このレビューはネタバレを含みます
「ひとつ屋根の下」で知られる脚本家・野島伸司が初めてアニメーション脚本に挑戦した意欲作。
主要キャストの大半が「ラブライブ!」出演者。狂気と耽美と隣り合わせの死が内包の異様世界。ファンタジーと精神的な残酷譚の同居とか、とにかくフックが膨大なので、咀嚼は結構大変です。
ただこれだけは言えます。
今期オリジナルトップ!
といっても具体的な解決策は提示されず、狂気は牙をほんのちょっと提示したにすぎなくて、このラストは賛否両論でしょうね。
確実に(笑)。
ただ最終回を見て、符に落ちたとこもあり。
ワンダーアニマルの殺害は、エッグ世界との断絶で、死の誘惑との関係の精算だとボクは思う。
タランティーノ映画もだけど、暴力は自然と同じ、即物的で、空気を読まない。そこに存在しているだけで、物差し(善悪)は通じない。
リカと桃恵は異なる形で断絶されて、放られた。ある種のギフトと見れるけど、貰った中身は十人十色。
最終回のアイちゃんの、決断もその一つ。それはある意味「魔法少女まどか☆マギカ」のまどか的。タナトス(で良いんだっけ?)に抗うエロス(神様の名前です)。そこになろうと決意する。
正直中身を詰め込みすぎて、駆け足なのは否めないが、意図であったり、色んな解釈、色んな思いは受け取れた。それこそまさに十人十色に変幻自在のギフトだ。
まあ、フリルとの決着はしっかり付けてほしかった。そのあたりはどこかで描くことも考えてるのかな?
アイちゃんの決断がこれからどこへ向かうのか?答えはもしやエッグの中?
うーん、モヤモヤしてくるなぁw
とにもかくにも野島さんは、しっかり爪痕残したね。どっちとも取れるけど、次も結構見たいかも😆
皆さんはどうですか?
追記:特別編が夏にオンエア決定だ!
追記2
6月30日。
遂に観ました「特別編」。
前半はこれまでのおさらいに特化だけど、改めておさらい見ると、中々内容過激だな…ドス黒さと純真無垢の刃物みたいなアニメーションって確認ができました。ホント手加減しねえよな…
ようやっとの後日譚。
早速言います。
"超怖い…"
小糸ちゃんの真相を冒頭から開示して、次々と「リセット」されてく一連の繋がり・友情。
喧嘩もするけどリカと桃恵もちゃんと互いを思っているし、繋がりが必ずしも潰えたわけでは無いんだね…
マトモで薄情な"アンサー"を出した先での結末は、何も解決してないし、ゴールは遥か彼方すぎ。
46分あるんだから、決着まで描いた方が良かったような気はしたが、見方変えると決着を一回アイはつけてたね("見捨てる"ってアンサーを)。
これからもアイはきっとエッグを割っていくんだろう…これは中々批判の来そうな幕引きだと思うな。
ただ何でか、不思議とボクは嫌な気持ちになっていない(オイオイとは思ったが)w
果たしてアイのこれから先を見られる機会はあるのかな?個人的には見てみたいが、実現は大変そう(笑)。