頭文字D Fifth Stageの13の情報・感想・評価

エピソード13
ACT.13 想定外バトル
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あらすじ
バトル直前、凛から「楽しめ」とのアドバイスを受けた豪だったが、啓介との勝負を楽しんでいる余裕はなかった。1 本目で勝負を決めようと先行で臨み、自己レコードを2 秒も短縮する会心の走りを見せても、啓介を振り切ることができなかったのだ。これにはさしもの豪もモチベーションを失い、後追いの2 本目ではついていくのがやっとの状態。だが前を走る啓介のドライビングが、豪の中で失われていた何かを思い出させることになった。
コメント3件
8823peメモ

8823peメモ

このコメントはネタバレを含みます

「松本、今だから言うけどさ、プロジェクトDのドライバーに啓介を抜擢したことには迷いがあったんだ。藤原の才能の煌めきに比べてアイツはいくらか見劣りしてしまう時期があった。啓介本人もそれは薄々自覚していたことだろう。ドライバー同士なら嫌でも分かる。少なからず、焦りも感じていたはずだ。俺としても血の繋がった弟だけにどこかで贔屓目が入ることだけは避けたかった。だからこそ、突き放してきつく接してきたんだ」 「あの時、敵の汚いやり方を非難する前に啓介さんの油断を責めてましたよね。ちょっと可哀想なくらいでしたよ」「アイツは昔から打たれ強いタイプなんだ。褒めるより凹ませるぐらいの方が伸びるんだよ。あの頃からかな、啓介の目の色が変わってきたのは。俺が啓介にやらせているタイムを指定する走り込みは俺自身が昔、夢中になってやっていたトレーニングなんだ。闇雲に全力で走っても意外と身につくものは少ない。集中力は続かないし、車に負担が掛かるだけだ。コントロールする練習の方がはるかに多くのことを考えるし、多くの発見があるものなんだ。コントロールを極めてこそ、本当の限界に近づける」 「区間タイムも出ました。豪さんにとって、ほぼトップスピードに近いペースでしょう。このペースに着いていける車はサイドワインダーにはいない。さすがは高橋啓介と言えますね…」 「一見均衡しているかに見える今、二人のドライバーがどれほど高度なタイヤマネージメントを駆使しているのか…途方もなくハイレベルな玄人好みの攻防っちゅうのは地味なもんや」 「そのいい例が藤原だろう。あれはコントロールの達人だからな」「確かにそうですね」「藤原に対するライバル意識が啓介を育てたとも言える。どんな豪雨でも、霧が出ても、風邪を引いていてもアイツは赤城道路の走り込みを欠かさないんだ。継続する情熱こそが天才だと誰かが言っていたけど、そういうものが啓介にはある」「いい関係ですよね、藤原と啓介さんは」「実はな、松本、この1ヶ月ほど…いや、厳密に言うと半月くらいかな…啓介がちょっと信じられない領域に入っているんだ」「え、信じられない領域?」「指定したタイムに誤差が出ないんだ。ペースが乱されそうな外的要因が加わっても全体に帳尻を合わせてくる。体の中にしっかりとした時計の感覚が出来上がっているんだろう。俺がピークだった頃でも今の啓介には敵わないよ。自分でも同じトレーニングをしてきただけに凄さが分かる。あの長い赤城道路で1秒以内の誤差にすべてタイムを揃えてしまうなんて、ほとんど神がかりだ。色んな要素が重なりあって啓介の中で何かが今ブレイクしている。俺が考案したトレーニングが凄いポテンシャルの走り屋を養成してしまった。アイツは今、凄まじくノレている。〈こんな嬉しい誤算はない。最終戦に間に合った。とっておきの切り札は啓介そのものだ〉」BGM - FACE THE RACE ★「今頃アイツの頭の中は思考が停止して真っ白になってるだろう。立て直すための時間はある。作戦だとかプライドだとか、そういう煩わしい呪縛がない方がいいんだ」「なるほど、そう言う意味か」「根底にある元々持っていたものが目を覚ます。それだけでいいんだ。峠の追いかけっこなんて。原点に帰る…もの凄くシンプルなもので勝負は決まるんだ」 「あんたが謝ることはない。車はいい状態なんだ。俺の感触ではかなりいいタイムが出ているはずだ。違うか?」「おっしゃるとおりですな。第4区間では今までの区間レコードを2秒ほど更新しています」「だろ。手応えはあったんだ。負けたわけじゃない。すこし手間取ってるだけだ。ここから立て直す。〈この気持ちをなんとか立て直す〉」 「楽しいよ。体の芯からワクワクする。プロジェクトDが始まってから一番今が嬉しいかも」BGM - THE TOP ★「あからさまに流しやがる。限界近くまで攻めていない。それでも速い。スピードに乗っている。上手いな、これほどの芸当ができる男だったか…こうして後ろについて初めて分かることだな。それにしても、なんとまあ気持ちよさそうに走る車だ。ショッキングなくらいだぜ。こんな領域でバトルする奴がいたかな…俺のNSXも外から見ていてあんな風に見えた時があっただろうか。引き込まれる…この心地よいリズムに引き込まれてしまう。シンクロしていく…」 ★「勝負事に絶対はないっちゅうことや。確かにデータの収集では一敗喰わされたが、ギリギリ想定の範囲内とは言える。万が一を考えてデータに下駄を履かせてシミュレーションしてるんや。ワシらもバカやない。15秒とはいかんまでも車には絶対アドバンテージは残ってる。やはりサーキットではありえへんことが峠では起こる。ここまでは相手のドライバーがもの凄いええ仕事をしとるっちゅうことや。まだ負けん。次はウチの大将がやり返す番や。この2本目さえ凌げば負ける材料はない。圧倒的優位は動かんで」 ★「この心地よさもどこかで終わる。戦闘モードに切り替わる瞬間がいずれくる…俺が1本目にしたことと同じように容赦ない全開スパートを掛けてくる!それに俺とNSXが持ち堪えられなければその瞬間にこのバトルは終わる。どこだ、どこでくる!」
アキオ

アキオ

啓介の成長が光る。 結局理詰めではなく、その理論を含めそれを超えた感覚がニュータイプ。それが至高だと思う。言語化の範疇を超えるものってあると思ってしまうな。。。
三三二

三三二

このコメントはネタバレを含みます

涼介の嬉しい誤算、啓介、、、爆裂エモい、、