BK477

灰と幻想のグリムガルのBK477のレビュー・感想・評価

灰と幻想のグリムガル(2016年製作のアニメ)
4.2
2016年のダークホース的傑作。
当時まだ「異世界転生」というジャンルが確立されてなかった頃に「このすば」らと共に「異世界転生」ブームの立役者となった作品の一つ。
オルフェンズで一躍有名になった細谷佳正と、ユーフォニアムで注目を集めていた安済知佳のダブル主演。

この作品を端的に表すならば「リアル」「生と死」「静と動」という言葉がふさわしい。

ファンタジーのアニメとしては異色な、ロートーンの演技方針が魅力的で主演の細谷さんのインタビュー記事で”抑える演技に苦労した”とあるように
いわゆるアニメ然としていない独白・日常会話の会話シーンでは”リアルさ”を感じられる。

戦闘シーンでは、この作品より先にネットに登場していたという「ゴブリンスレイヤー」の影響もあってか
敵の知能指数が高く、頭脳戦や戦略が用いられる戦闘描写がおもしろい。
闘いにおける”駆け引き”は緊張感を増し、死と隣り合わせの殺し合いがドライに描かれる。

アニメーションファンのコアな楽しみ方としては、
全編に渡って使用される水彩画の背景にも注目。ここまでアニメーションと水彩画って馴染むのか、という驚きを感じて欲しい。

なんと原作小説は2024年現在、まだ未完で年に1~2巻のペースで出ている模様。
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