平田一

ハチミツとクローバーIIの平田一のレビュー・感想・評価

ハチミツとクローバーII(2006年製作のアニメ)
4.6
“僕たちは、再び回り始める
《全員片想い》逆走ラブストーリー☆涙の完結編”

2005年4月から9月にかけて放送された「ハチミツとクローバー」のアニメシリーズ第2期目。前回ではぐちゃんへ告白をした竹本くん、これまでベールに包まれていた森田さんの秘めた過去、真山さんと山田ちゃんの行方などが描かれる。「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」、劇場アニメ『心が叫びたがっているんだ。』を後に手掛ける長井龍雪さんの監督デビュー作。

はぐちゃんへ告白し、吹っ切れた竹本くんは、迫り来る進路について、悩み考える時期に。はぐちゃんは自分の道をハッキリ決める一方で、誰も予測できなかった悲劇に巻き込まれてしまう。真山さんは理花さんとついに向き合うこととなり、山田ちゃんは野宮さんとの大きな変化に遭遇し……。

それぞれの「青春」がいよいよフィナーレへと進む!

ボクががっつり「ノイタミナ」のアニメに触れるきっかけで、当時の初恋の思い出も相まって大好きです(すぐに失恋でしたけどw)。当時は1期を見ておらず、2期が初のハチクロですが(当時やってた実写映画版はDVDで拝見)、前作見ずとも問題無しってところがまずは感嘆です。1期で一体何があって、どんな痛みがあったのか……竹本くんのモノローグで語れる1話目で既にアニメのハチクロにどっぷり浸かっておりました。

加えて悩める竹本くんがどこか吹っ切れてる2話は、当時の心境も相まって、ただただボクの憧れでした。あんな風に好きな相手に自分の気持ちを告白できて、例え結果は分かっていても、言えて良かったってもう……ボクにとっては他の誰より竹本くんは眩しいです。そして後半、進路のことで悩み迷う姿には当時も今も共感のみで、頑張れ!って気持ちです!

天才と凡人の埋まらぬ差って呪いの前に、傍若無人な森田さんが翻弄されてたのは苦い。一番それをどうにかしたいともがき足掻いたお兄さんの哀しみとどうにもならない無力感もツラくって、家族も家も壊されたあの過去も哀しすぎ……

真山さんと理花さんのドラマも素晴らしすぎました。特に理花さんの故郷・北海道を訪れて、そこで気持ちを爆発させる真山さんが大好きです。加えて深夜の特急電車、早朝のホテルの部屋の美麗作画も素晴らしすぎて、未だに見るたび感動です!

野宮さんと過ごすうちにすがる気持ちが氷解していく山田ちゃんの成長も本当に大好きで、青春スーツ再着用の野宮さんとか可愛すぎw

勿論1期同様にスピッツさんもお見事です! ボクがまだ保育園に通っていたときに聞いたのが、スピッツさんの「ロビンソン」と「空も飛べるはず」ですが、その曲を凌駕するほどが今回も揃ってます。特に一番痺れたのは「仲良し」「プール」「ほのほ」です。だからこそ「ほのほ」が素晴らしい第4話は必見です!

一応言うと漫画から端折ったところはあるんです(中でも最終10巻に当たる部分はゴッソリです)。けれどそれをチャラにするほど、2期はとにかく素晴らしい! 一体何回「素晴らしい」を言ってるんだと思いますが、これが最初のノイタミナ体験で良かったです!!

機会を見て、実写映画版とドラマ版も見たい!!
先に言うと実写映画版は結構大好きです!!!
平田一

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