とてもよかった。美少女の純粋さを徹底的に磨き上げた、スキのない完璧な作品だったと思います。批判があるなら、その理由はむしろ作品が完全に何かを表現しきったという強さにこそ、その理由があると言えるでしょう。完全な純粋さとは、宿命的に誰かを癒すと同時に、そうでない人を傷つける暴力的な作用を持つものです。ただ、何かをテーマにしてそこから世界を描くことは、物語が大なり小なり行うことで、物語の目的ですらあります。そういう意味では、1クール一貫してひとつのテーマをぶれない演出と作画で描き切ったこの作品は、名作であると言ってよいと思います。