原作未読なのでまずは物語の感想。作風や設定の真新しさは無く、キャラクターデザインも既視感ばりばりなんだけど、結果として作者の膨大なインプットが結実した作品になっている。ここまでのジャンプクロニクルをいいとこどりして面白くないわけがない。こういうものをパクリと断罪するのは時代遅れもいいところで、擦り尽くされたフォーマットを、その来歴からいかに刷新していくかが今後の少年漫画のスタンダードになるのだと確信した。
同時期で同じく血みどろ死屍累々だった『チェンソーマン』にはサブカル文脈的な側面があったが、『呪術廻戦』こそが正統派ジャンプの後継者なんだなと。
アニメーション面においては毎週放送のテレビアニメだとは信じられないほどの度肝を抜かれるハイクオリティ。バトルシーンのスピード感や構図にアドレナリン出まくり。特にロケーションの使い方が抜群に巧く、精密に描き込まれた見慣れた日本の風景でハイスピード異能バトルが繰り広げられ、フィールドが破壊されていく様は特撮的な趣があってめちゃくちゃワクワクする。MAPPA恐るべし。
二期は更に凄いと聞いてるのですぐに観ようと思います。
