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あしたのジョー2のTkのレビュー・感想・評価

あしたのジョー2(1980年製作のアニメ)
5.0
シーズン1とそしてシーズン2を合わせて計126話のアニメ。私は今、このアニメを観てよかったと本当に思います。倫理的にとか、昭和的とか、色々と意見はあると思いますが、そういうのは一旦置いといて、私なりの感想を書きたいと思います。

シーズン2の始まりは、ジョーが泪橋に帰ってくると共に、シーズン1でも描かれたウルフ金串がヤクザたちの用心棒的なことをしているところから始まります。なので、被ってる部分はあるものの、セリフとかも変わっている(と思います)と感じたのでちょっと新鮮な気持ちで観れました。そしてカーロス戦へと繋がっていきます。

シーズン2のジョーは、力石のことを乗り越えるためにカーロスと戦うし、そして金竜飛、さらにレオン、ハリマオときて、そしてあのホセ。ホセメンドーサ。私はこのホセメンドーサという名前はとても覚えていました。私が高校生のときに再放送で観たのは、きっとホセの方なんです。でも最終回まで観た記憶もないしと、今回観ることになりましたが、これも全て声優の緑川光さんを好きになり、ジョーが大好きと知って、そして自分の昔のことも思い出して観始めたこの「あしたのジョー」という作品。私は漫画は読んでいませんが、父さんはリアルタイムで漫画を読んでいたらしく、ジョーの話をする父さんは楽しそうで、私もそんな父さんと話せることが楽しくて…。

回を重ねるごとに私が思うのは、ジョーは本当にボクシングが好きで、それで強い選手と戦いたくて、ときにふざけたりギャンブルしたりするけども優しくて…結果真面目にトレーニングするし、そしてシーズン1で力石が苦しんだ減量に、ジョーもぶち当たるし、それをおっちゃんに隠して自分だけで解決しようとする頑固者で…本当に私はジョーがかわいくてかわいくて仕方なかったです。泪橋のみんなの期待を背負い、自分と戦ってきたボクサーの思いも背負い、そして最後の最後まで戦い抜く。ホセ戦のラストは、力石戦とはまた違った迫力、恐怖、楽しさがありました。ホセのラストにかけて怯える姿が脳裏に焼き付いています。

そして何度殴られてダウンしようが、立ち上がるジョー。「立つんだ、ジョー!」と言われ続けてきたジョーのホセ戦は、目が見えなくなろうが、パンチドランカーと言われようが、もうジョーにはどうだって良いという、戦わないといけないだ!っていう思いがひしひしと伝わってくる。そんな気迫にホセだってあのような反則、減点されることになるあの打ち方をしたくなるだろうと。完璧な男と言われるホセでも、恐怖を感じたときに出た人間味はとても心に刺さってきました。
ホセ戦は、ジョーと関わった人たちの集まりともなり、少年院で出会った人たちまでもが最後観戦しに来ているとわかり、私は涙なしでは観れませんでした。ウルフも、ゴロマキ権藤も、そしてカーロス。カーロスとジョーが再会した回は、本当に切なくて切なくて…ジョーがカーロスのパンチを受けたときの表情とそのあと抱き合うシーンに、私は号泣しました。ジョーが泣いている。そこに人間ドラマがあり、ジョーのボクシングだけでない人生が見えるシーンだと思うし、カーロスもまたジョーが大切な友であり、記憶をなくしているのにジョーのことは覚えている…本当に最後出会えてよかったと思いました。

いや〜いくら書いても尽きないです。のりちゃんと西のことも書きたいし、葉子のことも書きたいし、どうしたものか…と思うのですが、そろそろ感想を書くのも終わらせたいと思います(きっと追記もしちゃうでしょう)。

最後に、シーズン2を観始めたときは、声優さん変わってる!?ってなったキャラがいましたが、それも最後は気になることなく物語に入り込めたのも、その演技力が素晴らしいからだと思います。改めて声優さんの素晴らしさを実感しましたし、物語の面白さ、そしてBGM、SE、主題歌等、全てが合わさり素敵な作品になっていると実感しました。

ジョー、ありがとう。大好きだよ。
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