タイトルから連想したお話とはだいぶ違う。
戦争の不条理と無常の物語。
作画が好み。キャラデザも悪くない。
opオザケンの楽曲(カバー)がハマっている。
龍が当たり前に存在していて、戦争に利用されている世界。
巨大な龍には歯医者達が住んでいて、日々虫歯菌を退治している。
龍のデザインはサンショウウオにそっくり。
龍の上のファンタジー世界とは対照的に、地上では人が殺し合っている。
戦争で死んだ魂は、黄泉への道である龍の歯の中を通り過ぎていく。
歯医者は皆自分の死に際を知らされるとか刹那的な設定は多いし、人はバンバン死ぬし、ハッピーエンドでもない。
でもこういう世界観が自分は好きだ。
ヒロインの野ノ子の心が強いのがいい。
ベルの存在が哀しい。彼の独白で、自分はまんまと泣かされてしまった。
2人以外のキャラクター達も、この尺でも印象深く描けている。
美しい作画と演出が良かったし、テンポも良く蛇足はなかったと思う。
ラスト遺品の拳銃をポイするシーンと、野ノ子の最後を予感させるカット。
こういうのに弱いんだわ。。