夏休み、お父さんに沖縄出張の仕事が舞い込む。お父さんは一人で出張するつもりだったが、お母さんとヨウヘイがお願いして、チーも一緒の山田家全員で沖縄へ行くことに。滞在先は大きな沖縄の古民家で、そこに暮らす少女アイナはお客さんが嬉しくてヨウヘイたちを大歓迎する。
アイナが住んでいる古民家に居着いている子猫のてぃーだ、うみかじ、ちゃんぷるーがチーの前に姿を現す。てぃーだは「ここは仲間しか入れない決まりだから出ていけ!」とチーに詰め寄るが、チーは「じゃあ仲間になる!」と言って聞かない。そこでてぃーだは仲間になるための3つの試練をチーに持ちかける。
古民家の暮らしに慣れてきたヨウヘイ、お父さん、お母さん。居間で思い思いに過ごしていたところに、巨大なヤモリが現れる! 東京暮らしで大きな生き物に慣れない三人は、とにかく家の中からヤモリを追い出そうとあの手この手を使って奮闘するが、ヤモリをエモノと思って追いかけるチーが加わって、大騒ぎとなってしまう。
東京から持ってきていたチーのお気に入りのクッション、カジカジがなくなってしまった!チーは家中を探し回るが見つからない。途中でてぃーだたちと出会って一緒になって探すが見つからず、チーはすっかり元気を無くしてしまう。そんなチーのために、てぃーだたちはそれぞれのお気に入りの場所にチーを連れていくことにする。
毎日仕事で大変そうなお父さんのために、ヨウヘイとアイナはサーターアンダギーを作って元気づけようと思い立つ。お腹の空いたチーとてぃーだたちは、二人が楽しくクッキングを始めたのを見つけて食べ物をもらおうとするが追い払われてしまう。腹ペコで我慢できなくなったチーたちは作戦を立てて、二人にこっそり近づいていくが——
仕事に行き詰まってしまったお父さんが、気分転換のためにチーとヨウヘイと一緒に妖怪キジムナーが住んでいるというガジュマルの森に散策に出かける。最初は沖縄の植物や虫の様子がめずらしく楽しい気分だったのだが、おばあに渡されたキジムナーの好物だという魚の干物をチーにあげると、不思議なことが起こり始める。
退屈でゴロゴロ昼寝していたヨウヘイとアイナ、お母さんに何かやりましょうと声をかけられて、みんなでヒップホップダンスをやることに! ヨウヘイとお母さんはもともとダンスが苦手で遠慮がち。そんな二人にアイナは楽しく教えようとするが、自分が夢中になってしまって、二人はついていけなくなってしまう。
夏休みの自由研究で沖縄新聞を作っていたヨウヘイに、アイナが二人で動画のレポートにしようと提案する。ヨウヘイは調べたことをレポートしようとするがうまくいかず、アイナの体当たりレポートの方がうまくいって、ヨウヘイは決めた通りにやることと自由にやることのどちらが良いかわからなくなってしまう。
チーとてぃーだが縁側で昼寝をしていると、なんと屋根から2匹のシーサーが降りてきた! シーサーたちは自分たちに代わってシーサーをやってみないかと持ちかける。チーたちはシーサーになるためのレッスンを受けて、シーサーとして屋根の上で“わざわい”から家を守る見張りにつくが——
ヨウヘイとアイナが堤防に釣りにやってきた。ヨウヘイにとっては初めての釣りでワクワクだったが、エサのイソメが気持ち悪くて触れない。ヨウヘイはしばらくアイナに仕掛けを作ってもらっていたが、沖縄のことば「なんくるないさー」を思い出すと勇気を出してイソメをつかみ、仕掛けを作ってキャスト! すると大物がかかって——
沖縄に台風がやってきた。アイナはみんなで家の中で遊ぼうとウキウキだが、てぃーだたちは、ヨウヘイたちが釣り上げたマグロのごはんをてぃーだ一人で食べてしまって大げんか中。チーはアイナたちともてぃーだたちとも仲良く遊ぶことができず、寂しいスースーな気持ちになってしまう。
台風によって、お父さんが仕事で作っていた映像を投影するイベント会場のスクリーンが壊れてしまった。アイナはイベントが終わるとヨウヘイたちが帰ってしまうとふさいだ気持ちだが、気を取り直してヨウヘイとチーたちと潮だまりで楽しく魚取りをする。その様子を見たお父さんは、スクリーンの代わりになるものをひらめいて——
©こなみかなた・講談社/こねこのチー製作委員会2023