感情が高まると電磁波を発してしまう高校生・海老原千波美は17才。幼い頃からその能力の為に転校を繰り返していた。今日は新しい高校の初登校日だというのに例によってビクビクと落ち着きがない。 期待半分、不安半分の学園生活がスタートしたが・・・
千波美の能力に気付いた光太郎はその体質の究明を申し出る。「科学は人を幸せにするために・・・君を幸せにするためにあるんだ・・・」光太郎の真剣な言葉に千波美の心は揺れ動く。「しばらく・・・付き合ってみるか・・・」
光太郎の実験が始まった。「君は本物だ・・・」二人の何かありげな雰囲気に勘づいた園美は千波美の力を目撃してしまう! 丁度同じ頃、金髪の美しい謎の双子が空港に降り立ち呟く。「この国にいるのね・・・」
千波美と光太郎が二人揃って遅刻をする姿を見て園美はますます焼きもちを焼く。そんな園美に構わず光太郎は実験を続け、自分の能力を恐れる千波美に言う。「問題は、上手く制御する事なんだ」。そんな矢先、園美達の前で電子機器が狂い出す! 「海老原さんだっけ、あなたの仕業?」
今日は朝から父親のパソコンを壊して大切な仕事のデータをダメにしてしまった。ショックでぼーっとしているとカップ麺のスープを沸騰させてしまったりで実験も思う様にはかどらない。「私もう・・・今日は家に帰りたくない」そんな光太郎と千波美の様子を陰で見ていた園美は慌てふためく一方、その様子を遠くから監視する謎の二人がいた・・・!
クラスメイトの由真に誘われて彼女の家に遊びに行く千波美。不安一杯で恐る恐る石段を登ってみるとそこは神社で老人の肩凝りを治す巫女の姿をした由真がいた。
千波美達のクラスにドイツから双児の留学生がやって来た。金髪碧眼、美形な二人にクラス中大騒ぎ!ある日、園美の協力で彼女の父親が経営する会社のコンピュータを使い千波美の能力について詳しく調べる事が出来た。感情のコントロールもだいぶ出来るようになった千波美だが由真の一言が 動揺を誘う。「光太郎くんは園美ちゃんの好きな人で・・・」
園美の協力で千波美の能力について少しづつだが解明がされてきた。どうやらその能力を持つのはあるウィルスの感染者らしい。園美の働きに手を掴み感謝する光太郎の様子を呆然と眺める千波美。・・・と突然周囲の計器がビビッと反応した!
最近何やら表情が明るい千波美に父・啓介はちょっと心配顔。部室で転びそうになった千波美は光太郎に抱きとめられて、二人とも動揺してしまう。そんな時、園美は立場は違うが似た境遇の由真にある悩みを相談していた。
いつもより早起きして一本早いバスに乗った千波美。けれど気分は何となく晴れない。いつもの実験室にも現れない千波美を光太郎は心配するが、そんな光太郎にヤキモキする園美。一方そんないつもの千波美と違う様子に気付いた由真は神社に彼女を呼び寄せる。「どうしても、確かめておきたくて・・・」「確かめる?」千波美の体に変化が起きていたのだった。
クラスメイトとサマースクールへ向かう千波美。見送る両親も千波美も表情は明るい。しかし車中で皆が楽しそうな様子をしり目に光太郎だけが何故か浮かない顔でため息をついていた。そして着いた場所は「自然とテクノロジーの融和を掲げた最新設備の街。「どうしたの?」「え?うん・・・あの...何でもない。気のせいっていうか。そのーーー」見えない何かが動き始めていたのだ・・・
確実に変化は起きていた。それを監視する組織、何か心に引っ掛かる光太郎。そして街中で起きる小さな異変。「何だろう・・・胸が締め付けられる・・・。帰らなきゃ・・・ここに来ちゃいけなかったんだ・・・」