トルーマンバロウズ

機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争のトルーマンバロウズのレビュー・感想・評価

3.8
一年戦争末期、地球連邦軍が新型モビルスーツを開発しているという情報をつかんだジオン軍は特殊部隊であるサイクロプス隊に機体を奪取するための任務を与えたが・・・・。

とあるコロニーを舞台に新型モビルスーツをめぐる連邦軍とジオン軍の戦いを一人の少年の視点から描いた異色の機動戦士ガンダムシリーズ。
主人公が戦闘員ではなく平凡な少年という点やコロニーという比較的小さな規模で描かれている物語という点ではガンダムシリーズの中ではかなり独特の設定であると感じた。
しかしだからこそ戦争の生々しさや残酷さ、そして最終回の悲劇的な結末をより印象付けるものになっていたのだと感じた。
少年アルとジオン軍の新米兵士バーニィの兄弟のような絆やバーニィとクリスのちょっとしたラブストーリーなどいろいろ考えさせられる人間ドラマも見ごたえがあった。
また個人的に感じたのが若干ガンダムが悪役に近い設定であるかのように描かれていたとはその他の作品と比較してもかなり変わっていたと思う。
全体的にガンダム好きはもちろん戦争映画などが好きな人にもしっかりと楽しめる悲しい名作であった。