だいすまさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

偶然と想像(2021年製作の映画)

4.5

400本目の記録は濱口竜介監督の最新作。
舞台挨拶(1話キャスト)付で鑑賞。約40分×3話のオムニバス。

どの作品も濱口監督の脚本らしく会話が基軸となる。心の機微を丁寧に描いていて昔のインディー作を
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メイキング・オブ・モータウン(2019年製作の映画)

3.8

モータウンレコードの創設者であるベリー・ゴーディが語る、創業から世界的レーベルに発展するまでのストーリー。
非常に興味深く貴重なインタビュー満載のノンフィクションだ。

自動車工場に勤務した経験を最大
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ゆれる(2006年製作の映画)

3.8

たぶん15年ぶりの再鑑賞。
当時よりも歳を取った分、より深く理解出来たと思う。

真面目で誠実な兄(香川)は、東京で自由奔放に生きる弟(オダギリ)の事を可愛く思いつつも、田舎町で退屈に生きている自身と
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ザ・ビートルズ:Get Back(2021年製作の映画)

5.0

パート1から3まで、約7時間40分のドキュメント作品。
元は1970年に上映された映画「LET IT BE」の約50時間に渡るフィルムを4K再編集したもの。

本来は2時間程度に纏めた映画作品となる予
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こぼれる(2011年製作の映画)

3.0

短編。

女性同士の機微というべきか。
既婚・シングルマザー・独身 / 子あり・子なし / 子1人・子2人以上… 別に分ける必要ないのに色々な区分があって人間関係って複雑だなと感じた作品。

タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.8

麻薬王の息子が誘拐され、この救助にあたる主人公がめちゃくちゃ強い。

誘拐犯と裏で手を組む警察を敵に回すドンパチ戦が派手で良かった。ストーリー的にあまり深みは無いものの、逆に何も考えずに見たいアクショ
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トゥルーノース(2020年製作の映画)

3.8

北朝鮮の収容所を克明に描いた作品。あのポリゴンはわざと?

人権のじの字も存在しない超劣悪な環境に何万人も閉じ込める狂気…

共産主義って平等・公平な社会の実現を目指した崇高な思想ではなかったか。実態
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.8

何とも不思議な、また観ている者が混乱してしまう作品。

認知症を患った主人公の視点で描かれているため、話が繋がらない場面もあり、正に認知症とはこういう現象が起きるのだろうかと恐怖すら覚えた。

これは
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タロウのバカ(2019年製作の映画)

3.0

若者達の未来の見えない閉塞感、暴力、菅田将暉の狂気については「ディストラクションベイビーズ」が遥か上を行っているように思った。二番煎じ的な印象。
障がい者が出てくるが、これの真意が分からなかった。

300 スリーハンドレッド 帝国の進撃(2014年製作の映画)

3.2

一作目観てから一体何年ぶりかと思うくらい久々に続編を鑑賞。
皆さんのコメントを見るに、一作目と同時系列の別の戦いを題材にしてると。なるほど、そうだったのか…

ギリシャ軍VSペルシア軍の分かりやすい構
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静かな雨(2020年製作の映画)

3.5

タイトル通り静かな作品。
事故の後遺症で、1日で記憶を無くしてしまう彼女との日々の生活。
主人公は日毎に彼女を知るのに、自分の事は知って貰えないもどかしさ。
ほぼ全編ソロピアノ曲が奏でられ、一組の男女
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悪人伝(2018年製作の映画)

4.2

マ・ドンソクは漢の中の漢。安定の面白さ。

連続殺人犯を追うべく利害が一致したヤクザと警察が協力し合うという一風変わったストーリーだが、実話に基づく事件らしく驚きだ。

犯人であるサイコパスのキモさと
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.5

NETFLIXにて鑑賞。
現在から過去へ遡る手法は、韓国映画「ペパーミントキャンディー」をベースにしたのかな?と思いながら。
出会いと別れを描いた作品だが、一つ一つのエピソードに深みが感じられず、この
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レイディオ(2020年製作の映画)

3.5

中央大学の放送研制作なのかな?
背景全く分からずアマプラにあったので鑑賞。
全体を通した学生制作感〜所謂素人感は否めないが、大学生の男女が一つのラジオ番組を通して親交を深めて行く過程、いかにも最後は泣
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国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)

4.2

朝鮮戦争の動乱から現在までの主人公の半生を描いた物語。
貧しい少年時代から母親・兄弟の為に働き続ける日々。生き別れた父との待ち合わせ場所である古びた店を守りながら、自身の人生を振り返る。

ストーリー
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君の誕生日(2018年製作の映画)

3.2

セウォル号事故で息子を亡くした家族の哀しみと再生を描いた物語。
特に計り知れない母親の哀しみが心を打った。またラストの誕生日会もすごくリアルだった。

が、作品としては小じんまりと纏まり過ぎている様な
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青くて痛くて脆い(2020年製作の映画)

3.8

ちょっと大人し目で内気な主人公が、明るく社交的な女子に声をかけられ暫く楽しく過ごすも、自身の片想いを上手く伝えられず一方的に自ら離れ、悶々として自爆する話。かな?
タイトル通りだな…と納得の作品。
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

3.8

学校でイジメられる後輩の女の子を助ける主人公。その後好きになったその彼女は父親から暴力を受けていて守ろうとするが…
というベタな青春ものではあるが、二人の会話や仕草が清々しく好印象だった。
一方中盤か
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朝が来る(2020年製作の映画)

3.8

育ての親、生みの親、双方の哀しみ。
「子を授かるのは奇跡だ」と言うシーンがあったが、その通りだと思う。とはいえ授かっても育てて行けない親も居て、つくづく運命とは不平等だと感じざるを得ない。

本作は双
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MOTHER マザー(2020年製作の映画)

3.5

長澤まさみ主演ということでライトなイメージを持っていたけど、意外と胸糞作品だった。

クズ親・毒親・ネグレクト。
虐待を描いた作品で、子が不憫でしかない。子供は子供を育てる事が出来ないんだなと改めて納
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ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

3.8

誰が主演かというと濱田岳だと思うが、サイコパス森田剛の超怪演が何より素晴らしい。

コミカル→シリアスの落差の大きさに驚かされ、またストーリー展開もテンポ良くスピーディだ。
ムロツヨシの役柄も光ってい
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楽園の夜(2019年製作の映画)

3.8

さすが韓国のノワールものは凄い。エグさが桁違いだ。

済州島に逃げた主人公と、潜伏先で出会った女性との物語。
そこに組織が追って来て…という展開はベタといえばベタなのだが、ラストの追い込み方や迫力に圧
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野球少女(2019年製作の映画)

3.5

期待の方がやや大き過ぎたかな?

プロ野球選手を目指す女子高生の物語だが、幾多の試練や親の反対を乗り越えて…というあたりのスポ根ストーリー展開は、敢えて今だからこそやってみたのだろう。が、ベタ過ぎて古
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

3.8

ヤクザと銘打っているがドンパチ系ではない、どちらかと言うとヒューマンドラマ。
ヤクザの親分に拾われた身寄りの無い主人公の一生。

「ヤクザは家族」として親分を慕い兄貴分の代わりに懲役したが、出所したら
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

4.8

漸く鑑賞。

140分という長さを全く感じさせない程の、緊張感と疾走感。強烈なパンチ力。
そして上林こと鈴木亮平の怪演が突出している。
どこまでが演技でどこまでが素面なのだろう…そのくらい死神が憑いて
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.8

チャンネル回してたら丁度始まりまして、懐かしさを感じながら鑑賞。
もう何年ぶりいや何十年ぶりだろうか。

死体を探しにいくという目的で、4人の少年達が一泊二日の徒歩の旅に出る物語。
特に何がどうなると
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ゼニガタ(2018年製作の映画)

3.2

闇金もの。いくつかの短いエピソードが集まって出来ている感じで展開はスピーディだが、ウシジマくんや闇金ドッグスよりは正直完成度は低い。
あと、あまりにキャラがタフ過ぎたりリアリティに欠ける点もマイナスか
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プラトーン(1986年製作の映画)

3.8

正にアフガニスタン問題が勃発していることもあり、公開時鑑賞以来35年ぶりくらいに再鑑賞。(当時母に連れられて映画館へ行ったので、母が本作を観たかったんだろうな…と今更ながらに思う)

朝鮮戦争然り、ベ
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飢えたライオン(2017年製作の映画)

3.2

おそらくもう二度と観ることは無いであろう、また巷ではトップクラスの胸糞映画と評価されている超超衝撃作「子宮に沈める」の監督作品。

本作は上記作の後に制作されたもので、数名の有名な俳優も起用されたメジ
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弁護人(2013年製作の映画)

3.8

高卒で苦労して弁護士になった男の話。
不動産登記や税務相談というニッチな分野で金儲けし平和な生活を送っていたが、行きつけの定食屋の息子が不法逮捕されこの弁護人を引き受けるところから本作のトーンがガラッ
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形のない骨(2018年製作の映画)

2.8

夫のDVを見かねた主人公の弟が、姉のために夫(義理の兄)の殺人を実行する。

これで安穏な生活が訪れると思いきや、全然そうは行かなくて鬱の義理の母、横から邪魔する義理の妹夫婦、殺人を委託したヤクザまが
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滑走路(2020年製作の映画)

4.0

3本のストーリーが同時平行で進むが、後半に「なるほど!」という展開に感心。

イジメを受けた主人公と、遺された同級生の物語。辛い日々の中でもうっすらと光明が差すストーリーがせめてもの救いか。

いつの
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全員死刑(2017年製作の映画)

2.8

実話らしい。
借金と上納金支払いのために、サラ金を家族総出で襲う話。全体がチープな作りで、売りのはずの暴力シーンすらイマイチだった。
特別な感想なし。

くれなずめ(2021年製作の映画)

3.5

目黒シネマ 成田凌特集 2/2本目

他界してしまった友人を思う、残された高校時代の同級生達の物語。結婚式の二次会に向かう途中、亡くなった友人に思いを馳せる。
現在にもその友人が現れる構成は珍しいもの
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.5

目黒シネマ 成田凌特集 1/2本目

純粋に面白かった。
カッコいい、カワイイ若手俳優を起用した単なる純愛ラブコメディと思ったら大間違いだ。

超ませた女子高生と、勉強ばかりしてきて「普通」の感覚に乏
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.2

公開時に鑑賞したが、LEVEL2を観たいがために久々の鑑賞。
なかなかリアルなヤクザ映画。
ヤクザにズブズブに入り込んで抗争自体を回避することが、結果治安維持に繋がるという考え方にも一理あるんだろうな
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