“これは、君と世界を救う、3日間の物語。”
「ジャンプ+」で連載されてた田中靖規さん原作のタイムリープ・サスペンスを2クールでアニメ化。幼馴染の死去によって故郷に戻った青年が「影の病」と恐るべき脅威と相対することに。監督は『海獣の子供』の渡辺歩さん。
2年ぶりに故郷の鹿児島県に戻った網代慎平。家族ぐるみの付き合いだった幼馴染みの小舟潮が命を落としたことを知って、東京から戻ってきた。ところが潮の死に方にいくつか疑問が浮かび上がり、島に伝わる「影の病」と呼ばれる謎も浮かび上がり…
正直ボクはタイムリープものがあんまり得意でなく、リゼロとかひぐらしみたいなアニメも結局挫折です(ひぐらしはタイムリープものってわけでは無いかもだけど)。それにこういう何の罪もない善良な人々が理不尽に巻き込まれてしまうというのも不得意で、見ている間ツラい気持ちになってしまうから尚更に…。
ですがこういうアニメのズルさは面白かったら勝機あり。物語もさることながら、作画面でのクオリティが高かったらツラさがあってもカタルシスで無事突破!
「サマータイムレンダ」というのはまさにそういう作品です!
早いうちに主人公らの強みが効かなくなる構成、徹底して容赦無しに命を奪っていく姿勢。特に5話と12話なんかメンタルガンガン抉ってくるし、見てるこっちも体力無くなるぐらいにしんどくなりました。敵側たるハイネやシデにも見てて怒りが湧きあがって、特にシデの自分勝手な行動原理はイライラです(逆にハイネは見れば見るほど、どこか哀しくなってきます)。
しかしその分カタルシスの爆発力が凄まじく、だからこそ最終回まで無事に見続けられました。どこが見所なんかじゃなくて、全部見所なんですよ! そして迎える最終決戦、シデと慎平の対決は、「やっちまえ、慎平ーーー!!!」と心の中で叫んでました(どこのバーサーカーだよ)w
慎平はカッコいいし、潮も頼りになるけれど、やっぱボクは澪ちゃんが一番見ていて良かったなぁ。オリジナルと影澪のギャップも勿論スゴいけど、澪ちゃんのエロ担当ぶりが何か面白い。影澪は冷酷さとギャップの威力が詰まっていたし、後半での彼女はもはや頼もしいと言うしかない! 演じる白砂沙帆さんはこのアニメが初めてだけど、二人の澪を演技ひとつであれだけやれるのスゴかった。
あとメチャクチャオープニングがこのアニメに似合いすぎ。マカロニえんぴつさんの歌う「星が踊る」、スッゴく良い!
まとめるとムチャクチャ怖く、ツラい場面も沢山あって、見始めたら絶対に完遂したい傑作です! 無事に本編終わったときの安堵感もそうなんだけど、こういう系はやっぱリズムに乗れればどうにか見れますね(笑)。