実在のローマではなく、フェリーニの頭の中のローマをさまざまなエピソードで数珠つなぎに見せてくれる映画。
子供の頃、まだ行った事がない話しに聞いていたローマ。
青年時代、憧れの都会に上京した、懐かしい>>続きを読む
正しいことをやりなさい。
でも、誰にとっての?
パワハラや、モラハラ、バッシング、かわいがりなど、行う側は正しいことと思ってやっていることが多いという。
ほとんどの人が、正しいことも間違ったこともす>>続きを読む
「幸福な王子」という童話の王子は博愛の精神で自分の持っているものを与え最後には全てを失いみすぼらしい姿になるが、
「幸福なラザロ」もあまり幸福そうには見えない。
20世紀後半。社会と隔絶されたイタリア>>続きを読む
30代とおぼしき女性が家庭教師の仕事に応募。早くに両親を亡くした小学生くらいの兄妹の家庭教師になるため、田舎の大豪邸に住み込むことになる。
はじめは子供たちと上手く過ごしていた家庭教師だったが、男女の>>続きを読む
『スポットライト』というローカル紙ボストン・グローブの1コーナー。そのコーナーは独自に調査したローカルネタの記事を連載している。担当は4人。
2001年。カトリック教会の神父による少年たちへの性的虐待>>続きを読む
監督が子供時代を思い出して作った映画で90パーセントが本当にあったことだという。
でも監督が主役ではない。
1970年代、子供だった監督の家にいた若い家政婦さんが主役だ。
映画は、ほとんどカメラを右>>続きを読む
男はつらいよシリーズはたくさんありすぎて、どれを観たのか、記憶がごちゃ混ぜになっていて、よくわからなくなると思うけれど、
『相合い傘』は特別だ。
ファンなら、特にファンじゃなかった時の>>続きを読む
過去鑑賞。
ピーター・グリーナウェイの映画はたくさん観ているわけではないけれど、
シンメトリーにこだわった構図と絵画をパクったショットとかへんな味があって好きなものもある。
この映画も1から100まで>>続きを読む
過去鑑賞。
コゼットもジャン・バルジャンも出てこない。2019年のパリ。
フランス映画だけれど恋愛映画ではない
刑事があだ名を付ける文化は日仏共通なのか。
原題 Les Misér>>続きを読む
過去鑑賞。
大好きな「ミツバチのささやき」「エル・スール」を監督したビクトル・エリセが「現代スペインで最も優れた映画作家」と言ったホセ・ルイス・ゲリン監督の映画をはじめて観た。
かなりセリフが少ない映>>続きを読む
カッパドキアのホテルを舞台にした3時間超えの作品。
3時間を長く感じさせない映画でした。
ホテルのオーナーは元役者。歳の離れた若い美しい妻はボランティア活動に熱中している。オーナーの妹は離婚して戻って>>続きを読む
めっちゃ面白かった。
犯罪者が流れつく南米の町で、掃き溜めのような日常から脱するためにニトログリセリンを運ぶ四人の男達。
爆発させずに目的地にたどり着けるのか。
スティーブン・キングのお気に入りの映画>>続きを読む
イギリスにも「お役所仕事」があるのを知った。
お役所の人もルールに則って行っている、つまりある意味正しいことを行っているだけなのだ。
しかし、それが残酷だった。
「人には追い風が必>>続きを読む
スイス映画。過去鑑賞。
人里離れた山あいに山小屋がぽつんと立っている。
その山小屋に
耳の聞こえない少年が
姉と両親と4人で暮らしている。
姉が弟の子供を妊娠し、両親が死ぬ。
文字にす>>続きを読む
好きな色彩映画筆頭。
色を観る喜びのある映画を色彩映画と勝手に提案。
最後のシーンとかは、好きなミュージシャンの好きな曲のライブ映像を観るような高揚感がある。
それからジャン・ギャバンの笑顔な。こっち>>続きを読む
大好きな映画の一本だが、かなり久しぶりに観た。
2年間、彼氏がいない主人公は、パリ郊外の人工的なニュータウンで暮らしている。公務員として働く彼女と偶然知り合いになった女子大生。
友だちの恋人というの>>続きを読む
"二人の妻を持つ者は心をなくし、二つの家を持つ者は分別をなくす"という格言ではじまる映画。
主人公のルイーズは
パリ郊外に彼氏と同棲していたが、インドアな彼とは休日の過ごし方で、モメること多い。そこ>>続きを読む
80年代のエリック・ロメールが特に好きなのですが、
ロメールは1920年生まれなので、60代で作ってた映画なのかと思うと、🤔
と言うのは、恋バナばかりなのです。
例えば、一か月ある夏休み、いわゆるバカ>>続きを読む
1932年にヴェネツィア国際映画祭で
「楽しい映画賞」と言う賞を受賞したこともある
フランスのルネ・クレール。
この映画も楽しいラブ・コメだった。
どういう風に楽しいかと言うと
チャップリンや小津安二>>続きを読む
主演の姫と将軍が凄すぎます。胸がギューとなりました。
脳性麻痺の姫と(発達障害かもしれない)将軍のラブストーリーは非情さとかわいさ、痛みと愛おしさがありました。
光が鳥になったり>>続きを読む
銃をこよなく愛するが撃てない男と銃をやたらぶっ放す女の犯罪映画。
車を止める場所を探すところから銀行の前に車を止め、男は銀行に押し入り女は車で待っていると、警官に話し掛けられる。男が金を持って出て来>>続きを読む
交通事故で夫を亡くしたヒロインと、夫をひいてしまった男性のメロドラマ。
今なら、韓国映画の題材になりそうだけれど、ハリウッド映画とも、違う成瀬印の哀しい映画だった。
成瀬巳喜男の映画に>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
凄い良かった。
将来を期待される 能楽師。
若気のいたりと傲慢から按摩を自殺に追いやり父である師匠に謡を禁じられ、勘当されてしまう。
その按摩の娘が貧しさから芸者になって客を取らず、三味線も弾けず>>続きを読む
家政婦は見た。
作家の幸田文が、落ち目の芸者置屋に女中として住み込み、そこで見た様々な人間模様が描かれる。
成瀬巳喜男も幸田文も、出て来る人間をシニカルに描くのではなく、自分とは違うけれど、どこか>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
哀調のある節にのせて哀しい女性の人生を歌いあげる新内節という語り物の音楽というジャンルがあるらしい。
幼馴染の三味線弾きの女と新内語りの男が主人公の映画。
互いに好きという気持ちがありながら、ささい>>続きを読む
ある田舎に東京から菊五郎一座がやって来る。「あの有名な尾上菊五郎一座」かと思っていたら、実際に来たのは中村菊五郎一座。
誰も知らない役者達。しかも映画の主役はその一座の馬の前脚と後脚を演ってる二人組。>>続きを読む
まるで走馬灯のような映画だった。
自殺する男が死ぬ寸前に今までの人生がよぎる。
この男に何があったのか。
3日前、
5年前、
12年前、
15年前、
19年前、
20年前。
この映画自体がもう20年>>続きを読む
戦災孤児を引き取って共同生活を送っていた監督の清水宏が、その孤児を役者にして撮っている蜂の巣シリーズの三作目。
奈良の観光案内をしている少年たち。
彼らはそれで生活している設定。
仏像好きにオススメ。>>続きを読む
なんだか夢を見させられているような気がした。鳥の様子がおかしいのも、好きな男にぐいぐい行く主人公の女性の不自然さも、男の情緒不安定な母親の言動も、年がかなり離れた男の妹の存在も、男の元カノの憂鬱さも、>>続きを読む
黒澤明の映画は登場人物の心が変わるシーンが印象に残る。
例えば『七人の侍』では、リーダーの勘兵衛が農民の為に野武士との戦を引き受けるシーン、『天国と地獄』では主役の権藤が身代金を支払うと決めるシーン。>>続きを読む
数学のことは分からないどころか、はっきり言って苦手な私に好きな数学者がいる。
インドをいや、20世紀を代表する数学者ラマヌジャンだ。
彼は大学教育を受けておらず、独学で数学を学び、世界の数学界を驚愕さ>>続きを読む
イギリスの推理小説をフランスで映画化。
クロード・シャブロル監督お得意の調子ハズレのサスペンス映画。犯罪ブラックコメディ。
不安定な二人のヒロインをイザベル・ユペールとサント>>続きを読む
子供の頃からネフローゼにかかり病気に苦しみながらも羽生善治に匹敵すると言われた棋士村山聖が29才で亡くなるまでを描いた映画です。
原作が私はとても好きです。羽生善治役の東出昌大、似てました!
映画に>>続きを読む
三船敏郎は靴メーカーの重役。三船の息子と間違えられ、お抱え運転手の子供が誘拐されてしまう。しかし、犯人は間違いとわかっても身代金を払わないと子供を殺すと脅してくる。三船は破産か身代金を払うか二者択一を>>続きを読む
15歳のウィリアムが1973年にロック雑誌「ローリング・ストーン」の記者に(年齢を隠したまま)抜擢され、ロック・ジャーナリストとして、人気上昇中のバンド・スティルウォーターのツアーに密着取材すること>>続きを読む
ロケがいつも素晴らしく、ロケになると呼吸が変わるような気持ちになる。清水宏の映画を観ると台湾の侯孝賢が撮った『冬冬の夏休み』やイランのアッバス・キアロスタミの撮った『友だちのうちはどこ?』のことを思い>>続きを読む