arikaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.1

この映画においての、"夢"には2つの意味がある。
1つは、「希望の未来」。
もう1つは、「悪夢の記憶」。
未来と記憶(過去)と、一見対立しているように感じるが、ポールの特異な能力によって、この矛盾が成
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

3.8

序盤を見たとき思った。
こういうエモ青春系はアニメで事足りてるよなー。と、
しかし、時間が進むごとに実写でしか表現し得ない映画となった。

アニメは絵の美しさなどで、実写では表現し得ない演出をできるの
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.9

「夜明け前が1番暗い」

これは“終わりかけの時期が最も苦しい”“それを乗り越えれば、状況は良い方へ進んでいく”という意味のイギリスのことわざだ。

PMSとパニック障害を患う2人の物語。
パニック障
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.9

このレビューはネタバレを含みます

「影って、重ねると濃くなるんですかね。」
「変わらないなんて、そんな馬鹿なことないですよ」

どうしてヒラヤマは繰り返される、変わらない日々を、あたかも初めてかのような表情で楽しめるのだろう。
上映中
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福田村事件(2023年製作の映画)

4.8

今までこの事件のことを知らなかった自分が本当に情けない。
日本人による朝鮮人虐殺はどこかで耳にしたことがあったが、その程度の記憶。
世界的な虐殺事件のことは、学校でも詳細に教えるのに、国内で起こった日
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波紋(2023年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

この作品について考えれば考える程いろんなことが繋がってきて、いくらでも楽しめそうな作品。

誰にでも同じことになる可能性がありうる恐怖があった。

主人公は夫に出て行かれて、誰にも必要とされていない、
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リップヴァンウィンクルの花嫁(2016年製作の映画)

3.8

最初の1時間観て、これは黒澤明が「白痴」でやりたかったことなのか、と思った。
「白痴」は黒澤明が敬愛したドストエフスキーの「白痴」を題材にしたものだ。
黒澤は「白痴」で、「この世の中では真に善良である
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マイスモールランド(2022年製作の映画)

4.1

とにかく苦しい。

日本人として、歯がゆい映画だった。
難民制度に関しては、日本は外国より厳しい、くらいの事実しか認知していなかった。
映画として、彼らの生き様を見ると、そのくらいの認知でいた自分が心
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せかいのおきく(2023年製作の映画)

4.7

「せかいでいちばん好きだ。いつか、好きな女ができたら、そう言ってやれ」

"せかい"を「言葉にしたくない」と、おきくと同じように言葉を使わず、「せかいでいちばん好きだ。」をどんなに時間を使っても、体現
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

4.5

画の見せ方がとてもうまい。
特にアクションシーン。
ただのアクションではない。
武術を体系としたより実践的なアクション。銃剣を使ったアクションを見るのは正直初めてだが、銃剣だからこそ、この実践的なアク
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