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終末なにしてますか?忙しいですか?救ってもらっていいですか?のyuiのネタバレレビュー・内容・結末

3.2

このレビューはネタバレを含みます

妖精兵器として獣との戦に駆り出され、死への恐怖心をもたないレプラカーンのクトリが、指揮官であるヴィレムに恋をし、その命を全うするまでの生き様を描いたようなストーリー。

戦って死ぬためだけに自分がいるという命の捉えをしているレプラカーンたちの姿は見ていると切なくなる。

ヴィレムに新しい命の見方を教わったクトリ。
いつまでも一緒にいると誓えたこと、この人が好きだなと思えたこと、幸せにしてやると言ってもらえたこと、幸せを分けてもらえたこと…その全てが幸せで、
だからクトリは「今のわたしは、誰がなんと言おうと、世界で1番幸せな女の子」なのだと言った。

誓っただけで、いつまでも一緒にいられるという確証が得られたわけではない。
ただ、そんな風に誰かに誓ったり心が動いたり、誰かに必要とされたりと、1人の大切な命として見てもらえているという初めての経験は、やっぱり戦うために生まれたレプラカーンにとっても幸せ以外の何者でもなかった。そう思うと、ただただクトリの一生が切なく、だけどクトリの幸せに祝福を送りたい気持ちになった。
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