あきらむさんの映画レビュー・感想・評価 - 16ページ目

あきらむ

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悪い奴ほどよく眠る(1960年製作の映画)

4.1

胸糞。だが、最後まで見入る。人物紹介を兼ねた長々とした結婚式に突如現れる異物、愛と復讐に揺れる西、最後に咆哮する板倉、そして巨悪の副総裁、すべてが印象的。悪の醜さが清々しいまでによく描かれている。

約束 ラ・プロミッセ(1999年製作の映画)

4.0

堅物じいさんが心を開いていく様子はどことなくハイジを彷彿とさせる。しかし、子どもとじいさんの背後には常に「死」の影があり、死が身近な存在として描かれている。そのぶん全体を通してコミカルなのが愉しく哀し>>続きを読む

カノン(1998年製作の映画)

5.0

子どもは生きる意味になり得る。これほどまでに愛を感じる映画があるだろうか。父親の虚無から虚無への毎日が一変する瞬間に心の底から震えた。

モーリス(1987年製作の映画)

3.5

愛に生きるか地位や名誉に生きるか。生きるためには必ず何かを捨てなければいけなくて、その縛りがあるからこそ思いも強く大きくなる。現代でも様々な縛りがあるわけだが、同じ境遇でもそこをどうくぐり抜けていくの>>続きを読む

ゴーストワールド(2001年製作の映画)

3.9

やることがなくて地元で腐りつつある女の子、しかし冷めているからやる気もなく、しかし自分は人とは違うと思いつつも結局何をするでもなく……ひずんだ青春、ガールズver。イーニド、可愛いと思うんだけど周りか>>続きを読む

クワイエットルームにようこそ(2007年製作の映画)

3.2

蒼井優が可愛い。コメディタッチだからあまりリアリティーがないけど、その分重い部分はより重く感じるよね。

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)

4.1

これほどまでに素敵な両親はいない、と断言できる。二人が過ごしたマルコとのひとつひとつの思い出が音楽と共に蘇るシーンでは、心の底から幸せを感じた。まず、マルコの描かれ方がとことん愛らしい。そして、二人は>>続きを読む

ロスト・イン・トランスレーション(2003年製作の映画)

3.2

日本なのに異国の空気を感じた。そして二人の間にも独特で不思議な空気を感じられる。

恋する惑星(1994年製作の映画)

3.9

ストーカーじゃないか!と思ったけど可愛いから許されるのかな。トニーが自分のタオルとかぬいぐるみ、シャツを叱ってるのが可愛い。第一部第二部ともに好きになられる側が相手の好意に気がついてからとる行動が意地>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.4

大人たちの無意識の悪意にぼろぼろになっていく主人公が痛ましい。海へ向かって駆け抜けながら彼が何を思いどう変わったのか様々な想像をさせられる。

メランコリア(2011年製作の映画)

3.6

精神を病んだ妹に共感でき、姉さんのわからずや!と思った。映像は綺麗ですが場面によっては少し退屈。惑星メランコリアという響きも好き。

別離(2011年製作の映画)

3.5

離婚問題を真正面から捉えた映画。登場人物の誰も幸せにならない。リアルで見ていて辛かった。

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

3.9

字幕付きで見ました。圧倒的な弓矢の迫力、流石本物。弓矢のシーンだけでも見る価値あり。嫁が狂い森が迫り矢が飛ぶこの絶望的恐怖感。

地獄でなぜ悪い(2013年製作の映画)

3.3

グロコメディ。狂気の沸点を越えている。最後のシーンがいい。

野良犬(1949年製作の映画)

3.8

花畑での一幕には精神的ショックを受ける。切迫しているのに場所がお花畑とはなんとも面白い。狂犬の哀れさが引き立つ。そして相変わらず二枚目な若き日の三船さん。

エレファント(2003年製作の映画)

4.5

日常が爆発して溢れ出る毒!最後の恐怖感は前半の日常があってこそ醸し出されるのだろう。各々の人物を追うカメラワークが伏線となっているのか……。明日君がいない系の群像劇。

パンズ・ラビリンス(2006年製作の映画)

2.9

見ていてこんなに辛かった映画はない。つまらないからではなく、現実もグロテスク、夢の世界もグロテスク、登場人物たちの性格もグロテスクという三拍子。非情すぎるよ……。オフィリアもあの環境で頭がおかしくなっ>>続きを読む

マイ・フレンド・フォーエバー(1995年製作の映画)

3.8

純粋な友情。大人からしたらハラハラさせられることばかり、子どもは平気でするよね。

キル・ビル Vol.2(2004年製作の映画)

3.5

全体的にコミック風。拳法のチープさがいいね!迫力や気迫はあまり感じられないけどスピード感とカッコ良さは追求されてる。

生きる(1952年製作の映画)

4.0

役所の描かれ方って大体、つまらない、時間に余裕がある、たらい回し、だと思う。今作もその通り。とくに同僚や上司にはイライラする、自分の考えのズレって結構気がつかないものなんだよね。一方、主人公の覚醒シー>>続きを読む

隠し砦の三悪人(1958年製作の映画)

4.5

半ズボン仁王立ち登場の三船と姫!。彼らからは序盤から威圧感と只者ではないオーラを感じた。百姓たちの小物ぶりが手伝っているからかもしれないが。
姫の声が裏返ったりと安定しないので何回も取り直したのかなと
>>続きを読む

ベティ・ブルー/インテグラル 完全版(1992年製作の映画)

4.3

冒頭からは想像できない結末。病んだ雰囲気、音楽、色使い、そしてすべての登場人物に愛すべき要素がある。

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.7

主人公としては好きになれないタイプ。クズはクズなりに可愛いところがあるものだけれど、バリーは人間の欲望むき出し、良く言えば人間くさすぎて可愛げがまるでない。唯一可愛いといえば最愛の息子。彼の無垢さはハ>>続きを読む

七人の侍(1954年製作の映画)

4.4

小さなしかし壮絶な命をかけた戦。大雨の中の戦いでは臨場感と迫力に押され、見ている側の心も嵐のように乱される。

悪童日記(2013年製作の映画)

4.2

双子の雰囲気がほとんど原作のイメージと同じ。少し凝縮された感はあったが、面白かった。

羅生門(1950年製作の映画)

4.0

それぞれの回想の中で同人物が全く違う表情を見せる。藪の中の出来事は映像美もあって幻想的で狂気的だ。脚本も原作を映像化するにあたってより人間くさく出来ている。

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

4.0

ニコラがいけすかなく感じる自分は二人に感情移入してしまっているのだろうか。コントのようなシーンが度々しかもおしゃれに入り込むから笑える。

マイ・マザー(2009年製作の映画)

4.5

生々しい母子のすれ違い。そう、まさにこんな感じだよねって共感する。客観的に見るとこんなにも互いに痛々しいものか。セリフがいちいち詩的で素敵。

わたしはロランス(2012年製作の映画)

4.7

普通と異常の境目、幻想と現実の境目、男と女の境目、ロランスとフレッドが境界線を越えた時に演出される幻想的な映像に精神を揺さぶられ、共に現実から目覚めた。彼らは狂っているのではない、目覚め、ただ境界を越>>続きを読む

トム・アット・ザ・ファーム(2013年製作の映画)

5.0

暴力と歪んだ愛情。トムが兄を受け入れかけた時、そして日常に戻る決意をしたとき、とてつもない緊張感が伝わってきた。その緊張感はトムのもでもあり女のものでもあり兄のものでもある。痛々しい登場人物ばかりで映>>続きを読む

最強のふたり(2011年製作の映画)

4.1

素直に楽しめます。運命を変えるほどの出会い。

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.8

再視聴。ロボットは選択できない。どのような選択をするか、世の中にこの如何にの部分を省いたことが多すぎる。

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

3.8

各登場人物の出番は少ないが、仕草口調言葉などがいちいち強烈だから、とても個性的、そして滑稽。博士がもっと登場すると思っていたから、意外にも少なくてびっくり。