富士山

放浪息子の富士山のレビュー・感想・評価

放浪息子(2011年製作のアニメ)
5.0
再掲。昔一回見たのですが、丁寧に見直してみるとかなりの名作だったのだと気づきました。単なるヘテロ・ホモの問題でない、性の持つ幅広いスペクトラムを描く、志村貴子さんの視点を上手く掬ってアニメ化してると思います。それはひょっとすると監督の熱意と共に、脚本家の感覚もあるのかもしれません。それと同時に、純技術的な問題としても、タッチを残せないアニメに水彩的な塗りを再現したのも見事です。その点、メイキング映像の誠実な作りにも感動しました。この作品の特徴を上手く解説したもので、ちゃらちゃらした特番調にしなかったのは、売る側には多少の不安があったのではないかと同情します。その分すべてにおいて妥当な出来で、もっと評価されるべき作品です。
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