメリハリが気持ち良い。既視感のある、そこまで深みのないシナリオだが、アジア人が演じるアジア人が作った超人アクション物として見ごたえはある。

敵約が
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孤狼の血(2018年製作の映画)

3.5

ギャング物もバイオレンスも別に苦手ではないのだけど、邦画で日本人が演じると嫌なリアリティーが出る。

あとIQ80以下の人間しか出てこねえな。なんだてめー?あーん?おーん?と気合と威嚇とシンプルな暴力
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search/サーチ(2018年製作の映画)

3.7

パソコンの画面だけで構成されてて良くできるんだけど、パソコンの画面だけで構成されてるから映画ならではのケレン味が弱い。作品としては悪くはない。

アンテベラム(2020年製作の映画)

3.6

ジャンルはなんだろ、B級サスペンス?

悪夢のような現代編の状況だが、それでも一定距離を逃げ切れば何とかなるだけ、昔の奴隷より遥かに希望がある。現実の南北戦争時代の奴隷が置かれた環境の絶望よ…

悪人
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アルマゲドン・タイム ある日々の肖像(2022年製作の映画)

3.6

丁寧に十代の子供の生活と家族の関係が描かれる。そして、子育て本当に大変だなと感じる。

ラストの展開は、予想通りではあるが、なんの感情の回収もないままに、すっと終わるので、ちょっとポカンとする。自伝的
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ジェームズ・キャメロン 深海への挑戦(2014年製作の映画)

3.9

潜水艇での不幸な事故があり、深海怖いという気持ちが高まった状態で視聴。普通におもろいやん。

ジェームズ・キャメロンが、民間プロジェクトでは初、人類でも3人目となる海底の最深部10,000メートル超の
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少年の君(2019年製作の映画)

4.1

都会の片隅で出会った、いじめられっ子の優等生女子とチンピラ少年のプラトニックラブみたいな感じで、よくあるおとぎ話だなあと、ゆるく見てたのだが、後半突きつけられる選択肢が、一転激重で、スイカに塩かけたみ>>続きを読む

怪物(2023年製作の映画)

4.3

怪物というタイトルと話の運びから無意識で犯人探しをしてしまうのだが、世界を敵と味方の二元論で雑にとらえ、犯人探しをしがちな人間の認知の歪みを視聴者側もリアルに体験させられる。

SNSという道具の呪い
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来る(2018年製作の映画)

3.0

うーん…。

あまり好きでないCMっぽい軽薄な絵づくりだが、漫画チックな設定との相性はよく、中盤までは悪くなかった。妻夫木ハーフ当たりまではなかなか引き込まれる。ただ、尺は長すぎるしもっと狩り込めそう
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別れる決心(2022年製作の映画)

3.8

韓国映画で警察物だったので、骨太なサスペンスかと勝手に思ってたら、刑事と被疑者による耽美的なサスペンスロマンスというか、なんともジャンル分けしにくい内容で2時間超振り回され続けた。

回想も妄想も普通
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