Mark

MONSTERのMarkのネタバレレビュー・内容・結末

MONSTER(2004年製作のアニメ)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

果てしなく長く、暗く苦しい戦いだった。
始まりは瀕死の少年を救った事でそこから怪物との戦いが始まったかのようだったけど、そのずっと以前から、業の深い人間の、国家の狂気が存在していて、真実に辿り着くまでに気の遠くなるような道程と真実を明るみに出すことを阻む多くの障害があった。
いろんな人の力を借りて一歩ヨハンに近づいたかと思ったら全ての手がかりが焼き払われ、よくしてくれた人を失い、潔白を証明する術も無くなってしまう。近づいているはずなのにどんどん道が険しくなっていくような感覚が怪物をどんどん大きく見せるののだから、観ていて怪物に恐怖することが何度もあった。
あまりサスペンス作品を観たことはなかったがハラハラしながらもテンマというキャラクターの良さや、その他たくさんの登場人物が魅力的で観て良かったと思えるアニメだった。

自分は完全に理解できなかったところもある気はするが散りばめられていたヒントがつながり、物語が徐々に真実に近づく感じは最高だった。地道なテンマの努力が身を結んだ感じがしたし、テンマを助けるために多くの人が力を貸そうとした時はいい話だと思った。
極悪人(?)も多い作品だったけどそれ以上にいい人が多くて、彼らが死ぬ度泣きそうだった。

結局、ヨハンの計画がどのようなものだったか、そもそもヨハンは最初からその計画を実行するつもりはあったのか、そして最後に彼はどうなってしまったのかわからないけれど、とりあえずみんな幸せになってほしいものだ。

正直、ヨハンの大悪魔と大天使をどちらも併せ持ってるかのようなキャラクターめっちゃ好き、ゾクゾクした。

ちょうどMonsterを見ている最中にプルートウも視聴して、怪物がどうして生まれるか、そこを理解できない限り、怪物は退治できないんだなと思った。浦沢直樹にわかだけど、怪物(人間)というテーマが面白くて是非他の作品も観たり読んだりしようと思った。
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