ゆゆ

隠の王のゆゆのレビュー・感想・評価

隠の王(2008年製作のアニメ)
3.5
中学生の時にBOOKOFFで全巻買って読んだけど森羅万象っていう単語とよいち?よいて?しか覚えてないな〜という曖昧な記憶のまま視聴。

物語が進むにつれてあ〜こういう展開だったかも!って思い出したりガウのことはめちゃくちゃ知ってるこの人!!!!!見たことある!!!!ってなってそういう意味でも楽しめたしアニメ放送されてないから見たことなんてなかったはずなのにOP知っててどこで聴いたのか不思議に思った。

話としては「トゥルーエンド」っていう表記が正しいだろうな、と思う終わり方だった。読者にとってはハッピーエンドとは思えない終わり方ではあるんだけど、ミハルや雪見とかと関わり合う中で宵風がその選択をしたのなら宵風にとってはそれが幸せな終わりだったんだろうな、と。切なさや寂しさが後味として残るけど嫌な気持ちでは決してないというか。

中学生の時は多分こんなこと思わなかったんだろうけど大人になった今見るとミハルはまあまあウザく見える、というか雲平先生がずっと可哀想に思えるからミハルお前さあ…って気持ちが湧くんだろうけど。
隠の王に限った話じゃなくてあらゆる物語で何か重要なことを秘密にされる展開ってあると思うんだけど、隠された側ってまじでそれまで隠してた相手の心情を思いやる気持ち0だよな〜と冷めた目でミハルを見てしまった。まあ隠されて腹立つ気持ちも分かるんだけど何の理由もなしに隠すわけじゃないしミハルはそもそも母親に忘れてって言われて忘れてたわけで、散々雲平先生に当たり強かったくせに全てを知ってなおその態度でいられるんだ……って思うというか、ミハルが宵風以外の全てを都合よく使ってたし宵風以外への興味0、最初あんだけ一緒にいたのに…っていう印象は拭えなかった。
雷鳴も相澤も宵風も言ってしまえばミハル、というか森羅万象を使ってもらおうとか監視だとか懐に何か抱えてたわけなのに森羅万象そのものを封印したり守ろうとしてた雲平先生はあの扱いで宵風にしか眼中にないのなんか……作者はミハルと宵風を書きたくて他は舞台装置に過ぎないんだろうな〜……って感じが透けてもう少し雷鳴や相澤、雲平先生のことも大事にしてほしかったな。

世界観だったり話は普通に面白かったと思う。ただ中学生の時はこの漫画好きだと思ってたはずだからなんかこんなもんだっけ?感はある。
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