理不尽な運命も受け入れなきゃいけないのか。
家族ってどんな形が幸せなのか。
子供達はあまりにも自由じゃない。
望んでもいない親から生まれる子供たちの、理不尽な運命という、誰しもが思ったことのあるだろうテーマ。これを悲惨な事件の代表ともいえる地下鉄サリン事件の当事者達の、次の世代の子供たちがモチーフとして、描かくことでより一層このテーマを深くしている。
ほとんどの登場人物は子供時代が描かれていて、それぞれに家庭環境など深い闇がある。それを運命と受け入れるのか、人によって運命という言葉の解釈は様々であるが、彼らは常に運命に立ち向かっている。過去に囚われていて前に進め無いのではなく、過去と向き合って前に進もうとしているのだ。
この作品から、運命が弊害となる事があっても誰にでも幸せを求める、愛を求める権利はあるのだと思わされた。