成瀬巳喜男監督の作品は、おそらく初めて観た。
四年目夫婦の倦怠感。
大それた喧嘩でなくても、チクリチクリとやり合う感じがやけにリアル(笑)
ある程度お互いの事を知った上でこそなせる技だものね。
今まで>>続きを読む
司祭でありながら(キリストとの対話まで可能)、暴君でもあるドン・カミロ(笑)
幼馴染だが相反する思想故に対立するペポネとは、そうはいっても実は仲良し。
手荒な事も辞さない二人を中心にトラブルは尽きない>>続きを読む
主人公の姪、おきゃんな節子のキャラクターが最高。
ロングコートを颯爽と着こなして煙草をふかし、生意気ながらも肝の座った立ち居振る舞いが格好良い。
モガを体現したような彼女、素敵だった。
頼りなさげだけ>>続きを読む
安心のいつものメンツ。
原節子、アヤ子ちゃんのお姉様かと思ったらお母様でびっくり。
なんと美しい母娘だこと...。
世話を焼きたくなる(お節介)おじ三人衆の気持ち、確かに分かる分かる(笑)
現代におい>>続きを読む
ちょっとネタバレ含みます。
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これをコメディと捉えられるかどうかが、好きと嫌いの分かれ道な気がする。
面白いという人の気持ちはわかる。
ただ、好きか嫌いかで言うなら私は嫌い。苦手。
合わないってこ>>続きを読む
平和で幸せな風景。
現代においては、もはや幻のようなご近所付き合い。
今の時代からすれば煩わしくも、面倒くさそうでもあるけれど、他には代え難い温かさがあるのも確か。
子どもの口からは簡単に言えてしまう>>続きを読む
タイムリープものとしては、色々設定が雑な気がするけれど、おそらく感じるべきはそこじゃないんだろうな。
後悔する事になった時、過去に戻ってやり直せたら。
そう考えて、実際にやり直した結果が幸せとは限らな>>続きを読む
道中たまに言い争いつつ、折れるJR。どこまでもカラッとしてるアニエス・ヴァルダ。
不思議な友人関係に魅せられる。
映し出される顔、顔、顔...どれも個性豊かで楽しくなる。
ドキュメンタリーならではの良>>続きを読む
この当時のガイ・ピアース、めっちゃ格好良いな。
キャストにしろストーリー展開にしろ、とにかく派手さ巧みさ、一級品!
「ロロトマシ」...この一言で火がつく展開は沸いた。
すったもんだの末、最後和解して>>続きを読む
皆それぞれに可愛いんだけど、やってることが結構えげつない。
子どもだからって、綺麗ごとは抜きのなかなかシビアな争い。
狐はダメでウサギは庇う心情がよく分からなかったな。
何となくで始まって何となくで終>>続きを読む
淡々としながら進むフランス映画のサスペンスって、独特な緊張感があって良い。
ラストのレストランでの一幕は、今にもちゃぶ台ひっくり返しされそうなピリピリした緊迫感が心臓に悪い。
何の躊躇いもなく人を撃つ>>続きを読む
最近気になるフェイ・ダナウェイ出演作。
主人公チャンプは、賭け事と飲んだくれの常習犯。
それ故か妻には逃げられるも、愛すべき一人息子とはまるで親友のような間柄。
大人の男性としては甲斐性のないチャンプ>>続きを読む
才能も富も運もない。
元々高い所に居たのではなく、それでもゆっくりと転がり落ちていく。
けれど悲壮感ばかりではなく、孤独でなくなった事に安堵する二人の想いが、迎える結末により一層の切なさをもたらす。>>続きを読む
醜い人間のエゴにとどめを刺すのはナイフではなく...?
どこかで聞いたような設定の密室ミステリーで、さてどんな風に驚かせてくれるのだろうと期待半分に観たけれど、気持ち良く騙された。
予想を次々と裏切る>>続きを読む
スリルが欲しい大富豪マックウィーン。
彼のお遊びはつまりは犯罪で、鮮やかな悪魔の手口に魅せられる。
敵に心惹かれてしまうヒロインを演じるのはフェイ・ダナウェイ。
共有する秘密が増えるたび、恋心が加速し>>続きを読む
いつか必ず観ようと思いながら、重たい内容との事で躊躇し続け、心に余裕の出来た今日この頃、ようやく視聴。
一つの家族がずっと口論している構図が最初からすでにキツい。
常に不協和音で、八方塞がりとなった父>>続きを読む
ポーカーの知識はなくとも楽しめた。
潔く騙し、騙され、気持ち良い。
一人の青年の脱出劇はなかなか素敵な名シーン。
男くさい集団の中で紅一点のジョアン・ウッドワードの可憐で華やかな佇まいに見惚れてしまっ>>続きを読む
ケヴィン・コスナー演じる粗野で子どもじみた脱獄犯が、道中人質として連れ去った子どもといつしか友情を育んでいくロードムービー。
子どもにとって、親の存在の大きさって計り知れないもの。
どんなに理想的とは>>続きを読む
ジム・ジャームッシュの長編第1作目との事。
主人公アリーにとっての、終わりなき旅(=パーマネント・バケーション)の一部が綴られる。
ずっと背景に流れるどこか退廃的な音楽と、彼の虚ろげな眼差しや足取りに>>続きを読む
いやぁ、面白かった。
面白いし、ジョン・ウェインは格好良いし、言うことなしのそれだけで観た甲斐あった。
10分間の中で目的全て成し遂げる彼、とにかく有能。
銃撃戦の激しさ、巧みな馬乗り(あれ凄すぎる)>>続きを読む
終始舞台劇を観てるかのようなショットがユニーク。
なんて事ない井戸端会議なのに、何故か目が離せない。
それまでそこはかとなく漂うヒリヒリした緊張感が一気に終盤の事件で爆発する。
この辺りの展開が実に見>>続きを読む
コメディとしては結構好き。
出演してる俳優陣や音楽が好みで、演出が楽しかった。
エディ・マーフィのスーツ姿、洗練されていて品があった。ホームレスだったのがまるで夢みたいに(笑)
勧善懲悪的なラストも良>>続きを読む
中学生時代だったか、授業の一環で観た記憶がやけに鮮明で(とはいえ何の授業だったのかは曖昧...道徳?)、いつかもう一回観たいと思い、やっと再視聴。
当時の私は映画なんて観る機会はほとんど無く、ましてや>>続きを読む
世代が違っても、手段が違っても、心は同じ。
自分と向き合い、どう在るべきかを問いながら生きていく。
そこに時代や年齢による差は、おそらくあって、ないようなもの。
モノクロ映画は、視覚に訴えるものが抑え>>続きを読む
ジェームズ・ディーン三部作(勝手に命名)の最後の視聴を飾るのは本作。
訳も分からぬまま抱えた苛立ちや、嘆き悲しむ出来事から程なくしてケラケラ笑う様子など、不安定なティーンネイジャーの姿が見事にそこにあ>>続きを読む
イカレてるのに最高にクールな兄弟...瓦礫の中から平然と立ち上がるんじゃないよ。笑
とどまることを知らないカーチェイスのシーンは痛快。
店もパトカーも街並みもぶっ潰しながら駆け抜ける見事なハンドルさば>>続きを読む
超大作を見た、という満足感。
中盤からは、紛うことなくジェームズ・ディーンが主人公だったなぁ。
いじけながらも朴訥として可愛げのある彼の、最後の姿が哀しい。
決して褒められた人間ではないはずの彼に、な>>続きを読む
血気盛んな、荒ぶった若者の姿を想像していたけれど、意外にも、ゆるくて穏やかな音楽を背景に淡々と進んでいく旅。
主人公ふたりが、ダサいんだけどカッコイイ。
そんななんとも言えない魅力を放っている。
所謂>>続きを読む
ジェームズ・ディーンの作品、本作で初めて鑑賞。
あの拗ねたような物欲しげな上目遣いが、主人公の生い立ちやら性格やらをまるっと表現してるかのようで、初見から感動を覚えた。
双子役で、どことなく雰囲気の似>>続きを読む
放映当時に、映画館で観た以来数年ぶりに鑑賞(もう10年も経つなんて...衝撃)。
声高らかに大笑いする訳でもないのに、楽しくて堪らないといったフィリップの笑顔が当時も好きだったのを思い出した。
品も教>>続きを読む
血の気が多くて、行き当たりばったりで、必死なのにみっともなくて。
惚れた女も愛車のバイクも、手に入れたと思ったものはあれもこれも全部手元から去っていく。
見てられないと思いつつ追いかけてしまう、そんな>>続きを読む
”信じる者は、救われる。”
なぜだか胡散臭く思えるこんな言葉も、この映画の主人公セーラのような純粋な心で耳を傾ければ、おそらく異なる意味合いを持つ。
母と妹は既にこの世を去っており、幼いながらも不幸を>>続きを読む
息もつかせぬ銃撃戦に、心拍数をかき乱される素晴らしい音楽。
かつどこかスタイリッシュで、最後まで飽きることなく楽しんだ。
ケヴィン・コスナーがとにかくハマり役だし、有能なルーキー役のアンディ・ガルシア>>続きを読む
軽快でお茶目なラブコメで楽しく観られた。
小柄なヴェロニカ・レイクの背伸びするような演技が可愛い。
ルネ・クレール作品って、少ない登場人物にそれぞれ愛嬌のあるイメージで、本作もそれに違わずチャーミング>>続きを読む
ベタな展開を想像すると、それを裏切られたような気がした本作。
その”裏切り”が、果たして歓迎されるべきものかどうか...。
多くのレビューに見受けられる通り、一番大きな悲しみを味わう事になったのは(当>>続きを読む
終始流れる不穏な音、BGM。
プロとして完璧に引いたはずの線が、ある言葉をもって次第にぶれていくうち、狂気に蝕まれていく。
その緊迫感から、最後まで決して目が離せなかった。
どことなく後味の悪いラスト>>続きを読む